映画『からかい上手の高木さん』 永野芽郁×髙橋文哉 ピュアで真っ直ぐな恋物語
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年6月1日 11時0分
【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1184回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、5月31日に公開された映画『からかい上手の高木さん』と『わたくしどもは。』をご紹介します。
映画『からかい上手の高木さん』10年経っても、“からかい”は続く……
教室で隣の席に座る女子中学生・高木さんに、いつもからかわれている男子中学生の西片。
「からかい」「からかわれる」。そんな同級生2人の関係性を爽やかに描いた、山本崇一朗による大人気コミック「からかい上手の高木さん」。アニメ化、そしてテレビドラマ化を経て、ついに実写映画となりました。
物語の舞台となるのは、中学時代の10年後。高木さんが島を去り、離れ離れになってしまった2人が再会するところから始まるオリジナルストーリーです。
映画『からかい上手の高木さん』のあらすじ
とある島の中学校。自分をからかってくる高木さんを、からかい返そうと策を練るも、いつも見透かされて失敗ばかりだった西片。今では母校の体育教師となり、生徒たちを相手に奮闘していた。
そんな彼の前に、教育実習生として突然現れた高木さん。10年ぶりの再会に感激するのも束の間、止まっていた時間と、止まっていた「からかい」の日々が再び動き出し……。
映画『からかい上手の高木さん』のみどころ
高木さんを演じたのは、話題作への出演が続く永野芽郁。ともすれば意地悪にも見えがちな「からかい」を、明るく快活に体現。そのキュートさに魅了される人も多いことでしょう。
そして西片役には、第47回日本アカデミー賞新人俳優賞に選ばれた人気若手俳優、髙橋文哉。ピュアな天然ボーイを愛嬌たっぷりに好演。これまで演じてきたイケメンキャラとは違った魅力を発揮しています。
ちょっとした会話や間など、何気ないシーンで醸し出される空気感は、本作のキモとも呼べるところ。お互いの秘めた感情が見え隠れする、彼らの繊細な演技は見応えたっぷりです。
メガホンを取ったのは、ドラマ版に続き、今泉力哉監督。全編にわたって印象的なのが、あえて音楽やナレーションを多用せず、永野芽郁と高橋文哉の芝居をじっくりと見せることで、彼らの感情の動きを生々しく映し出していること。あざとさや気のてらいがない、“好き”という真っ直ぐな感情を瑞々しく表現しているのは、さすがは恋愛映画の名手として名高い今泉監督のいったところです。
高木さんと西片が紡ぎ出す、甘酸っぱく愛おしい時間。
あなたもスクリーンで堪能して。
『わたくしどもは。』現世と来世の狭間で彷徨う、魂たちの行方
舞台は、佐渡島の金山跡地。過去の記憶を失った男女が出会い、惹かれあっていく。彼らの謎めいた過去と運命を、佐渡の静謐な景観とともに描いた人間ドラマ『わたくしどもは』。
監督・脚本を務める富名哲也監督が、佐渡島に実在する“無宿人の墓”と呼ばれる墓地から着想を得て作られた本作。
ダブル主演を務めた小松菜奈、松田龍平をはじめ、俳優たちの表情やしなやかな身体表現が素晴らしく、思わず見入ってしまいます。
現世と来世の狭間を彷徨う“魂の叫び”が、スクリーンから漏れてくる物語。
不思議な神秘の世界へ、ようこそ。
<作品情報>
映画『からかい上手の高木さん』
2024年5月31日(金)から全国東宝系にてロードショー
出演:
永野芽郁 高橋文哉
鈴木仁 平祐奈 前田旺志郎 志田彩良 白鳥玉季 齋藤潤 / 江口洋介
原作:山本崇一朗「からかい上手の高木さん」(小学館「ゲッサン少年サンデーコミックス」刊)
監督:今泉力哉
脚本:金沢知樹 萩森淳 今泉力哉
主題歌:「遥か」Aimer(SACRA MUSIC/Sony Music Labels Inc.)
プロデュース:大澤祐樹 森川真行
音楽:大間々昂
制作プロダクション:ファインエンターテイメント
配給:東宝
(C)2024映画『からかい上手の高木さん』製作委員会 (C)山本崇一朗/小学館
——
わたくしどもは。
2024年5月31日(金)から新宿シネマカリテほか全国順次公開
出演:
小松菜奈 松田龍平
片岡千之助 石橋静河 内田也哉子 森山開次 辰⺒満次郎 / 田中泯 大竹しのぶ
音楽:野田洋次郎
監督・脚本・編集:富名哲也
企画・プロデュース・キャスティング:畠中美奈
撮影:宮津将
照明:渡辺隆
サウンドデザイン:鶴巻仁
衣裳:田中洋介
ヘアメイク:楮山理恵
特殊メイクアップ監修:林伸太郎
サウンドエディター:松浦大樹
助監督:浅井一仁
制作担当:呉羽文彦
宣伝プロデューサー:伊藤敦子
特別協賛:ナミックス
協賛:新潟日報社 今泉テント 新潟クボタ サンフロンティア不動産 ジー・オー・ピー 新潟放送 エフエムラジオ新潟
製作・配給:テツヤトミナフィルム
配給協力:ハピネットファントム・スタジオ
(C)2023 テツヤトミナフィルム
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/
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