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公取委の企業公表 裏に「政府の強い意向」があるのは明らか 須田慎一郎が指摘

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年3月18日 17時45分

公取委の企業公表 裏に「政府の強い意向」があるのは明らか 須田慎一郎が指摘

ジャーナリストの須田慎一郎が3月18日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。適切に価格交渉しないまま取引価格を据え置いた企業を公表した公正取引委員会について解説した。

※画像はイメージです

公正取引委員会が下請け企業と協議せず取引価格を据え置いた企業を公表

公正取引委員会は3月15日、原材料費や人件費などの高騰で下請け企業のコストが増えたにもかかわらず、適切に価格交渉しないまま取引価格を据え置いたとして、ダイハツ工業や京セラなど10社の社名を公表した。10社には下請け企業との価格交渉を促し、改善を求める。

飯田)公表されたのは、イオンディライト、SBSフレック、京セラ、西濃運輸、ソーシン、ダイハツ工業、東邦薬品、日本梱包運輸倉庫、PALTAC、三菱ふそうトラック・バスの10社です。

須田)先立って日産自動車も下請けメーカー36社に対し、納入時に払う代金のうち約30億円を一方的に引き下げたとして、公取委が勧告を行いましたよね。

今回の公正取引委員会の公表は国に動かされてのことか

須田)部品単価、手間賃・工賃を上げることに関して、上げるどころか下げてきたという状況なので、公正取引委員会が伝家の宝刀を抜いたのだと思います。そういった意味で言うと、公正取引委員会は今回のような公表を行うべきですが、これまでは政治的な思惑によってできずにいた。つまり公正取引委員会は吠えない番犬なのですよ。

飯田)吠えない番犬。

須田)今回のことは、公正取引委員会が独自に判断したとは思えません。背景には政治的な動機があるのだと思います。国としては、よい物価上昇を実現するために賃上げが伴って欲しい。そのためには部品単価、手間賃・工賃を上げないと中小零細企業、小規模事業者の賃金は上がりません。それは当然なので、公正取引委員会が動かされたのだと思います。

政府の強い意向があるのは明らか

飯田)去年(2023年)の秋口にガイドライン的なものが出され、まずは協議を行い、「協議にも応じなければ優越的地位の濫用にあたるかも知れない」という内容を書きました。そこから半年ほど様子を見て、実際に動き出した。コストコに対しても勧告するなど、「外資であっても関係ない」という強い姿勢を見せました。

須田)優越的地位の濫用になるのは当然ですから、「ガイドラインをつくる前に取り締まれよ」と思いますが、これまでやってこなかった。にもかかわらず今回行われたのは、国や政府の強い意向があったからでしょうね。

飯田)そうすることで、低迷している支持率が上がるかも知れない。あるいはその先の「デフレ脱却宣言」まで考えているのですか?

須田)そうですね。外交・安全保障で支持率を上げるのは難しいのですよ。選挙となると有権者は経済・景気をいちばん重視しますから、着実に結果を出したいのだと思います。

飯田)はたして岸田さんの思惑通りにことが運ぶのかどうか。

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