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2023年ベストの一冊は? ブックジャーナリスト内田剛、おすすめ本リストを公開

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年1月2日 12時0分

2023年ベストの一冊は? ブックジャーナリスト内田剛、おすすめ本リストを公開

1月2日(火)、ニッポン放送特別番組「おもしろい本に出会いたい! 2024年お正月スペシャル」が放送。ブックジャーナリスト・内田剛が、2003年のおすすめ本リストを公開した。

※イメージ

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同番組は、東京大学在学中に書評誌作成に携わっていた“本好き”で、自らも三国志に関する著作があるニッポン放送アナウンサー箱崎みどりがパーソナリティを担当。凪良ゆうがゲスト出演し、『汝、星のごとく』『星を編む』(講談社)について語るとともに、2024年の次回作の展望についても明かした。また、2023年 年間ベストセラー 総合1位(トーハン調べ)となった児童書『大ピンチずかん』(小学館)の著者、鈴木のりたけも出演し、同書と続編『大ピンチずかん2』の制作秘話を明かした。

『スピノザの診察室』(夏川草介/水鈴社)  ~株式会社水鈴社(2023年10月27日)プレスリリースより

『スピノザの診察室』(夏川草介/水鈴社)  ~株式会社水鈴社(2023年10月27日)プレスリリースより

そして番組では、ブックジャーナリスト・内田剛が、2023年のおもしろい本についてタイトルを挙げて紹介した。

ブックジャーナリストとして多くの本に触れた内田の2023年ベストの1冊は、夏川草介『スピノザの診察室』。自らも医師である夏川が、京都の地域密着型の病院を舞台に紡いだ作品だ。

『この夏の星を見る』(辻村深月/KADOKAWA)  ~株式会社KADOKAWA(2023年6月30日)プレスリリースより

『この夏の星を見る』(辻村深月/KADOKAWA)  ~株式会社KADOKAWA(2023年6月30日)プレスリリースより

内田は、2023年の傾向として、前向きな気持ちを惹起するためか、「星」や「宇宙」「月」など、天体に関するタイトルの本が増えたと話し、コロナ禍の天文部を舞台にした辻村深月『この夏の星を見る』、定時制高校の科学部を描く伊与原新『宇宙(そら)わたる教室』、書きかけの本の続きを書く少女が主人公の時代小説・麻宮好『月のうらがわ』を紹介した。

『伝言』(中脇初枝/講談社)

『伝言』(中脇初枝/講談社)

一方で、昨今の世界情勢を受け、戦争を扱った作品も増えたという。中脇初枝『伝言』を挙げ、「戦争の本を読もう、と思う人は少ないかもしれないが、読む意義のある作品」と話した。『伝言』は、満州国に生まれ育った女学生・ひろみをはじめ、当時、満州で生きていた人々を描いた小説。フィクションでありながら、膨大な資料に裏付けられた冷静な筆致が、戦争が奪うものの大きさを浮かび上がらせる。第二次世界大戦を描くが、物語の最後には、現代に生きる人の希望も垣間見え、前向きな気持ちになれる作品だ。

『リカバリー・カバヒコ』(青山美智子/光文社)

『リカバリー・カバヒコ』(青山美智子/光文社)

前を向こうと、元気をもらえる作品として、箱崎は、青山美智子『リカバリー・カバヒコ』を紹介。内田も、公園にあるカバの遊具がもたらす、癒しと再生の物語だと頷いていた。

『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未菜/新潮社) ~株式会社新潮社(2023年2月17日)プレスリリースより

『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未菜/新潮社) ~株式会社新潮社(2023年2月17日)プレスリリースより

内田・箱崎ともに、誰にでもおすすめできる作品として、宮島未菜『成瀬は天下を取りにいく』が絶賛され、2024年1月に続編『成瀬は信じた道をいく』が出るという話題で盛り上がった。

番組で紹介したおすすめ本のリストは、下記の通り。

「おもしろい本に出会いたい」おススメの本

*『スピノザの診察室』夏川草介/水鈴社
*『この夏の星を見る』辻村深月/KADOKAWA
*『宙渡る教室』伊与原新/文藝春秋
*『月のうらがわ』麻宮好/幻冬舎
*『伝言』中脇初枝/講談社
*『リカバリー・カバヒコ』青山美智子/光文社
*『成瀬は天下を取りにいく』宮島未菜/新潮社

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