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株価「4万円台」は十分あり得る 専門家が指摘

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年2月26日 11時40分

株価「4万円台」は十分あり得る 専門家が指摘

最高値を更新した日経平均株価の終値を示すボード=22日午後、東京都中央区(斉藤佳憲撮影)

アセットマネジメントOne株式会社の村上尚己氏が2月23日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。2月22日に34年ぶりに史上最高値を更新した日経平均株価について語った。

最高値を更新した日経平均株価の終値を示すボード=2024年2月22日午後、東京都中央区(斉藤佳憲撮影) 写真提供:産経新聞社

最高値を更新した日経平均株価の終値を示すボード=2024年2月22日午後、東京都中央区(斉藤佳憲撮影) 写真提供:産経新聞社

株価が史上最高値3万9098円、日経平均34年ぶりのバブル期超え

2月22日の東京株式市場は、日経平均株価がバブル期だった1989年12月29日の水準を上回り、約34年ぶりに史上最高値を更新した。22日の終値は、前日比836円52銭高の3万9098円68銭。取引時間中には一時3万9156円97銭をつけた。

飯田)日経平均株価が史上最高値を更新しましたが、どうご覧になりますか?

村上)年内にはこれくらいの水準まで上がると想定していたのですが、予想以上にピッチが早いです。年初から18%ぐらい上がっているので、「少し早すぎる」という感じで見ています。ただ、時間の問題だとは思っていたので、驚きはありません。バブル期と並んだからどうだと言われても、他国だと株価は高値を更新し続けるのが当たり前なので、日本もようやく普通の国と同じような状況になったという意味では、よいことだと見ています。

アベノミクスの効果が浸透し、日本経済全体が膨らみつつある

飯田)確かに34年前と比べて日本は1倍ですが、諸外国は10倍というようなレベルになっていますよね。

村上)他国は経済全体が拡大し続けているのですが、日本では1990年代からずっと横這いだった名目GDPが、去年(2023年)ようやく5%以上上がりました。アベノミクスが始まって10年以上経ちますが、ようやく効果が浸透し、日本経済全体が膨らんでいく状況になりつつある。それが株高をもたらしたいちばんの要因だと思います。

中国から安全な日本株へ資金が流入

飯田)海外筋も入ってきているという話もありますが、中国からの資金シフトは見られていますか?

村上)データで確認すると、この1月、確かに外国人勢が買っているようです。中国からどのくらい抜けているのか、客観的なデータを出すのは難しいですが、起きていることからすると米国中心に安全保障の枠組みが変わっており、日本は米国陣営の方に入っています。そのサプライチェーンのなかで当然、日本は重要な役割を果たさなくてはいけない。お金も中国株からの退避で「より安全なのはどこか」と考え、日本だとされた可能性はありますし、それに伴う投資も起きているのだと思います。

半導体ブームに乗って日経平均が押し上げられている部分もある

飯田)21~22日のマーケットをみると、AI向け半導体メーカー「エヌビディア」の決算が効いたという指摘もあります。半導体に関してはいかがですか?

村上)日経平均が上がっているのは、この半導体絡みです。半導体関連の銘柄で押し上げられている部分が大きい。もう少し幅広い指数のTOPIXで見ると、日経平均ほどは上がっていないので、半導体ブームに乗って日経平均も押し上げられている部分はあります。AIブームが株式市場で評価され、期待が高いから、このような株高が起きていると考えていいでしょう。

デフレ脱却とともに経済全体が伸び、株価が上がっている

飯田)GDPの数字を見ると、内需はまだまだ奮わないなか、この先の日本経済全体をどう見ていけばいいですか?

村上)確かに最近は回復が鈍っていると思いますが、去年の実質GDPは2%ほど成長しています。ですので、名目GDPが増えているという基調は変わっていないと思います。「株高の恩恵が全体に広がっていない」という議論もあるでしょうが、私からすると「経済全体がデフレ脱却とともに伸びているから、株価が上がっている」という側面があるのではないかと思います。それが外国人を中心に評価されているから、こういった株高が起きていると考えてもいいのではないでしょうか。

経済全体が崩れなければ、年末にかけて「4万円台」は十分あり得る

飯田)今年(2024年)も始まったばかりで難しい質問かも知れませんが、日経平均株価と日本経済は、年末にはどうなると思いますか?

村上)結果的に4万円台に乗るというのはあり得る話です。去年も年間2割以上上がっているので、2年連続で年間2割の株高になるかも知れない。今年は日本銀行が金融政策を変え、これからマイナス金利を解除するでしょう。株高は長期的に見ればトレンドに沿ったいい動きですが、短期的に見ると円安で押し上げられる部分があるので、日本銀行の政策が変わると、為替市場で超円安が少し巻き戻される。それらが現在の勢いを少し抑える感じになると思います。それでも年末にかけ経済全体が崩れなければ、4万円台も十分あり得るのではないでしょうか。

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