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『上柳昌彦 あさぼらけ』~コーナー最終回、支援者の声と私たちが平和のためにできること~

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年10月2日 17時45分

『上柳昌彦 あさぼらけ』~コーナー最終回、支援者の声と私たちが平和のためにできること~

ニッポン放送のラジオ番組『上柳昌彦 あさぼらけ』内の新コーナー「国連UNHCR協会 presents 未来と希望の贈り物」。(放送時間 月曜日 朝5時~6時
火曜~金曜 朝4時30分~6時)

最終回となる第4回の放送では、「シリア難民」について紹介。

西アジアに位置し、北にトルコ、東にイラク、南にヨルダン、西にレバノン、南西にイスラエルと国境を接し、
北西には地中海に面しているシリア。

首都はダマスカスで、古くから交通や文化の要衝として栄えてきた。そのシリアで内戦が起きたのはいまから13年前の2011年。アラブ諸国に波及した「アラブの春」のうちの一つ。

政府軍と反体制派の内戦は今も続いており、現代世界史において、最も多くの難民が発生した戦争と言われている。シリアの人口は、およそ2,000万人。そのうち人道支援を必要としている数が、1,670万人。
実に80%を超える国民が、人道支援を求めている。
「国内避難民」は720万人。3人に1人が、家を追われ、シリア国内の比較的安全な場所に避難をしている。一方で周辺諸国へ逃れた「難民」は、およそ500万人。つまり、国民の半数以上が、「難民」や「国内避難民」なのだ。

難民の方が必要としているものというと、食べ物、水、衣類、医薬品、生活用品が思い浮かびやすいが、
意外にも「窓がほしい」という声がとても多いそう。

シリア南部の小さな村に住む、ニハード・カドリさんは、59歳。3人の子どもの母親で、公立学校の職員として働いていました。いまから12年前、内戦が激しくなり、ニハードさん一家は、安全な場所を求めて、村を離れます。しかし、避難した先は、1LDKの小さな部屋。ここに家族10人が、何年も耐え忍んで暮らすことになります。「もうこんな生活は耐えられない」と決意した二ハードさんは、家族と共に、故郷へ帰るが・・・、目にしたのは、無惨にも廃墟となった自宅であった。

ニハードさん:「困ったのは、すべての『窓』がメチャメチャに壊されていることでした。それを直すお金もありませんし、建材も手に入りません…。窓がないと、雨や風、埃(ほこり)が吹き込んできます。冬は、気温が氷点下になり、あまりの寒さに凍えそうです。幼い孫が、埃と寒さで病気になってしまいました。」

こうした現状を知ったUNHCRは、すぐに援助に乗り出し、職員自らが「窓」を取り付けた。その他にも、ドアや壁などを補修し、どうにか生活できる最低限の環境が保たれた。
苦しい避難生活はまだまだ続いているものの、新しい窓のおかげで部屋の中が明るくなり、ニハードさん一家に笑顔が戻った。

シリアでは、新型コロナや物価高騰。2023年3月には、大地震がシリア北西部を直撃し、家を追われた人々がさらなる苦境に追い込まれている。そんな現状があるにもかかわらず、報道されることは少なくなり、世界から注目が集まらず、UNHCRの援助活動の役割はかつてなく重要なものになっている。
しかしそのための活動資金がなかなか集まらず、難民支援が行き届いていないことも事実だ。

UNHCRの支援者は、どのような想いで寄付をしているのだろうか。
実際の支援者の声の一部を紹介する。

■「父がなくなった時、国連UNHCR協会へ、わずかですが寄付をしていることを知り、その意思をひきつぎたく、毎月寄付を始めました。父は、海軍兵学校を昭和20年3月に卒業。もし、あの第二次世界大戦があと1年続いていたら、私もこの世に生をさずかっていなかったと思います。しかし、父の平和に関する思いは強く、その思いを継いで、私が現在幸せでいられることに感謝し、少しでも支援活動に今後も協力させていただきたく、考えております」-マンスリーサポーター 60代男性

■「ウクライナのニュースを見て普通に生活していた人々がこんな風に難民になってしまうんだ…と衝撃を受けました。今まで難民のニュースを聞いてはいましたが実感が少なく他人事でした。争いさえなければ…と悲しいです。あまりに少ない寄付で申し訳ないのですが増やせるよう努力します。」-マンスリーサポーター80代女性

■「(戦後は)ゼロからの出発、大変な苦労をしたが、子供も立派に育ってくれて、運良く資産も少し残すことができました。老後、ぜいたくではないが不自由なく生活できたのは、戦後・高度経済成長時代の苦労があったから。でもそれは、平和な時代が続いたおかげなんです」-80代女性
※4年前に天寿を全うされ、「遺贈寄付」をされました。

上柳アナ:「8月から今日まで、UNHCRの街頭キャンペーンに取材させていただいて、『知ってる知ってる!』という方も多かったですし、池上彰さんからは実際に難民キャンプに行った方でしかわからないお話がたくさん聞けました。

今回の放送では支援物資は水や食料はもちろんですが、UNHCRの職員さんが、大工さんみたいに窓やドアを取り付けたり、住宅の補修をしているということも知れました。
これまでの放送を通じて、日本にある平和が当たり前のものではないことを改めて実感しました。

この平和を次の世代に受け継ぐためにUNHCRをはじめとする、平和を願って活動している団体を応援したいなと思いました。そのためにも、毎月の寄付や遺贈寄付を通じて平和への想いを寄せることが大切なんだなと感じました。」

終戦記念日を機会に、少しでも「平和」について考えるきっかけになったらという想いで生まれた今回の新コーナー。全4回の放送を通して、難民のより具体的なイメージや、自分にできる平和へのアクションの選択肢について知ってもらえたら嬉しい。

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