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森永卓郎・康平が考える、日本の「デジタル赤字」解消策 「日本独自のOSに切り替えるべき」「外資プラットフォーム頼りは安全保障面でも問題」

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年5月14日 18時30分

森永卓郎・康平が考える、日本の「デジタル赤字」解消策 「日本独自のOSに切り替えるべき」「外資プラットフォーム頼りは安全保障面でも問題」

経済アナリストの森永卓郎と森永康平が5月14日(火)、ニッポン放送『垣花正 あなたとハッピー!』(月~木曜 朝8時~)に出演。「デジタル赤字」について解説し、その課題を指摘するとともに、 日本独自のOSへの切り替えや、AIへの投資といった、今後の解決案を提示した。

※画像はイメージです


同番組では、闘病中のレギュラコメンテーター・森永卓郎は火曜はリモート出演し、長男の森永康平がスタジオ出演するかたちで、父を支えニュース解説を展開しているが、この日のニュース解説では、財務省が10日に発表した令和5年度の国際収支速報で浮き彫りとなった、常態化している日本の「デジタル赤字」にフォーカス。

国際収支の経常収支の中に、「貿易収支」「サービス収支」などの項目があるが、この「サービス収支」の中で“黒字”にあたるのが外国からのインバウンド等。一方で、“赤字”側に来ていて課題となっているのが「デジタル赤字」。これはデジタル関連でのアメリカを中心とした外国企業への支払いが年々増加していることによるもので、パソコンやスマートフォン等を使用することで、そのOSの使用料をマイクロソフト、アップル、グーグル等へ支払っていることが代表例。クラウドサーバーのアマゾンやマイクロソフト、SNS広告のXやフェイスブック・インスタグラム、動画サブスクサービスでのアマゾンやネットフリックスといったものも挙げられる。

これを受けて森永康平は「円安で今は多くの外国人が日本に来ているので、このインバウンドの黒字の方が大きいが、もし日本に魅力がなくなる等で外国人が来なくなり、その一方で我々は海外のサービスを使い続けると、赤字側がバンバン膨らんでいってしまう」と指摘。アメリカ企業への依存状態という課題解消のために「日本からGAFA(グーグル・アマゾン・フェイスブック・アップル)を生み出せるような国の投資も必要。その一つの鍵がAIになるのではないかと。今更日本がプラットフォームを作るのは相当厳しいので、ここに勝機があるかと思います」と考えを述べ、「孫さんは、そこの可能性を見ている」と、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長による「AI革命」10兆円構想について触れた。

また森永卓郎は、アメリカよりも先んじて開発されていた国産OSのTRON(トロン)を例に挙げ、「日本には作る力はある。もうアップルとかアンドロイドのOSを使うのやめて、今からでも日本独自のOSに切り替えるべきだと思う」と持論を述べるとともに、スマホアプリの例を挙げ、「日本のゲームメーカーが一生懸命楽しいゲーム作っても、ユーザーがダウンロードした瞬間に、アップルやグーグルに大きな手数料が差し引かれている」と指摘した。

森永康平、熊谷実帆(ニッポン放送アナウンサー)、垣花正

森永康平、熊谷実帆(ニッポン放送アナウンサー)、垣花正

これを踏まえ、森永康平も「やはり、経済安全保障の観点からも、全てを外資のプラットフォームに頼るということは、何かあった時に大問題ですよ。情報が筒抜けだし、(プラットフォーム側が、その情報発信を)抑えようと思ったら一気に抑えられちゃったりする。そういう意味では、国産のクラウドなど、こういったものに力を入れていくというのは、経済的な意味だけではなくて、安全保障の中でも重要だと思います」と述べた。

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