1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

羽田JAL機炎上事故 管制官と海保機のやりとりが焦点

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年1月3日 9時55分

羽田JAL機炎上事故 管制官と海保機のやりとりが焦点

元航空自衛官で評論家の潮匡人氏が1月3日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。1月2日に発生した羽田空港事故について解説した。

羽田空港で炎上する日本航空機=2024年01月02日午後、羽田空港 写真提供:産経新聞社

羽田空港で炎上する日本航空機=2024年01月02日午後、羽田空港 写真提供:産経新聞社

日航機、海保機と衝突炎上 乗客乗員全員脱出

1月2日午後5時47分頃、羽田空港(東京大田区)で、新千歳空港発の日本航空(JAL)516便が着陸した直後に海上保安庁の航空機と衝突した。JAL機には子供8人を含む乗客367人乗員12人の合わせて379人が搭乗していたが、全員が機体から脱出した。この事故で海上保安庁の機体に乗っていた6人のうち5人の死亡が確認されたほか日本航空の乗員乗客のうち14人がケガをしていることが確認された。

飯田)航空に関する事故で、日本の航空会社が絡むようなものは、乱気流によるものなどはあっても、こうした形の事故は久しく無かったのですよね。

潮)そうですね。地上での衝突事故ということですので、直接的な原因とすれば管制官とのやりとりということが一番の焦点なるだろうと思うのですが、その点についての国交省の記者会見では「重要なことなので軽々に発言できない」とおっしゃっていて、結局真相や事実関係が今のところは分からないという状態だと思いますが、少なくとも一国民としては、おっしゃるとおり「重要なこと」なので少なくとも現時点で知りうる事実をできるだけ早く明らかにしていただきたいと思います。

管制官の指示が誤っていたのか、聞いた側が聞き取りを間違ったのか、二つに一つ

飯田)一般論になりますが、滑走路に2機がいるという状況というのは、ありえないことですよね。

潮)もちろん、本来全くありえないことですので、管制官の指示が誤っていたのか、聞いた側が(指示の聞き取りを)間違ったのか、二つに一つだと思うんですが、海上保安庁=国土交通省ということでもありますので「軽々に経験に発言できない」という記者会見の発言になったのかもしれませんが、別に誰が悪いということを追及することではなく、再発を防止するためにも、原因が何だったのかをいち早く明らかにする必要があると思います。

飯田)万が一にもそういったコミュニケーションの齟齬があると今回のようなことになるということで、当然現場では、何度も何度も確認や復唱はしてるわけですよね。

潮)もちろんその通りです。ここが決定的な重要ポイントで、言い間違いや聞き取りの間違いは、あってはならないことですし、今回、特に何か気象条件など大きな原因があったという報道は今のところありませんので、なぜこのようなことになったのか、目視でも見えたのではないかなど、いろいろな疑問点がありますので、原因に関する事実については、できるだけ早く公表していただきたいと思います。

ジャーナリスト・佐々木俊尚)一方で、JAL機の方は379人が全員機体から脱出。軽いケガをされた方はいますが、あれだけ炎上しているなか、脱出できたことがすごいと思いましたが、日頃の練度のようなものがあるんでしょうか。

潮)その通りだと思います。イギリスBBCが「奇跡的だ」と放送しているということですが、普段からの訓練の賜物なんだろうと思います。一方で、海上保安庁は「国民の生命と財産を守る」という任務を与えられて日頃から活動しているわけですので、衝突したことによって民間機あるいは民間人に被害を与えたということになればですね、彼らとしても忸怩たる思いということになるでしょうから、その点だけが救いだったと思います。

飯田)この海保機は今回、能登半島地震に関しての物資輸送をしていたという報道もありますので、なおさらですよね。

潮)本当にそうだと思います。

最終的には管制官と海保機のやりとりが焦点

飯田)映像を見ると、羽田空港の海側の C滑走路に、最終着陸態勢に入ってきた日本航空の航空機が本当に接地した、あるいは接地直後くらいに炎が上がったという形でありました。目視で「滑走路に何かある」という時に、もう1回エンジンをふかして(上昇して)いくという(対応の可能性という)ことは、どうだったのでしょうか。タイミングはなかなか難しかったでしょうか。

潮)その時点の機長の判断ということになるとは思いますが、自衛隊機などであればそのような訓練も普段からしていますので、そういった対応をしたかもしれませんが、大型の機体でもありますし、おそらくギリギリまで判断を迷ったのではないかなとも思いますが、もしかすると何らか理由で見えてなかったということもあるかもしれませんので、まだ軽々には判断できないポイントです。

佐々木)(JAL機は)ものすごい勢いでいきなり炎上してるんですが、燃料に引火したということなんでしょうか。

潮)なぜこういうことになったのかということについては、まさに複合的な理由ということになるんだろうと思いますのでまた断定的にはなかなか難しいと思いますが、いずれにせよ滑走路上に複数の航空機がいるという時点でそれがあってはならないことですので、最終的にはその管制官と海上保安庁の機体のやりとりということが焦点になるんだろうと思います。

飯田)今後の原因究明の行方ですが、記録は様々残ってるということでしょうか。

潮)フライトレーダーその他、確実に記録されているだろうと思いますので、今後様々な情報が開示されていくということになるんだろうと思いますが、今回の(海保機の)目的が能登半島地震の救援のためということなので、皆さん一刻も早く届けたいという、いわば「善意」が今回の事故に影響を与えたのではないかと考えると悲しくなりますね。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください