『海の沈黙』本木雅弘×小泉今日子、倉本聰が描く大人のラブストーリー
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年11月23日 11時0分
『海の沈黙』本木雅弘×小泉今日子、倉本聰が描く大人のラブストーリー
Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね【第1218回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、現在公開中の『海の沈黙』と『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』をご紹介します。
『海の沈黙』人間にとって“美”とは何か……
ドラマ「北の国から」や「やすらぎの郷」など、数々の名作を手がけてきた脚本家・倉本聰。彼自身が「どうしても書いておきたかった」と語る渾身の脚本が、ついに映画となりました。作品の発想から60年。“美術品の贋作”をテーマに、重厚な人間ドラマが繰り広げられます。
『海の沈黙』のあらすじ
世界的な画家・田村修三の展覧会で、作品のひとつが贋作であることが判明する。主催者は隠蔽を画策するが、田村が会見を開いたため、真実は明るみに。この絵を描いたのが誰なのかを憶測する報道が、連日、白熱していく。
そんな時、北海道・小樽で全身に刺青が入った女性の死体が発見される。この2つの事件の間に浮かび上がったのが、津山竜次。かつて新進気鋭の画家と呼ばれながらも、ある事件をきっかけに人々の前から姿を消した男だった。
田村の妻で、かつて津山の恋人だった杏奈は、竜次の元へと足を運ぶ。決して会うことはないと思っていた竜次と杏奈は、長い時を経て小樽で再会を果たす……。
『海の沈黙』のみどころ
孤高の画家・津山竜次を演じたのは、自身のキャリア初の倉本作品への参加となった本木雅弘。多くを語らず、自らの想いを、ひたすらキャンバスにぶつけ続ける。芸術家として生きる男の苦悩と情熱を、鮮烈に体現しています。
また共演には、竜次の元恋人で田村の妻である田村杏奈役の小泉今日子、竜次に仕える謎の男・スイケン役の中井貴一をはじめ、石坂浩二、仲村トオル、佐野史郎、清水美砂、萩原聖人、菅野恵など、豪華な顔ぶれが集結。
大人の愛の物語と、“美”をめぐる熱情と執念が交錯する深淵なドラマが誕生しました。
ひとつひとつのセリフや何気ない描写から、物語の背景にある登場人物たちの歴史や思想までもが手に取るように伝わってくる本作。徹底的に考え抜かれた倉本聰の脚本の奥深さには、ただただ感嘆させられるばかりです。
実は、本作の着想の元となったのは、1960年に起きた「永仁の壺事件」。それまで鎌倉時代に作られた傑作として国の重要文化財に指定されていた瓶子が、実は明治生まれの陶芸家の作品だったことが判明。重要文化財から外されたという事件で、倉本さんはニッポン放送在籍時に、この事件を題材にラジオドラマの脚本を執筆されたこともあります。
果たして、作者によって、その絵画の持つ価値は変わるものなのか。本質的な問題と真正面から向き合った、この秋必見の人間ドラマです。
『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』あの名作映画の続編をリドリー・スコット監督が手がける
「第73回アカデミー賞」において12部門にノミネートされ、作品賞・主演男優賞(ラッセル・クロウ)を含む5部門を受賞。巨匠リドリー・スコット監督による傑作『グラディエーター』の続編が、24年の時を経て誕生しました。
ローマ帝国の圧政によって、愛する妻を殺されてしまったルシアスは、謎の奴隷商人に買われ、ローマへ赴く。
そこで剣闘士(グラディエーター)となった彼は、将軍アカシウスへの復讐心を胸に、コロセウム(円形闘技場)での戦いに身を投じていく……。
前作を超えるスリリングな戦闘シーンは、没入感たっぷり。中でも、コロセウムに水を貯めて繰り広げられる“模擬海戦”のシーンは、実にスペクタクル。これぞスクリーンで堪能してほしい一作です。
<作品情報>
海の沈黙
2024年11月22日(金)から全国ロードショー
出演:本木雅弘 小泉今日子 清水美砂 仲村トオル 菅野恵 / 石坂浩二 萩原聖人 村田雄浩 佐野史郎 田中健 三船美佳 津嘉山正種 中井貴一
原作・脚本:倉本聰
監督:若松節朗
製作:曵地克之
プロデューサー:佐藤龍春
製作会社:インナップ
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
特別協賛:日本航空株式会社 伊右衛門
ファイナンシャルサポート:東日本銀行
(C)2024 映画『海の沈黙』INUP CO.,LTD
<作品情報>
グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声
大ヒット上映中
出演:ポール・メスカル ペドロ・パスカル コニー・ニールセン デンゼル・ワシントン ジョセフ・クイン フレッド・ヘッキンジャー リオル・ラズ デレク・ジャコビ
監督:リドリー・スコット
脚本:デヴィッド・スカルパ
キャラクター創造:デヴィッド・フランゾーニ
ストーリー:ピーター・クレイグ デヴィッド・スカルパ
原題:Gladiator Ⅱ
配給:東和ピクチャーズ
(C)2024 PARAMOUNT PICTURES.
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/
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