『碁盤斬り』 草彅剛 × 清原果耶、武士の尊厳と親子の絆を描いたリベンジ・エンタテインメント
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年5月18日 11時30分
【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1179回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は5月17日公開の『碁盤斬り』と『ミッシング』をご紹介します。
『碁盤斬り』 草彅剛が体現する、武士の矜持
人々に長く親しまれてきた古典落語の演目「柳田格之進」。囲碁を巡る人情噺をベースに新たな物語として誕生したのが、本格時代劇映画『碁盤斬り』。手がけたのは、本作が自身初の時代劇となった白石和彌監督。武士の誇り、そして親子の情愛を描いたリベンジ・エンタテインメントです。
『碁盤斬り』のあらすじ
身に覚えのない罪をきせられたうえ、妻も失ってしまった浪人・柳田格之進。今では故郷の彦根藩を離れて、娘のお絹と2人で江戸の貧乏長屋で暮らしている。
格之進がかねてから嗜んでいるのは、囲碁。碁の打ち方には格之進の実直な性格が表れており、どんな時も嘘偽りない勝負を心がけていた。
ある日、格之進とお絹は旧知の藩士から、かつて起こった冤罪事件の真相を知らされる。2人は復讐を決意するが……。
『碁盤斬り』のみどころ
主人公・柳田格之進を演じたのは、『ミッドナイトスワン』で第44回日本アカデミー賞最優秀男優賞を受賞した草彅剛。碁を打つ姿は指先まで美しく、その凛々しさには思わずうっとり。圧倒的なカリスマ性を発揮しています。
そして格之進の娘・お絹役には、清原果耶。父親思いで芯の強さを内に秘めた女性を、確かな演技力で体現。草彅剛と共に紡ぎ出す親子の絆に、心を動かされる人も多いことでしょう。
共演には中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、市村正親、斎藤工、小泉今日子、國村隼など、若手からベテランまで豪華な顔ぶれが集結。
疑心と陰謀が渦巻く復讐劇が繰り広げられます。
リベンジものとしてはもちろん、アクション映画としてもサスペンスとしても楽しめる本作。古典落語をこれほどまでにオリジナリティあふれるエンタテインメントへと昇華させた、加藤正人氏の脚本力と白石和彌監督の演出力には驚かされるばかりです。既視感のない斬新な時代劇。その世界観をスクリーンでじっくりと堪能して。
『ミッシング』 狂った世の中を斬る!吉田恵輔監督最新作
ある日突然、最愛の娘がいなくなった。あらゆる手を尽くしたが、娘は見つからず。時間だけが、いたずらに過ぎていく……。
幼女失踪事件を軸に、絶望的な状況下に置かれた人々が、やがて光を見つけていく様子を描いた『ミッシング』。娘の帰りを待ちわびながらも、マスコミと世間の声に翻弄されて“壊れていく”母親を演じた石原さとみをはじめ、キャスト陣の熱量高い演技は必見。
この物語は、決して他人事ではない。リアルすぎる衝撃作です。
<作品情報>
碁盤斬り
2024年5月17日(金)から全国ロードショー
出演:
草彅剛
清原果耶 中川大志 奥野瑛太 音尾琢真 / 市村正親
立川談慶 中村優子
斎藤工 小泉今日子 / 國村隼
監督 白石和彌
脚本 加藤正人
音楽 阿部海太郎
小説 「碁盤斬り 柳田格之進異聞」加藤正人 著(文春文庫)
製作総指揮:木下直哉
エグゼクティブプロデューサー:飯島三智 武部由実子
プロデューサー:赤城聡 谷川由希子
ラインプロデューサー:鈴木嘉弘
協力プロデューサー:根津勝 撮影:福本淳
美術監督:今村力
美術:松﨑宙人
照明:市川徳充
録音:浦田和治
装飾:三木雅彦 上田耕治
編集:加藤ひとみ
音響効果:柴﨑憲治
キャスティング:田端利江
VFXスーパーバイザー:小坂一順
衣裳:大塚満
メイク床山:山下みどり
スクリプター:中須彩音
制作担当:相場貴和
助監督:松尾浩道
製作:木下グループ CULEN
企画:フラミンゴ
制作プロダクション:ドラゴンフライエンタテインメント
配給:キノフィルムズ
(C)2024「碁盤斬り」製作委員会
——
ミッシング
2024年5月17日(金)から全国ロードショー
出演:
石原さとみ
青木崇高 森優作 有田麗未
小野花梨 小松和重 細川岳 カトウシンスケ 山本直寛
柳憂怜 美保純 / 中村倫也監督・脚本:吉田恵輔 (「吉」は<つちよし>が正式表記)
音楽:世武裕子
製作:井原多美、菅井敦、小林敏之、高橋雅美、古賀奏一郎
企画 :河村光庸
プロデューサー :大瀧亮、長井龍、古賀奏一郎
アソシエイトプロデューサー:行実良、小楠雄士
撮影:志田貴之
照明:疋田淳
録音:田中博信
装飾:吉村昌悟
衣装:篠塚奈美
ヘアメイク:有路涼子
スクリプター:増子さおり
助監督:松倉大夏
制作担当:本田幸宏
編集:下田悠
音響効果:松浦大樹
VFXスーパーバイザー:白石哲也
キャスティング:田端利江
題字:赤松陽構造
製作幹事:WOWOW
企画:スターサンズ
制作プロダクション:SS工房
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)2024「missing」Film Partners
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/
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