『八犬伝』役所広司主演、【虚】と【実】が織りなすエンターテインメント超大作
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年10月26日 11時0分
Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね【第1212回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、10月25日公開の『八犬伝』と『劇場版ACMA:GAME アクマゲーム 最後の鍵』をご紹介します。
『八犬伝』滝沢馬琴がスペクタクルな冒険活劇に込めた想いとは……
江戸時代後期に活躍した戯作者・滝沢馬琴が手がけた「南総里見八犬伝」。1842年に完結してから200年以上経った今でも、アニメ、映画、舞台、歌舞伎などのエンターテインメントに多大な影響を与えています。
そんな“日本のファンタジー小説の原点”と称えられる「南総里見八犬伝」は、いかにして生まれたのか。その誕生秘話に迫った山田風太郎の傑作小説「八犬伝 上・下」が、待望の実写映画となりました。
八人の剣士たちが冒険を繰り広げる【虚】のパートと、創作活動に心身を捧げた滝沢馬琴の人生に迫る【実】のパート。2つの物語が、ひとつの作品の中でシンクロしていく。前代未聞のエンターテインメント超大作が誕生しました。
『八犬伝』のあらすじ
時は、江戸時代。人気作家・滝沢馬琴は友人の絵師・葛飾北斎に、いま構想中の物語について話し始める。
タイトルは「八犬伝」。
里見家にかけられた呪いを解くため、八つの珠を持つ八人の剣士が集結して戦いに挑むという壮大なストーリーだ。
馬琴の語りに魅了され、度々、滝沢邸を訪れては馬琴のイマジネーションを掻き立てるような下絵を描く北斎。それに呼応するように、変幻自在に物語を生み出す馬琴。
やがて「八犬伝」は異例の長期連載となり、馬琴のライフワークに。しかし、28年の時を経てクライマックスに差し掛かった頃、馬琴の視力は失われつつあった……。
『八犬伝』のみどころ
滝沢馬琴に扮したのは、日本を代表する名優・役所広司創作に身を捧げる者の情熱や葛藤を心情豊かに表現。その重厚かつエモーショナルな演技は必見です。
そして葛飾北斎役は、内野聖陽。馬琴の良き理解者である北斎を、芸術家ならではの洒落っ気とユーモアを混じえながら人間味あふれる北斎像を体現しています。
彼らを取り巻く登場人物を演じるのは、磯村勇斗、黒木華、寺島しのぶといった実力派俳優たち。また立川談春、中村獅童、尾上右近といった落語・歌舞伎界の顔とも呼ばれるメンバーが、物語の重要な鍵を握るキーパーソンとして登場。これまた一興です。
さらに【虚】のパートには、土屋太鳳、栗山千明をはじめ、渡邊圭祐、鈴木 仁、板垣李光人、水上恒司、松岡広大、佳久創、藤岡真威人、上杉柊平、河合優実など、旬の注目俳優たちが集結。彼らの個性あふれる演技にも注目ですよ。
ダイナミックなVFXを駆使し、息をもつかせぬバトルアクションの連続に胸踊る【虚】のパート。そして、「八犬伝」完結に命を捧げる滝沢馬琴の姿に涙を流さずにはいられない【実】のパート。
ひとつひとつのエピソードがあまりにも濃密すぎて、これを一本の映画にまとめ上げることは無理なのでは…と、原作小説をご存知なら頭をよぎる人も多いはず。
しかし、そんなことは杞憂の一言。原作を読んでいない人も「南総里見八犬伝」を知らなかった人も、誰もが楽しめる娯楽映画となっています。
ロマンあふれる胸アツ時代劇。この迫力と感動を是非、スクリーンで。
『劇場版ACMA:GAME アクマゲーム 最後の鍵』悪魔との最終決戦にハラハラドキドキ!
圧倒的人気を博した大ヒットコミックを原作に、2024年に放送されたテレビドラマ「ACMA:GAME アクマゲーム」。その劇場版が、早くもスクリーンに登場しました。
幼い頃に父親から譲り受けた“悪魔の鍵”をきっかけに「アクマゲーム」に巻き込まれた織田照朝。謎の組織グングニルに父を殺された照朝は、99本の“悪魔の鍵”を全て破壊するため、父の残した言葉を手掛かりに鍵集めの旅を続けていた。
新たな敵は、宗教団体を運営する謎の兄妹。そして、99 本目の鍵を持つ父の仇、崩心祷。
照朝は仲間と共に、新たな戦いに挑む……。
スリリングな頭脳バトルに、予測不可能なストーリー展開。そして壮絶なバトルから垣間見える、熱い人間ドラマ。すべてがスケールアップし、これぞ劇場版といった醍醐味が楽しめます。ハラハラドキドキのデスゲームを堪能して。
<作品情報>
八犬伝
2024年10月25日(金)から全国ロードショー
出演:
役所広司
内野聖陽
土屋太鳳 渡邊圭祐 鈴木 仁 板垣李光人
水上恒司 松岡広大 佳久 創 藤岡真威人 上杉柊平
河合優実 小木茂光 丸山智己 真飛聖 忍成修吾 塩野瑛久 神尾 佑 / 栗山千明
中村獅童 尾上右近
磯村勇斗 大貫勇輔 立川談春 黒木華
寺島しのぶ
原作:『八犬伝 上・下』山田風太郎(角川文庫刊)
監督・脚本:曽利文彦
制作総指揮:木下直哉
製作:木下グループ
制作プロダクション:unfilm
配給:キノフィルムズ
(C)2024 『八犬伝』FILM PARTNERS.
<作品情報>
劇場版ACMA:GAME アクマゲーム 最後の鍵
2024年10月25日(金)から全国東宝系にてロードショー
出演:間宮祥太朗 田中樹 古川琴音 竜星涼 嵐莉菜 金子ノブアキ 志田未来 小澤征悦
声の出演:諏訪部順一 坂本真綾 中村悠一 花澤香菜 関智一 村瀬歩 榎木淳弥
原作:『ACMA:GAME』
原作・メーブ/作画・恵広史 『ACMA:GAME』(講談社「週刊少年マガジン」所載)
監督: 佐藤東弥
脚本: いずみ吉紘 谷口純一郎
音楽:菅野祐悟
VFX: デジタル・フロンティア
主題歌:「PHOENIX」UVERworld(ソニー・ミュージックレーベルズ)
製作委員会:日本テレビ放送網 東宝、読売テレビ放送、トライストーン・エンタテイメント、VAP、講談社、日テレアックスオン、STV、MMT、SDT、CTV、HTV、FBS、日本テレビ系全国22社
製作幹事:日本テレビ放送網
制作プロダクション:日テレアックスオン
配給:東宝
(C)2024 劇場版『ACMA:GAME』製作委員会 (C)メーブ・恵広史/講談社
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/
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