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実質賃金2年連続減 「国の税収は増えているが、国民は貧しくなっている」辛坊治郎がインフレの怖さを解説

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年2月6日 18時40分

実質賃金2年連続減 「国の税収は増えているが、国民は貧しくなっている」辛坊治郎がインフレの怖さを解説

キャスターの辛坊治郎が2月6日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。厚生労働省が6日発表した2023年の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上の事業所)で、物価変動を加味した実質賃金は前年比2.5%減で2年連続のマイナスとなったことを巡り、「国の税収は増えているが、国民は貧しくなっている」とインフレの怖さを解説した。

厚生労働省

厚生労働省

厚生労働省が6日発表した2023年分の毎月勤労統計調査で、物価を考慮した働き手1人当たりの実質賃金が前年比2.5%減となった。賃金が物価の大幅な伸びに追いつかず、減少は2年連続となる。

辛坊)2022年、2023年に消費税率が上がっているわけではないにもかかわらず、消費税率が上がった年と同じぐらい使えるお金が減っているということです。金利は今のところそれほど上がっていませんから、銀行などにお金を預けている人は使えるお金が減っています。

実はあまり報道されませんけれども、日本では国民の借金よりも国民の貯蓄のほうが多額です。つまり、家計に関しては金利が上がらないダメージのほうが大きいわけです。例えば2000万円の預貯金があり金利が年8%付けば、金利だけで年160万円が付きます。そうなれば金利分で何かを購入しようかとも考えますが、今は金利が付かないですから、なかなか購買意欲につながりません。

しかも、今は金利が付かないだけではなく、物価が高騰しています。つまり、消費税率は上がっていないけれども、実質賃金が消費税の上がっているとき並みに下がってしまっているということは、預貯金もそれだけ目減りしているのと同じです。同じ2000万円でも買えるものが少なくなっているということです。ですから、給与所得者は実質賃金が伸びずにどんどん貧しくなっているし、高齢者で預貯金頼みの人は金利が付かずに財産が目減りしていっています。

では、そのお金はどこへ回っているのでしょう。それは国の税収です。今、国の税収はものすごく増えています。当然です。物価が上がれば、その上がった物価×消費税率=税収です。給料にも所得税がかかりますから、名目の賃金が上がれば、その上がった賃金×所得税率=税収です。国の税収はどんどん増えているけれども、国民は貧しくなっていっているという構図が今、起きていることです。

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