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『大河ドラマと朝ドラだったら、朝の方が大変』内館牧子が脚本家としてのこれまでを振り返る

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年11月14日 21時0分

『大河ドラマと朝ドラだったら、朝の方が大変』内館牧子が脚本家としてのこれまでを振り返る

ニッポン放送で毎週木曜日の夜8時からお送りしている『NEXT STAGEへの提言Ⅱ』。

この番組は、日本を代表する各界の著名人が毎週登場。今の日本の礎を築いた著名人たちは、何を考え、何を次世代に伝えるのか。芸能・文化・音楽・スポーツ・経済・政治など、日本を代表する各界の著名人が週替わりで登場し、自身の人生を振り返りながら、「次世代・NEXT STAGE」への提言を発信していく。

内館牧子

内館牧子

11月14日(木)の放送では、脚本家・作家の内館牧子が登場。1948年9月10日秋田県秋田市の出身。大学卒業後、約13年にわたる会社員生活を経て、1988年に脚本家デビュー。NHK大河ドラマ「毛利元就」。連続テレビ小説『ひらり』『私の青空』など、数多くの作品を手掛けた。また作家としても、著書「終わった人」「すぐ死ぬんだから」「老害の人」など、ベストセラーを次々と出版している。

脚本家になる前は、会社員としての道を歩んでいた内館。その頃の時代的背景と共に、振り返った。

内館:私が会社員勤めをしていた頃。20代の前半から中盤の女性は、いわゆる「3高」、高身長、高学歴、高収入の男の人を見つけて結婚するのが王道で勝ち組だ、そういう風潮がしっかりありました。その中で生きていくというのはやっぱり大変でしたよね。女の人は、ほとんど仕事を任せてもらえないし、女の人もそれでよかったということだったから。そういうことがきっかけになって、モノを書く道に行こうというのはありましたよね。また、当時、本当に協調性がなくて。会社の女の人だけが集まった会があって。そこでね、月のお給料の日にいくらって出して、積み立てて、みんなでおいしいものを食べに行ったりするのがあったんですよ。私はつるむのが苦手だったので、「私こういうの嫌いですから出ません。自由参加ですか?」って聞いたら、お局たちがのけぞっちゃって。

当時の社会の風潮もあり、次第にモノを書くという仕事に興味を抱き始める内館は、シナリオライターのスクールに通い始める。しばらくして、ある人物との出会いが、その後の内館に大きな影響を与えることになる。

内館:ある時、NHKのプロデューサーと知り合いになったんですよ。そしたら橋田壽賀子先生が、手伝ってくれる人を探してるから、あなた行かないって言われて。私は、「すごい!生の橋田先生が見られる」と思って。当時私は、まだ、会社員だったんだけど行きますって。それで橋田先生がいる熱海に行って、「私、会社員なので、平日は来られないんですけど土日と夜なら大丈夫です」って言ったら、先生は怒らないで、「あなた会社で得ることってすごく多いから、そういう日常を大事にしなさい。土日だけで十分よ」って言ってくださって。土日と休日と、あとは夜、熱海に行ってました。新幹線で通っていたんですけど。新幹線代もオーバーにくださるのね。変なバイトしないでとにかくここでちゃんとやんなさいって。

内館:橋田先生に、「大河ドラマってどうやってテーマを決めるんですか」とか、「朝のドラマと大河とどっちが大変ですか?」とか、当時の私はいろいろ聞くんだけど、先生はちゃんと答えてくださる。先生は、「そうね大河は1年で同じ量を、朝は半年で書かなきゃいけない。朝の方が疲れるわね」っていうようなことをちゃんと教えてくれて。後になると、すっごいためになりましたね。

その後、内館はNHKで大河ドラマ、朝の連続テレビ小説どちらも手掛けるわけだが――。

内館:やっぱりね、朝(朝の連続テレビ小説)は大変ですよね。大河ドラマはもちろんすごい大変。プレッシャーが大きいし、お金がかかってるでしょ。セットはすごいでしょ。全員、花形みたいな人でしょ。だからそれは大変で。ただ、大学の歴史の先生とかが、全部いてくださって、脚本のファクトチェックしてくれるから、私でも大丈夫だったというところがあるんですね。

番組の最後に内館は、次の世代の若者に向けて、自身の会社員時代の経験を重ねて、こんな言葉を贈った。

『すべては、40歳以上から花開くと思っていて欲しい』

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