全国地震動予測地図 「発生確率が分からないなら、公表するな」辛坊治郎が持論
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年1月22日 18時30分
日本の地震予測の闇を丹念に取材した『南海トラフ地震の真実』(東京新聞)の著者で東京新聞記者の小沢慧一氏が1月22日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。政府の地震調査委員会が公表する「全国地震動予測地図」について、小沢氏から解説された辛坊は「地震の発生確率が分からないなら、公表するな」と持論を展開した。
この番組の中で辛坊が何度も警鐘を鳴らしているが、政府の地震調査委員会が公表する「全国地震動予測地図」では能登半島地震で最大震度7を観測した石川県について、2020年から30年間で震度6弱以上の揺れが起きる確率を大部分で「0.1~3%未満」としていた。そして、記憶に新しい2016年の熊本地震も発生確率が「ほぼ0~0.9%」という中で発生している。一体なぜ、このような事態が起きてしまうのか―。
辛坊)能登半島ではこの数年間、群発地震が起きていたはずです。それにもかかわらず、2023年7月に公表された(同年)1月1日時点の「全国地震動予測地図」に全く反映されていないのは、なぜでしょうか。不思議です。
小沢)政府の地震調査研究推進本部(地震本部)は阪神大震災の経験を生かすために設置されました。主に地震の発生確率を出しています。その発生確率を出すためには、どこに活断層があり、どのような周期で活断層が動いているかについて、専門家が議論します。議論には数年かかり、日本海側の発生確率は今、議論されているところです。
辛坊)そうであるならば、私は「公表するな」と言いたいです。なぜなら、公表された予測地図が“安心地図”になってしまっているからです。
小沢)その通りです。
辛坊)予測地図について、地震学者の皆さんは「危険なところを見てほしい」というのが言い分でしょう。しかし、受け手側からすれば「能登半島の先のほうは、ほとんど地震が起きないんだ」と思ってしまいますよ。分かっていないなら、「分かっていない」と言ってくれるほうがよほどマシです。
小沢)そうです。危険なところも、危険ではないところも、地図に載っているわけですからね。
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