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「トイレの水も流せず、洗濯もできない」 水道の復旧を待望する住民を産経新聞記者が取材

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年1月25日 17時35分

「トイレの水も流せず、洗濯もできない」 水道の復旧を待望する住民を産経新聞記者が取材

【能登半島地震】能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県能登町では、いまだ多くの被災者たちが小学校などに設けられた避難所に身を寄せている。=17日午前10時23分、石川県能登町(渡辺恭晃撮影)

産経新聞 社会部 警視庁キャップの大渡美咲記者が1月25日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。能登半島地震で被災した現地の状況を伝えた。

【能登半島地震】能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県能登町では、いまだ多くの被災者たちが小学校などに設けられた避難所に身を寄せている。=2024年1月17日午前10時23分、石川県能登町(渡辺恭晃撮影) 写真提供:産経新聞社

【能登半島地震】能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県能登町では、いまだ多くの被災者たちが小学校などに設けられた避難所に身を寄せている。=2024年1月17日午前10時23分、石川県能登町(渡辺恭晃撮影) 写真提供:産経新聞社

能登半島地震の被災者支援に向け、政府が予備費1500億円規模の支出へ

岸田総理は1月24日の衆参両院の予算委員会閉会中審査に出席し、能登半島地震の被災者支援について次のように述べた。

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岸田総理)支援パッケージを取りまとめたのち、まず1月26日にも1500億円規模の予備費の使用を決定する方向で、いま調整しているところです。

—–

積雪が復旧活動を妨げる被災地・石川県能登町の現状

飯田)能登半島地震の被災状況ですが、いまどの辺りにいらっしゃいますか?

大渡)石川県能登町にいます。

飯田)能登町と言うと、能登半島が東側に曲がっていく付け根の辺りです。この地域も被害が大きかったところですよね?

大渡)そうですね。

飯田)お天気の状況はいかがですか?

大渡)昨日(1月24日)から断続的に雪が降っていたのですが、いまは弱まっています。ただ、足首が埋まるくらいの雪が積もっております。

飯田)復旧活動等もなかなかうまく進まない状況ですか?

大渡)雪がかなり邪魔をするのではないかと思います。

飯田)避難所では暖を取るのも大変ですよね。

大渡)電気が通っているところはストーブを置いたり、エアコンがあるところはつけていますが、暖房がない体育館などは、かなり寒さが厳しい状況のようです。皆さん床に段ボールを敷き、かなり着込んでいる様子でした。

トイレの水も流せず、風呂にも入れず、洗濯もできない ~水道の復旧を待つ住民

飯田)避難している住民の方々は、どんなことを訴えていますか?

大渡)広範囲で水が出ず、断水している状態ですので、トイレも流すことができず、お風呂も入れず洗濯もできない状況です。やはり水道の復旧が重要だと思います。

飯田)目の前で雪は降れども、水はない状況なのですね。

東日本大震災や熊本地震と比べ、アクセスが悪く、被災地にたどり着くまで時間が掛かる

飯田)大渡さんはこれまで、さまざまな被災地を取材されていると思いますが、これまでの災害と能登半島地震の違いはどんなところでしょうか?

大渡)交通の便に関して、かなりアクセスしにくいように感じます。東日本大震災や熊本地震では、近隣の都市から車で被災地までアクセスできましたが、今回は被災地になかなかたどり着けない状況があります。

飯田)アクセスするには海沿いの国道249号を使いますが、249号の混雑はまだまだ激しいですか?

大渡)時間帯によっては復旧作業をされる方によって、激しい渋滞になります。

警察関係のパトロールを強化

飯田)現地では犯罪が増えているという情報もありますが、取材されていてどうですか?

大渡)住民が避難しており、空き家が多くなっていると感じました。

飯田)国や県が2次避難を進めている分、そうなってしまうところもあると思います。現地では警察関係の方々もかなり入っているという情報を聞きますが、いかがですか?

大渡)車で走っていると、多くのパトカーとすれ違います。パトロールはかなり強化されていると感じました。

被災者の悩みをとことん聞く「きずな隊」派遣

飯田)全国各地から警察官の方も入っていると思いますが、警邏だけでなく、民生支援も行われているのですよね?

大渡)警視庁からは「きずな隊」という生活安全部による部隊も派遣されています。

飯田)結成式の報道などもありましたが、女性の警察官も多かったようですね。

大渡)女性の警察官がかなり多い部隊です。

飯田)心の支えというところでは、この地域は高齢化も進んでおり、女性も多いですものね。

大渡)お互い被災していると、自分だけが「辛い」という話をしづらいと言います。例えば「あの方は亡くなっているのに、自分は家が少し崩れただけで、そんな話をしてもいいのか」と思ってしまい、なかなか話しづらいそうです。ただ、どんな些細なことでもいいので、時間を掛けて「とことん聞く」ということでした。

飯田)自分の話を聞いてくれる人がいないという部分も、「きずな隊」が支えていく方針なのですね。

大渡)そうですね。

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