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防衛装備品「輸出ルール」 緩和しなければブーメランとして日本に返ってくる

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年2月22日 17時35分

防衛装備品「輸出ルール」 緩和しなければブーメランとして日本に返ってくる

麗澤大学特別教授で元航空自衛隊空将の織田邦男氏が2月22日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。防衛装備品の輸出解禁について語った。

※画像はイメージです

自公政調会長が他国と共同開発する防衛装備品輸出の協議開始

飯田)防衛装備品の第三国への輸出、特に次期戦闘機に関連して、自公政調会長が防衛装備品の輸出解禁をめぐって協議しました。どうご覧になりますか?

織田)自民・公明両党の実務者協議は、昨年(2023年)の春から小野寺さんを座長にして、かなり行われています。7月には実務者協議で大方、容認の方向を打ち出せたのです。しかし、公明党・山口代表が中国に行かれて何か話したのかはわかりませんが、11月になって突然、公明党幹部がちゃぶ台返しをしたわけです。

飯田)そうでしたね。

織田)防衛装備に関しては現在、高性能化しており、一国では手に負えないのです。そのため、いまは共同開発が主流です。でも、三国で共同開発しているのに日本だけ「輸出できません」というのは、あまりにも理不尽ですよね。イギリスのロングボトム駐日大使も「パートナーシップに関わる」と懸念を示しています。価値観を先進諸国並みにする必要があります。湾岸戦争で「小切手外交」などと言われましたが、価値観が日本だけ違うというのはよくないと思います。

日本が侵略された際、「日本へは武器・弾薬を支援しない」と言われたらどうするのか

織田)もう1つ、この件に通底し得るものとして、ウクライナ支援もあると思います。安倍政権時に、いわゆる移転三原則を変えました。

飯田)防衛装備移転三原則。

織田)もし、ウクライナのように有事があって侵略されたら、日本は決定的に武器・弾薬が不足するので、他国の援助に頼らざるを得ません。それなのに「日本は平和国家だから武器・弾薬は輸出しません」と言っていて、「日本が同じ状況になったらどうするのか」ということです。それは真剣に考えた方がいいと思います。現在、防衛装備品の輸出は救難・輸送・警戒・監視・掃海の5類型だけを認める形になっており、紛争当事国には輸出できないことになっています。

飯田)認められているのは5類型だけ。

織田)明らかにウクライナはロシアから侵略を受けていて、いわゆる戦後の「力による現状変更を容認しない」という国際規範が破られているわけでしょう。これは日本にブーメランのように返ってくると思います。もし日本が侵略されたらどうするのでしょうか? もし「日本に対しては武器・弾薬を支援しない」などと言われたら、支援を前提にしている日本は困ってしまいます。だから武器・装備については共同開発も含め、もう少し真剣に考えた方がいいのではないでしょうか。もっと現実的にものを見た方がいいと思います。

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