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立憲・泉代表 旧統一教会被害者救済法案可決は「法律を通すことを優先して折り合いをつけた」

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年12月6日 12時20分

立憲・泉代表 旧統一教会被害者救済法案可決は「法律を通すことを優先して折り合いをつけた」

会見する立憲民主党の泉健太代表=29日午前、首相官邸

立憲民主党の泉健太代表が12月6日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。衆議院本会議で可決された旧統一教会の被害者救済法案について語った。

会見する立憲民主党の泉健太代表=2023年9月29日午前、首相官邸 写真提供:産経新聞社

会見する立憲民主党の泉健太代表=2023年9月29日午前、首相官邸 写真提供:産経新聞社

旧統一教会の被害者救済法案、修正案が可決

飯田)国会も終盤に入り、国民民主党の前原氏が動きました。立憲民主党への直接的な影響はないかも知れませんが、どうご覧になりますか?

泉)国民民主党のなかでの分裂ということで、影響はあくまで限定的だと思います。

飯田)同じ京都ですし、泉さんは学生時代のころから人となりなど、よくご存知だと思いますが、やはり決断するときは前に出るタイプなのですか?

泉)飽くなき純粋な想いの追求という意味では、彼のような政治的チャレンジを行える政治家は多くないと思います。しかも仲間を連れて……。そういう意味では、類稀な政治家ではあります。

飯田)離党し、「教育無償化を実現する会」を結成すると発表しました。

「旧統一教会の財産流出に歯止めをかける」のが野党案

飯田)一方、国会では旧統一教会の被害者救済法案の修正案が、衆院で可決されました。修正案のポイントはどうご覧になっていますか?

泉)まず被害者からすると、実際に家庭が崩壊し、多額の献金のために財産的被害を受けているわけです。家族がボロボロになった状態の当事者が、個別に大きな教団と争うことになると、体力に大きな差が出ます。そんな状況でそれぞれが訴訟を起こすことは難しいので、我々は「包括保全」として、解散命令を受けた教団については、その財産をきちんと保全する。例えば海外に送金されたり売却したり、あるいは現金化されて隠されるようなことを防ぐ必要があります。

飯田)教団の財産を。

泉)これは宗教団体ではありませんが、過去にジャパンライフによる消費者被害事件がありました。当時も一気に財産が散逸してしまい、結局は被害者が救済を求めても「お金はない」という状態になってしまった。そういうことを防ぐために、「教団の財産処分にしっかり歯止めをかける」というのが野党案だったのです。

法律を通すことを優先して折り合いをつける

泉)与党案は、財産に制限はかけられないということで、報告だけの義務を課そうとしたのです。しかし、「報告だけでは守れないだろう」ということで、我々は財産保全の法案を対案としてぶつけました。残念ながら野党は少数なので、議論を行い、最終的には包括保全という財産そのものを守る法案については、「今後3年を待たない間の検討」という形で決着し……。

飯田)折り合いをつけた。

泉)一応そこで妥協し、折り合いをつけて、今回は法律を通すことを優先したのです。これは被害者や弁護団の思いでもあったので、我々はここで答えがゼロになり、与野党対立で破裂してしまうよりも、「少しでも勝ち取って欲しい」という声に応えて行動させていただきました。

「私たちにも信仰があることを認めて欲しい」という「信者の人権を守る二世の会」

ジャーナリスト・佐々木俊尚)旧統一教会に関して、「私たちにも信仰があることを認めて欲しい」という若者たちの「信者の人権を守る二世の会」という集団があります。先日、彼らと公開シンポジウムで対談しましたが、常に被害者と加害者がいる構図のなかで、「徹底的な悪である」という扱い方をされてしまう。もちろん法律を逸脱するところは責められなければいけませんが、一方で法律を犯すわけではなく、信仰している人たちの信教の自由を守るという包摂的なところが、いまのメディア報道や政治に欠けている感じもします。その辺りはどう思われますか?

泉)確かにメディアの報道では、極端なものもあります。旧ジャニーズの問題でも、ことさらNGリストの方に焦点が当たってしまい、「いいか悪いか」という分け方をする。しかし、常にそこには人が存在しているので、その自由は尊重しなければなりません。ただ、宗教法人法で言えば、あくまでも「税制優遇を受けられるかどうか」ということなので、仮に解散命令が出ても、信教の自由を犯すものではありません。そういう意味では、信仰の自由は常に担保されている形です。しかし、財産をどうするかについて「一定の制限はあり得るだろう」ということで、今回は対処しています。

与野党協議の上で修正案を成立させるのは珍しいことではない

飯田)今回の救済法案は「既定路線のなかで出てきた」というイメージで、それほど大きく報道されませんでしたが、ある意味、与党が出したものに野党が対案を出し、その上で修正協議的なものを行い、落としどころをつくった。これはいままでの、例えば入管難民法のときのゴタゴタにおける「100点を取れないのであれば全部ぶち壊しだ」というような流れではなく、折り合いをつけて修正法案をつくった。これは、いい事例になるのではないですか?

泉)実は皆さんに伝わっていないだけで、国会では珍しいことではないのです。ただ、どうしてもマスコミは「対決法案」ばかりを報じてしまう。例えば100本の法律があれば、80本は与野党まとまって賛成、または協議して成立しているのに、残り20本の方にだけ焦点が当てられ、「野党は反対しています、決裂です」ということばかり強調されてしまう。立憲民主党のイメージも(マスコミが報じているものとは)違います。立憲民主党も是々非々ですし、大半の政府法案には賛成しており、反対しているのは限定した数本なのです。そこはもっと正確に伝えていきたいと思います。

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