新築マンション価格「今後も下がらない」 専門家が構造的背景を解説
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年6月2日 9時0分
政策アナリストの石川和男が6月2日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送Podcast番組「石川和男のポリシーリテラシー」に出演。高騰が続く東京都心の不動産市場について専門家と議論した。
不動産経済研究所によると、2023年度に発売された東京23区の新築マンション1戸当たりの平均価格は、前年度比5.7%上昇の1億464万円となり、初めて1億円を突破。10年前と比べて、約1.4倍の値上がりとなっている。
この高騰要因について、ゲスト出演した不動産コンサルタントの岡本郁雄氏は「建築コストと地価、さらに不動産自体の“価値”が上がっている」ことに注目。渋谷や池袋、東京駅周辺で相次ぐ再開発で「新しくできたビルやマンションに周辺から企業や人が入ると、その周辺の古いビルやマンションに空きが出る。そこでまた再開発の機運が高まって、新たなビルが建つ。“ドミノおこし”のような現象が起こっている」と解説。
この傾向は東京都心に限らず、大阪や名古屋、札幌など大都市圏でも見られるとしたうえで、東京都心の値上がり幅が突出している背景について、世帯年収約1500万円程度の「パワーカップル」の多さを挙げ「地方にもいないわけではないが、地方では購入予算を東京のパワーカップルほど上げない」と明かし、高額な新築マンションの引き合いの強さを指摘した。
ほかにも、建設業界における人材不足が価格高騰に拍車をかけているとして、中規模マンション1戸あたりの建設コストに触れ「2000年台前半、ファミリータイプのマンションを1戸作るのに、だいたい2000万円いくかいかないかだった。コロナ前でも2500万円くらい。それが今では3500万円前後になっている」と言及。「今、円安だからコストが上がっているというだけではない。人材不足など複合要因なので、今後も新築マンション価格は下がらないのではないかと言われている」と述べた。
石川は「日本の住宅政策は、新築にすごく重点を置いている。新築を購入する場合の優遇措置が分厚く、これは産業政策。住宅メーカーにどんどん作ってもらい、儲けてもらうという構造。ただ、人口減少社会においては新築と中古の扱いを平準化し、リフォーム補助などを通じて中古ストックの活用を目指すべき。これは政治の役割だ」と主張した。
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