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官房長官決定まで「4人に断られた」という情報も パーティー収入不記載事件で揺れる岸田内閣

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年12月21日 11時35分

官房長官決定まで「4人に断られた」という情報も パーティー収入不記載事件で揺れる岸田内閣

記者団の質問に答える岸田文雄首相=18日午後、首相官邸

経済アナリストのジョセフ・クラフトが12月21日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。パーティー収入不記載事件で揺れる岸田政権の今後について解説した。

記者団の質問に答える岸田文雄首相=2023年12月18日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社

記者団の質問に答える岸田文雄首相=2023年12月18日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社

パーティー収入不記載事件、安倍派会長権限も捜査

飯田)自民党派閥のパーティー収入不記載事件ですが、安倍派の会長権限も捜査するという報道が出ています。この話がずっと尾を引いていますね。

クラフト)1月下旬までは続くのではないでしょうか。個人的に心配なのは岸田政権の方です。当初は安倍派の問題として、安倍派の閣僚を全部出しましたが、今回は二階派も絡んでいる。そこで二階派の閣僚も解任するのかと思いきや、二階派の閣僚は派閥を出るという形になりました。「それでOKなのですか?」と思います。

飯田)小泉龍司法相と、自見英子万博担当相。

官房長官を決めるまでに4人に断られたという情報も

クラフト)これから他の派閥に広がっていけば、政権が持ちません。政権の整合性が問われていると思います。噂だと、官房長官を決めるまでに4人ほどが断ったと聞きました。つまり政権に入りたくない、沈む船に乗りたくないということです。そうなると、組閣しようにも入らない人が多くなってしまう。来年(2024年)3月の本予算を前に岸田政権が倒れかねないリスクがあるので、政権の脆弱性を危惧していますね。

飯田)22日に党人事があるということですが、国対委員長には浜田靖一さんの名前が報道されていました。官房長官のときも名前が出た人でしたね。

クラフト)噂では打診して断られたと聞きましたが、いずれにせよ無派閥の人をどんどん出さざるを得ない。悪いことではないのですが、政権の脆弱性が強まってきていますし、これだけ世界情勢が不安定ななか、日本の政局も不安定になるのはよくないですね。

台湾総統選、米大統領選を控えるなかで日本の政局が揺れていることは、日本の国益にも関わる

飯田)一方、政調会長には渡海紀三朗さんの名前が出ていますが、全体的に手堅いのですか?

クラフト)手堅いだけではなく、やはり入ってくれる人がなかなかいない。苦しいところで何とか継ぎ接ぎしている印象を受けますね。

飯田)周りの情勢、あるいは来年(2024年)の台湾総統選も間もなくですものね。

クラフト)来年のメインイベントはアメリカ大統領選です。アメリカもどうなるかわからないので、日本の政局がこれだけ揺れていると、国益に悪い影響を与えてしまいます。

辺野古「代執行」訴訟で国が勝訴

飯田)そんななか、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設工事をめぐり、埋め立ての設計変更がありました。これを沖縄の玉城知事が承認せず、それに対する「代執行」訴訟の判決が20日、福岡高裁那覇支部であり、設計変更の承認を命じる判決が出ています。まずは司法の場で争う形になっていましたが、一応は高裁判決まで出てきました。

クラフト)判決は判決で重んじるべきですが、政府は、より沖縄県民との会話を続け、理解を求めていくしかないと思います。非常に難しい問題ですが、根気よくやって欲しいですね。やらなければならないことは行うべきですが、「判決が出たからやれ」ではなく、基地の重要性や安全保障を理解してもらい、県民のサポートをきちんと行う。政府が親身になって取り組んでいく必要性があると、個人的には思います。

揺れている日本の情勢を喜ぶのはロシアと中国

飯田)沖縄および北方対策の担当は自見英子大臣ですが、一方で、内政全体に関わる官房長官も代わりました。

クラフト)いろいろな問題が国内や海外で起きているなか、日本の政権がこれだけ揺れていると、重要政策などに本当の意味で乗り出せないので、よくない状況です。ただ単にスキャンダルというだけではなく、いろいろな政策や事案が影響を受けてしまっている。

飯田)来年度予算が22日にも閣議決定される予定ですし、防衛費も増えることなどを考えると、止まっているわけにはいかないですよね。

クラフト)来年に入れば本予算もありますし、重要法案もまだまだ残っています。進めてもらわなければ困るのですが、政権も自民党もどうなるかわからない状況です。日本の情勢を見て喜んでいるのは、ロシアや中国です。早く解決しなければいけないですね。

岸田総理から政治資金規正法の改正については何も出ていない

飯田)来年の通常国会の目玉と言うか、与野党で対立しそうなものを考えると、予算が上がったあとにはセキュリティー・クリアランス(適格性評価)の話があります。担当大臣は高市早苗さんで、次の国会で法案を提出することを示していました。

クラフト)それがきちんと出せるのか。岸田政権が来年の本国会まで存続できているかどうかも、いまのところわからない状況です。残念なのは、総理から政治資金規正法の改正について積極的に出てこないことです。そういう政治改革も含め、進めて欲しいと思います。「閣僚編成すればいい」という問題ではありません。

飯田)政治資金規正法を変えるべきだという意見は、野党あるいは茂木氏など、与党側からも出ています。しかし、総理からはないですね。

クラフト)それどころではないのかも知れませんが……。もう1つ心配しているのは、維新の会です。大阪万博がありますよね。政権がこれだけ揺れていると、万博の準備も進められない可能性があるので、与野党を超えていろいろな問題が生じているのだと思います。

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