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ホテルのフロントへの電話 実は青森のカスタマーセンターが受けている

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年2月21日 11時20分

ホテルのフロントへの電話 実は青森のカスタマーセンターが受けている

黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(2月14日放送)にホテル評論家の瀧澤信秋が出演。コロナ禍を経た「日本のホテルのいま」について語った。

※画像はイメージです

黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。2月12日(月)~2月16日(金)のゲストはホテル評論家の瀧澤信秋。3日目は、カスタマーハラスメントについて—

黒木)カスタマーハラスメント(カスハラ)が増えているそうですが、どんなものがあるのですか?

瀧澤)例えば最近聞いた話だと、あるご夫婦のお客がホテルに理不尽な要求をしたそうです。スタッフの方が「それはちょっとお受けできません」と言うと、すごく文句を言うのですね。別室に通して支配人が話を聞くと、永遠に文句を言い続けて……。

黒木)まっとうな文句なのですか?

瀧澤)いや、「それはどうなのだろうか」というような。だから「お受けできません」と言うのですが、ホテル側もその方だけに時間を取ってはいられないので、「そこまで言うなら今回の宿泊料金はけっこうですから」と言ったそうです。すると、夫婦で「ニヤッ」としたとか。「料金をタダにしろ」と要求すれば犯罪になるかも知れませんが、暗にそこへ仕向けていくような動きです。

黒木)ホテルの方も対応が大変ですね。

瀧澤)お客さんから暴言を吐かれて辞めてしまう方もいらっしゃいますからね。

黒木)そこで、新しく宿泊を拒否する仕組みができたということですが。

瀧澤)法律ができました。ずっと問題だったことがやっと土台に上がって、きちんと法律で宿泊拒否できるようになったのです。

黒木)ホテルはサービス業だから、どんな人でも受け入れなければいけない。そこから始まっているとは思うのですが、いろいろなお客様がいるから、そんなこともあるのでしょうね。

瀧澤)法律をつくるときのたたき台を見せてもらいましたが、細かく「こういうお客さん、こういうお客さん」と書いてあって、クレームのカタログのようでした。

瀧澤信秋

瀧澤信秋

黒木)「お客様のクレームがホテルをつくり上げる」というものとは違いますからね。

瀧澤)ホテル側が想定しているお客様ではないようなお客様がいらしている、ということなのでしょうね。

黒木)コロナ禍のとき、あるホテルでエレベーターに1人のお客さんが乗っていたのです。私たちは仕事だったので、3人でそのエレベーターに乗ったところ、そのまま閉めようとしたら、その方が文句を言いながら降りていったのですよ。

瀧澤)コロナ禍はお客さん同士のトラブルもありましたね。朝食ビュッフェ会場で「しゃべるな」「並べ」とか。コロナ禍はホテルにいる人々を分断させたような印象があります。

黒木)コロナ禍があったからブラッシュアップもされたけれど、いろいろな問題も山積みになっているのですね。

瀧澤)ホテルは増えていますが、一方では人手不足によって廃業に追い込まれるホテルもある。まさに、そこにつながっているのだと思います。ホテルばかり増えて人がおらず、どうしたらいいのか。そんななかで最近、AI化が進んでいます。また先日、見学に行った会社はすごかったです。フロントにお客様からの内線電話が入ると、フロントでいちいち対応するにも人手がいるので、青森県にコールセンターをつくっているのです。

黒木)ええー!

瀧澤)ホテルに内線電話をかけると、青森県のコールセンターにつながる。パソコンでは自動的に、どのホテルの部屋番号なのかがわかるようになっていて、コンピューターに部屋の写真や動画がアップされます。お客様が「これがないんだ」と言うと、全部対応できるのです。驚きました。その会社は30ヵ所ぐらいのホテルと契約し、コールセンター代行業をやっているそうです。

黒木)ホテルの方もお忙しいですものね。

瀧澤)だからルームサービスをホテルでお願いすると、青森県に電話が入るのです。

黒木)そういうこともあるのですね。私もこの間ルームサービスを頼みましたが、もしかすると青森県までつながっていたかも知れませんね。

瀧澤)まさか青森だとはね。

瀧澤信秋

瀧澤信秋

瀧澤信秋(たきざわ・のぶあき)/ホテル評論家

■法律事務所、会計事務所等の勤務を経て、経営コンサルタントの会社を設立。
■2000年ごろから各地への出張の折に利用したホテルの宿泊レポートをブログで執筆。
■2007年ごろからメディアへの取材対応をはじめ、「ホテル評論家」として活動。日本を代表するホテル評論家として、利用者目線やコストパフォーマンスを重視する取材を徹底し、数多くのメディアに出演。
■評論対象はラグジュアリーホテル、デラックスホテルをはじめ、ビジネスホテル、簡易宿所(カプセルホテル・ゲストハウス・簡易宿泊所)、レジャーホテル(ラブホテル)など多業態に渡り、ホテルグルメ、ホテルにまつわる社会問題まで幅広い。

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