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祝・結婚! 今こそ観たい高良健吾出演映画・ドラマ3選

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年10月16日 11時50分

祝・結婚! 今こそ観たい高良健吾出演映画・ドラマ3選

Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね【第1209回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画・ドラマを発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

10月4日、俳優の高良健吾さんが結婚を発表しました。お相手は、歌手・田原俊彦さんの長女で、女優・歌手として活動する田原可南子さん。チャーミングなカップルの誕生に、ネット上は祝福の嵐で大賑わい。結婚発表の日が10月4日で「トシの日」というのも、個人的には微笑ましいものを感じました。

そこで今回は、俳優・高良健吾を大特集。数ある出演作の中から、“いわゆる代表作”ではない“高良健吾の代表作”を、八雲ふみね目線でご紹介します。

※写真は「連続ドラマW バイバイ、ブラックバード」より (C)WOWOW

※写真は「連続ドラマW バイバイ、ブラックバード」より (C)WOWOW

正統派の二枚目、狂気のストーカー、そしてダメンズ……観客を魅了し、驚愕させる実力派俳優

2006年公開の『ハリヨの夏』で映画デビュー。早くから、その才能を発揮してきた高良健吾さん。『蛇にピアス』(2008年)では、全身刺青で顔に15個ものピアスを付けた青年役。『横道世之介』(2013年)では、人懐っこくてお人好しな大学生。『アンダー・ユア・ベッド』(2019年)では、オムツを装着して意中の女性が眠るベッドの下に潜り込むストーカー。そして『罪と悪』(2024年)では、不良たちに闇仕事を斡旋する経営者役など、映画ファンの心をとらえ、驚愕させる名演は数知れず。

作品ごとにまったく違った顔を見せてくれる高良さんですが、私が彼に原石の輝きを感じた作品と言えば、映画『ひゃくはち』です。

本作は、強豪高校の野球部の補欠部員に焦点を当てた青春スポーツ映画。高良健吾さんが演じたのは、チームを率いる副キャプテンで、メディアも注目する大物スラッガーの佐々木純平。高良さんファンの中では、数ある出演作の中でも密かに人気のある一作です。

当時、本作の舞台挨拶で司会としてご一緒させていただいたのですが、端正なお顔はギリシャ彫刻のように美しいのに、時折見せる笑顔からは少年の面影が。これがもう、見事にギャップ萌えでした。

「この人は、これから(俳優として)どんどん大きくなっていくんだろうなぁ〜」と、直感が働いたことを覚えています。

※写真は『罪と悪』より (C)2023「罪と悪」製作委員会

※写真は『罪と悪』より (C)2023「罪と悪」製作委員会

『ひゃくはち』を手がけた森義隆監督とのタッグで印象に残っている作品が、もうひとつ。伊坂幸太郎の同名小説を連続ドラマ化した「連続ドラマW バイバイ、ブラックバード」。

“ある組織”への借金精算のために、<あのバス>に乗って連れ去られることになった主人公が、監視役の女に付き添われて、付き合っている5人の女性に別れを告げに行く。伊坂幸太郎が描いた不思議な世界観を見事に映像化した一作です。

高良さん扮する主人公・星野一彦は、「あ、この子いいなぁ〜」と思った女性と次々とお付き合いをしてみたら、いつの間にか五股をかけてしまっていたという男。まぁ、いわゆるダメンズなのですが、高良さんが演じると何故か憎めない。いや、それどころか、むしろ愛されキャラ感が増しているように感じるのは、高良健吾マジック!?

『ひゃくはち』以来、10年ぶりに森監督とご一緒したことも、ご本人にとっては大きなエポックとなったとか。

いま改めて観ても、高良さんの俳優としての懐の深さが垣間見える隠れた名作です。

※写真は『うつくしいひと』舞台挨拶より。右から米村亮太朗、高良健吾、橋本愛、姜尚中、行定勲監督、MC・八雲ふみね

※写真は『うつくしいひと』舞台挨拶より。右から米村亮太朗、高良健吾、橋本愛、姜尚中、行定勲監督、MC・八雲ふみね

高良健吾さんと言えば、俳優業だけでなく、近年は故郷・熊本県の復興のために尽力していることをご存知の方も多いのではないでしょうか。

2016年の熊本地震発生時には、ボランティアとして現地入り。同じく熊本出身の行定勲監督がディレクターを務める「くまもと復興映画祭」に毎年参加するなど、熊本の魅力や文化を発信する活動を続けてらっしゃいます。

その活動の一環で、行定監督が手がけた中編映画「うつくしいひと」が「第29回東京国際映画祭」で特別上映された際、舞台挨拶に駆けつけた高良さんの姿が、私の中では特に強く印象に残っています。

本作の台詞は、全編熊本弁。高良さんにとって子どもの頃から馴染みのある言葉で芝居をすることは、とても楽しい体験だったとのこと。さらに「熊本の姿を映像として残すことは、とても意味があること。映画の力を借りながら、(故郷に)恩返しすることができたらいいなと思っています」という言葉からは、郷土への愛着と誇りが静かに伝わってきて、高良さんの姿が一回りも二回りも大きく、力強く見えた瞬間でした。

ある時は“名俳優”と呼ばれる諸先輩方に揉まれながら奮闘し、またある時は同年代の俳優と共に切磋琢磨を繰り返す。

そして今では、日本の映画・ドラマ界を背負って立つ俳優のひとりとなった高良健吾さん。常に真面目にストイックにお芝居と向き合い、キャラクターに命を吹き込んでいく。そんな高良さんの仕事への姿勢は今後も変わることなく、私たちに新たな一面を見せ続けてくれることでしょう。ますますの活躍に期待が高まるばかりです。

改めまして、高良健吾さん、田原可南子さん、ご結婚おめでとうございます。いつまでもお幸せに。

(C)2023「罪と悪」製作委員会

(C)2023「罪と悪」製作委員会

<作品情報>
罪と悪(2024年公開)
出演:高良健吾、大東駿介、石田卓也、村上淳、市川知宏、勝矢、奥野壮、坂元愛登、田代輝、柴崎楓雅、石澤柊斗、深澤幸也、大槻ヒロユキ、朝香賢徹、しゅはまはるみ、蔵原健、中野英樹、成田瑛基、齋賀正和、大迫一平、安部賢一、守屋茜、本田旬、桝田幸希、仁也、佐藤浩市(特別出演)、椎名桔平

監督・脚本:齊藤勇起
音楽:Teje、Yehezkel Raz
配給:ナカチカピクチャーズ
(C)2023「罪と悪」製作委員会
公式サイト 

 (C)2008「ひゃくはち」製作委員会

(C)2008「ひゃくはち」製作委員会

<作品情報>
ひゃくはち(2008年公開)

出演:斎藤嘉樹 中村蒼 市川由衣 高良健吾 北条隆博 竹内力

監督・脚本・編集:森義隆
原作:早見和真「ひゃくはち」(集英社刊)
企画・プロデュース:永井拓郎(リキプロジェクト)
プロデューサー:木滝和幸
撮影:上野彰吾(J.S.C)
照明:赤津淳一
美術:松葉明子
録音:宮田泰司
音楽:和泉剛
主題歌:湘南乃風「晴伝説」

『ひゃくはち プレミアム・エディション』
DVD:5,170 円 (税込)
発売元: (株)RIKIプロジェクト
販売元::NBCユニバーサル・エンターテイメント
2008「ひゃくはち」製作委員会
※2024年10月の情報です。

(C)WOWOW

(C)WOWOW

<作品情報>
連続ドラマW 「バイバイ、ブラックバード」(2018年放送 全6話)
DVD&Blu-rayリリース デジタル配信中

原作:伊坂幸太郎「バイバイ、ブラックバード」(双葉文庫)
監督:森義隆
出演:高良健吾、城田優、石橋杏奈、板谷由夏、前田敦子、臼田あさ美、関めぐみ、松村雄基、丸山智己、岡村いずみ、斎藤洋介、あがた森魚、戸塚祥太(A.B.C-Z/友情出演)
(C)WOWOW

(C)2016くまもと映画製作実行委員会 (C)2017 SSTF

(C)2016くまもと映画製作実行委員会 (C)2017 SSTF

<作品情報>
うつくしいひと(2016年公開)
デジタル配信中

出演:橋本愛、姜尚中、高良健吾、石田えり、米村亮太朗、高橋恵理、宮崎京、黒木よしひろ、中川ひとみ、伊藤匠、油木田一清、島ゆいか、小原汰武、花童、くまモン

監督・脚本:行定 勲
脚本:堀泉 杏
プロデューサー:倉田泰輔 占部 裕 古賀俊輔
撮影:福本 淳
照明:市川徳充
録音:伊藤裕規
美術:相馬直樹
音楽:めいなCo.
編集:今井 剛
スタイリスト:馬場圭介
ヘアメイク:倉田明美 松本美奈
助監督:工藤将亮
主題歌:忘れらんねえよ
題字:松永壮
制作プロダクション:ユーツー
特別協力:熊本県 熊本朝日放送
製作:くまもと映画製作実行委員会
(C)2016 くまもと映画製作実行委員会

『うつくしいひと/うつくしいひと サバ?」
DVD:3,800円 (税抜) Blu-ray:4,800円(税抜)
発売元:株式会社ハピネット 提供:セカンドサイト
販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング
(C)2016くまもと映画製作実行委員会 (C)2017 SSTF
※2024年10月の情報です。

 

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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