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紀勢本線・松阪駅までわざわざ買いに行く価値のある「モー太郎弁当」 駅弁ライター・望月崇史

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年2月27日 11時20分

紀勢本線・松阪駅までわざわざ買いに行く価値のある「モー太郎弁当」 駅弁ライター・望月崇史

黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(2月20日放送)に駅弁ライターの望月崇史が出演。駅弁の魅力について語った。

「松阪名物黒毛和牛 モー太郎弁当」

「松阪名物黒毛和牛 モー太郎弁当」

黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。2月19日(月)~2月23日(金)のゲストは駅弁ライターの望月崇史。2日目は、「モー太郎弁当」について—

黒木)西に行くときは「沼津食わず」という言葉があるのですね。

望月)まだ在来線しかなかったころから、「沼津まで沼津食わずで行こう」という言葉があります。そこを越えると、ほどよくお腹が空いてくる。当時は東京から2~3時間掛かったので、お昼どきに丁度お腹が空いて食べたくなるような時間なのです。実はいまでも法則としては当てはまっており、新幹線「のぞみ」に乗ると、40分ぐらいで沼津辺りを通過します。三島を過ぎて沼津を通過すると、進行方向右手に富士山が見えてくるという最高の車窓が広がります。お弁当をパッと開けて食べると、車窓に富士山が広がって、より美味しくいただけます。

黒木)お腹も気持ちも豊かになりますね。今回紹介していただく駅弁は何ですか?

望月)紀勢本線・松阪駅の「松阪名物黒毛和牛 モー太郎弁当」です。まずパッケージを見ていただきたい。

黒木)黒毛和牛の顔を模したお弁当箱ですね。

望月)とってもリアルな牛さんの顔で、開けると楽しいのです(蓋を開けるとメロディーが流れる)。

黒木)音楽が聴こえてきました。これはずっと流れているのですか?

望月)日本初のメロディー駅弁と言われており、蓋を開けた瞬間から唱歌『ふるさと』がずっと流れます。

望月崇史

望月崇史

黒木)そして、中身がすごく牛ですね。贅沢なお弁当。

望月)松阪と言えば黒毛和牛ということで、地元の老舗のお肉屋さんから仕入れた牛肉が柔らかく、ふんわり感がたまりません。

黒木)柔らかい。駅弁ってこんなに美味しいのですか?

望月)駅弁は美味しいのです。地元の老舗のお肉屋さんから仕入れた良質なお肉に、駅弁屋さんの技で生姜の風味を効かせ、ふんわりしたすき焼きになっています。しかも、三重県産コシヒカリの上にどっさり乗っているという、本当にありがたいお弁当です。

黒木)高いのでしょう?

望月)1700円です。

黒木)このお肉の質だったら、買います。

望月)本当に人気の駅弁です。ちょうど2022年が発売20周年だったので、パッケージも20周年になっています。20年前はとても大変な時期で、いわゆるBSE騒動があり、関係のない黒毛和牛まで風評被害を受けて駅弁屋さんが窮地に陥ってしまった時代でした。そこで起死回生を狙い、「インパクトのある、五感に響く駅弁をつくろう」と開発されたのが「モー太郎弁当」です。

黒木)どこで買えるのですか?

望月)紀勢本線・松阪駅でのみ買える駅弁です。お伊勢さんに行く方々が立ち寄ったり、「モー太郎弁当」を買うためにわざわざ松阪に行く方もいます。

黒木)器もメロディーも味もよく、三拍子揃っていますね。

望月)小さいお弁当屋さんなので、社長さん自ら腕をふるってつくることもあります。ちなみに社長さんは、もともと舞台女優でした。黒木さんの月組の公演は全部観ているそうです。

望月崇史

望月崇史

望月崇史(もちづき・たかふみ)/駅弁ライター

■1975年・静岡県生まれ。
■早稲田大学在学中から、放送作家として活動。
■ラジオ番組をきっかけに全国の駅弁食べ歩きをはじめ、食べ歩き歴はおよそ20年。これまでに5000個以上の駅弁を実食。
■単なる駅弁の感想に留まらず、駅弁をつくる企業や人々を丹念に取材している。
■ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマに記事を執筆。日本旅のペンクラブ所属。

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