トランプ氏が「勝つ」か「負けたことを受け入れないか」という究極の選択になる可能性も 米大統領選
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年1月22日 17時45分
27日、米ミシガン州デトロイト近郊で演説するトランプ前大統領(ロイター=共同)
ジャーナリストの須田慎一郎が1月22日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。デサンティス・フロリダ州知事が共和党の候補者争いから撤退した米大統領選について解説した。
アメリカ大統領選挙、デサンティス・フロリダ州知事が共和党候補者争いから撤退
11月に行われるアメリカ大統領選挙に向けて共和党から立候補を表明していた南部フロリダ州のデサンティス知事が、1月21日に撤退を表明した。共和党候補の指名争いはトランプ前大統領とヘイリー元国連大使の事実上の一騎打ちとなった。
飯田)デサンティス氏はトランプ前大統領を支持する考えを示した、という報道も出ています。
須田)支持することによって、「将来的な大統領候補としてトランプさんに認めてもらおう」という計算が働いたのだと思いますが、もはや今年(2024年)のアメリカ大統領選挙、共和党と民主党の争いにおいては、「トランプ氏vsバイデン大統領」という構図になる可能性が90%を超えました。いまアメリカ国内では、「どちらが勝つのか」という方向に関心が移っています。
飯田)トランプ前大統領か、バイデン大統領か。
須田)最近の世論調査で注目しているのが激戦6州、いわゆる「揺れる州(スイング・ステート)」と言われるところです。従来は州によって共和党が勝つのか民主党が勝つのか、かなり色分けがはっきりしているのですが、激戦6州の場合は赤なのか青なのか、大統領選挙ごとに色合いが変わります。それがアリゾナ・フロリダ・ジョージア・ミシガン・ノースカロライナ・ペンシルベニアの6州なのです。
「スイング・ステート」6州の世論調査で圧倒的にバイデン氏をリードするトランプ氏
須田)前回(2020年)はアリゾナ・ジョージア・ペンシルベニア・ノースカロライナの4州でバイデン大統領が勝っています。激戦6州のうち4州を制したことが最大の勝因だったでしょう。ところが2023年11~12月と、2024年1月の世論調査の結果を見ると、トランプ前大統領が激戦6州においては圧倒的にリードしているのです。
トランプ前大統領がホワイトハウスに戻ったら何が起こるのかという予測記事が多く報道
須田)世論調査では、2桁以上のポイント差があるようです。大統領選挙の投票日は11月5日ですから、10ヵ月以上あるので何が起こるかわかりません。しかし、このままの状況が続くのならば、トランプ前大統領が圧倒的に有利という予測が色濃く出てきているのです。
飯田)トランプ前大統領が。
須田)最近では「トランプ前大統領がホワイトハウスに戻ってくると、どんなリスクが発生するか」というような予想がアメリカのみならず、世界のメディアで取り沙汰されている。「何が起こるのか」という予測記事が出ている背景には、そういう事情があるのです。
各州の共和党の党員集会に入れてもらえない「反トランプ」の共和党員 ~バイデン大統領に投票する可能性も
飯田)本選を見据えても、かなり現実味を帯びてきている。激戦州を全部獲れば雪崩のような勝利になりますね。
須田)ただし、「万全なのか」と言うとそうでもありません。いわゆる党員集会は各州の党の事務局が行いますが、そこがほぼトランプ支持者によって乗っ取られているような状況なのです。各州の党本部が一色になっていて、トランプさんに対して否定的あるいは批判的な人たちは、共和党の党員集会に入れてもらえないような状況になっている。ところが本選になれば、そういった人たちも有権者なわけですから、一体誰に投票するのか。下手をするとバイデンさんに投票する可能性もあります。
飯田)党議拘束的なものがあるわけではない。
6割が「反トランプ」の無党派層の動きがどうなるのか
須田)もう1つは、かなりの割合を占める無党派層です。そのうち6割が「反トランプ」だと言われています。トランプさんの場合は、トランプ党とも言えるような「共和党のトランプ支持者をどう固め、無党派層にどう浸透していくか」が今後の選挙でのポイントになります。トランプさんに批判的な人は強力・強烈な批判層ですから、絶対にトランプさんには入れないのです。「その辺りの動きがどう出てくるのか」が注目ポイントになると思います。
飯田)世論調査にはまだ表れていないのでしょうか?
須田)そうですね。
「トランプ氏が勝つ」あるいは「負けたことを受け入れない」という究極の選択に
飯田)ギリギリまでわからないということですか?
須田)蓋を開けてみないとわかりませんが、これにもまたリスクがあります。世論調査を見るとトランプさんが圧倒的有利なのに、本選で負けたとなると、また「選挙は盗まれた」という主張の再現になる可能性が高いです。
飯田)前回は議事堂襲撃事件もありましたが、さらに先鋭化した場合、大変なことになりますね。
須田)今回の大統領選でも、敗北したら敗北したで選挙結果を100%受け入れないでしょう。未だにトランプさんは2020年の大統領選挙の結果を受け入れていないのですから。つまり「トランプさんが勝つか、あるいは負けたことを受け入れないか」という究極の選択になり、ますますアメリカの分断が深まっていく。これだけは間違いないでしょうね。
飯田)それが世界に与える影響も大きい。
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