1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

米大統領選「ヘイリー氏がトランプ氏支持を表明するかどうか。ポイントは免責特権だ」今後の行方を専門家が分析

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年3月6日 18時15分

米大統領選「ヘイリー氏がトランプ氏支持を表明するかどうか。ポイントは免責特権だ」今後の行方を専門家が分析

アメリカ政治を専門とする明治大政治経済学部教授の海野素央氏が3月6日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。アメリカ大統領選の行方について、「共和党で今後の注目点は、ヘイリー元国連大使がトランプ前大統領の支持を表明するかどうか。最も重要なポイントはトランプ氏の免責特権だ」と解説した。

トランプ前米大統領(ロイター=共同)、ヘイリー元米国連大使(ゲッティ=共同)

トランプ前米大統領(ロイター=共同)、ヘイリー元米国連大使(ゲッティ=共同)

11月に行われるアメリカ大統領選の候補者を選ぶ予備選の天王山「スーパーチューズデー」が現地時間3月5日に行われた。最も多くの州で予備選が行われる日で、共和党では15の州と1つの地域で指名争いが行われ、ヘイリー元国連大使がトランプ前米大統領の指名を阻止する最後のチャンスともいわれている。

海野)トランプ前大統領が予備選を制して共和党の候補者になったとしても、11月の本選ではライバルであるヘイリー元国連大使の支持票も取り込めないと、本選で困ることになります。民主党の候補者はバイデン大統領が確実視されていますが、ヘイリー氏の支持者が本選でバイデン氏に票を入れないとしても、投票そのものに行かない可能性もあります。そうすると、共和党の票を減らすことになり、トランプ氏は困るわけです。

ですから今後の注目点は、ヘイリー氏の支持票がどこへ行くのか、またヘイリー氏がトランプ氏の支持を表明するのか、そこに尽きます。

辛坊)ヘイリー氏は封印していたトランプ氏に対する批判を、ここにきて前面に出すようになっています。ヘイリー氏としては、どこかのタイミングで指名争いから撤退したとしても、「トランプ氏を支持する」とは言いにくいのではないでしょうか。

海野)それは、なかなか言わないと思います。なぜなら、ヘイリー氏はトランプ氏を巡る裁判の行方を見ているからです。アメリカ連邦最高裁は、トランプ氏について大統領選の出馬資格を認める判決を出しました。しかしもっと重要なポイントになるのは、大統領在任中の行動は刑事責任を免れる「免責特権」が、トランプ氏に認められるかどうかです。トランプ氏自身は免責特権が適用されると主張しています。連邦最高裁で免責特権の口頭弁論が4月下旬に予定されており、判決が出るのは5月下旬~6月上旬とみられています。

仮に免責特権が認められると、トランプ氏を巡る全ての裁判は意味がなくなってしまいます。そうなると、無党派層や郊外に住む女性たちが「そんなひどい話ない」と反発すると思われます。

逆に免責特権が認められないと、トランプ氏は裁判をしなければならなくなります。弁護団は、2021年1月の議事堂襲撃事件の裁判はしたくないのが本音です。なぜなら、議事堂襲撃事件の裁判はワシントンDCで開かれるからです。ワシントンDCの人口比率は、45%ほどがアフリカ系、46%ほどが白人で、その白人はリベラル系です。陪審員はアフリカ系とリベラル系の白人になりますから、トランプ氏には勝ち目がありません。しかも、裁判長は民主党のオバマ元大統領が任命した黒人の判事です。トランプ氏には不利です。

トランプ氏の弁護団は、裁判をするのであれば、機密文書持ち出し事件のほうを先にしたいのが本音です。こちらの裁判長はトランプ氏が任命した判事です。今、こうした駆け引きが行われています。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください