『身代わり忠臣蔵』ムロツヨシ主演、1人2役で身代わりミッションに挑む!
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年2月17日 11時30分
【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1161回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、全国で公開中の話題作『身代わり忠臣蔵』と、劇場版『マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿 鬼灯村伝説 呪いの血』をご紹介します。
映画館で観たい!『身代わり忠臣蔵』 ~何と、吉良上野介には弟がいた!?
大石内蔵助率いる赤穂浪士が、亡き殿・浅野内匠頭の仇である吉良上野介への討入りを成し遂げるまでを描いた「忠臣蔵」。人形浄瑠璃や歌舞伎の演目としても知られており、これまで何度も映画・ドラマ化もされてきました。
そんな今なお日本国民に愛され続けている題材をベースに、“身代わり”という斬新なアイデアを加えた土橋章宏の同名小説を実写映画化したのが『身代わり忠臣蔵』。これまで誰も思いつかなかった“異色の忠臣蔵”が誕生しました。
『身代わり忠臣蔵』のあらすじ
江戸城内で事件が勃発。嫌われ者の旗本・吉良上野介が、松の廊下で斬られたのだ。斬りつけたのは、赤穂藩主・浅野内匠頭。吉良からの陰湿ないじめに、恨みを募らせた果ての出来事だった。
浅野内匠頭は、当然切腹。ところが被害者であるはずの吉良家も、幕府の謀略によってお家存亡の危機に。そこで吉良家家臣・斎藤宮内の発案により、上野介にそっくりな弟・吉良孝証を身代わりにして、一族のピンチを切り抜けようと画策する。
一方、赤穂藩士・大石内蔵助は、仇討ちの機会を伺っているような動きをみせてはいるものの、いまいち煮えきらない様子で……。
『身代わり忠臣蔵』のみどころ
主演を務めたのは、コメディからシリアスまで幅広い役柄をこなす人気実力派俳優ムロツヨシ。
本作では、主人公・吉良孝証と吉良上野介の2役に挑戦。路頭に迷う“なまぐさ坊主”と、周囲から忌み嫌われる吉良家当主を演じ分ける姿は、さすが演技巧者といったところ。観るものを惹きつけて離さない“ムロツヨシ劇場”が繰り広げられます。
共演には永山瑛太、川口春奈、林遣都、北村一輝、柄本明など、豪華な顔ぶれが勢ぞろい。史実もビックリなクセ強キャラクターたちを生き生きと演じているのも必見ですよ。
笑いあり人情ありの痛快時代劇コメディ。その一方で、「人の上に立つ者(=吉良上野介、浅野内匠頭)が失態を起こすと、部下(=家臣)はこんなにも苦労するものなのか……」と、しみじみと考えさせられる一面も。
現代社会にも通じる人間関係の機微が映し出されているのも、本作の面白いところです。
金もなければ人望もない男が、江戸を舞台に巻き起こす一世一代の大勝負。その行方は是非、映画館で。
コチラも映画館で観たい! 劇場版『マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿 鬼灯村伝説 呪いの血』 ~犯人は誰なのか、俳優も観客も、誰も知らない
参加者が推理小説の登場人物となって事件の解決を目指す体験型ゲーム、マーダーミステリー。そのゲームシステムをベースに即興劇を繰り広げるTVドラマシリーズが、待望の劇場版となりました。
舞台は、鬼灯村。伝統的な祭が行われた夜、村の長である一乗寺家当主が殺害された。事件の真相を追うのは、探偵・斑目瑞男をはじめとする8人の男女。しかし屋敷に居合わせた彼らには、他人には言えない秘密と当主殺害の動機があって……。
ドラマシリーズと同様に劇場版でも、俳優陣に与えられているのは、キャラクター設定と行動指示のみ。主演の劇団ひとりを中心に、ほぼアドリブで展開していく芝居からは得も言われぬ俳優たちの緊迫感が伝わってきて、ハラハラドキドキの連続です。
演じ手も観客も結末がわからない、新感覚のミステリームービー。これは必見です。
『身代わり忠臣蔵』
全国東映系にて大ヒット上映中
出演:ムロツヨシ、永山瑛太、川口春奈、寛一郎、森崎ウィン、本多力、星田英利、板垣瑞生、廣瀬智紀、濱津隆之、加藤小夏、野村康太、入江甚儀、野波麻帆、尾上右近、橋本マナミ、林遣都、北村一輝、柄本明
原作:土橋章宏「身代わり忠臣蔵」(幻冬舎文庫)
監督:河合勇人
脚本:土橋章宏
音楽:海田庄吾
テーマ曲:東京スカパラダイスオーケストラ「The Last Ninja」(cutting edge/JUSTA RECORD)
制作プロダクション:東映京都撮影所
プロダクション協力:AOI Pro.
製作幹事・配給:東映
(C)2024「身代わり忠臣蔵」製作委員会
劇場版『マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿 鬼灯村伝説 呪いの血』
2024年2月16日(金)から新宿バルト9ほか全国ロードショー
出演:劇団ひとり、剛力彩芽、木村了、犬飼貴丈、文音、北原里英、松村沙友理、堀田眞三、八嶋智人、高橋克典
監督:光岡麦
主題歌:Dannie May「カオカオ」(SKID ZERO)
配給:アイエス・フィールド
配給協力:ショウゲート
(C)2024 劇場版「マーダー★ミステリー 斑目瑞男の事件簿」フィルムパートナーズ
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/
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