年末に向けて「強盗」への対策はしていますか? 実は「詐欺」電話も「強盗」と関連するため要注意! 防犯対策など注意すべきことを現役警察官が解説
日本海テレビ / 2024年11月28日 6時12分
全国のニュースなどでもよく耳にする「強盗」、その対策などについて現役の警察官とともにお伝えしていきます。解説は鳥取県警生活安全企画課 波田貴幸 警部補です。
最近、闇バイトによる強盗などという話をよく聞きますが、まずは街の人たちがどれくらい防犯意識があるのか聞いてきました。
Q.あなたは防犯対策していますか?
「特にしていないですね。身近にそういう犯罪が起こり得るんだなという気はしますけども、自分のとこは田舎なんで平気かなと」
「していないです。自分は大丈夫かなと思ってしまう。狙われているのが高齢者なのかなとか」
「特にはしていないです。簡単にできるなら(防犯対策)やってみようかなと思います」
『分かってはいるもののできていない』という声が多くありました。
警備保障会社セコムが今年7月に発表したデータによりますと、「日頃防犯対策を行っているか」という質問に対し「している」と答えた人35%に対し、「していない」と答えた人は65%と、半数以上にものぼりました。
多くの人が不安な気持ちはある一方で、なかなか対策できていないという現状です。
鳥取県警生活安全企画課 波田貴幸 警部補
「実際に、最近強盗に関するニュースが増えてから警察のほうにも問い合わせ自体は増えています。皆さん何からしたらいいのかというのがわからないと思います」
では、具体的に何をしたらいいのか、侵入の手口としてはどういったものが多いのでしょうか。
波田貴幸 警部補
「警察庁が発表したデータによりますと、昨年度家に人がいるときに侵入された被害の件数は995件、その手口としては無締まり(鍵をかけていない)が775件と一番多く、次いでガラス破りが88件、施錠開けが22件。残りが「その他、または不明」と、主にはこの3つが手口とされています」
中山紗希 アナウンサー
「鍵をかけていないとなると、自身の不注意などもあるかとは思うのですが、それ以外にも身近な対策が重要となってきますよね」
■最新の防犯グッズは?
どのような対策ができるのか、最新の防犯グッズを調査しました。鳥取市にあるホームセンターを訪ねると、約50点のアイテムがそろった専用の売り場が。
ナフコ東鳥取店 安部陽介 店長
「ライト関係が全国の報道等を見てよく売れております」
手軽に取り付けができるセンサーライトに、窓の2重ロックや防犯フィルム、そして防犯カメラなど。全国の強盗に関するニュースを受け、いずれも去年の同じ時期より2倍から7倍の売り上げとなっているといいます。
ナフコ東鳥取店 安部陽介 店長
「本当に簡単にできるような、手軽にできるような商品を取り揃えております」
中山アナ
「さまざまな防犯グッズがありますが、波田さん、こうしたグッズの重要性を改めて教えていただけますか」
波田貴幸 警部補
「やはり、こうしたアイテムによって、犯人が侵入するのに時間がかかるんですね。そうすると、周りの人にばれるリスクも高くなるので、犯人もあきらめやすくなる、そういった点では意味のあるもの。ほかにも、スマートフォンのアプリを使って通報できるサービスですとか、防犯アラームを活用するなど身を守る方法はあります」
中山アナ
「では、どれくらい時間を稼ぐことができたら侵入の可能性は低くなるのでしょうか」
波田貴幸 警部補
「侵入に手間取り、最低でも5分かかると侵入者の約7割は諦め、10分以上かかると侵入者のほとんどは諦めるといわれています。いかに侵入に時間をかけさせられるかが大切です」
中山アナ
「ほかに注意すべきポイントはありますか」
波田貴幸 警部補
「『詐欺の電話』に注意ということですね」
中山アナ
「強盗と詐欺って別の犯罪ではないのですか」
波田貴幸 警部補
「実は関係しているんです。侵入する家を決める判断材料になっているんですよ。特殊詐欺の電話と同じように電話をかけ、家族構成や銀行の口座番号、家にどれだけお金があるかなど巧妙に聞き出した上で、お金を持っている高齢者の一人暮らしなど狙って強盗に入ることがあるんです」
中山アナ
「つまり、強盗の被害にあった方はその前段階として、特殊詐欺の電話がかかっているということですか。気づかないうちにすでに犯罪の被害に遭っているということなんですね」
波田貴幸 警部補
「多くはそうですね。だから、強盗の被害にあわないことはもちろんですが、その前に詐欺の電話にも注意して欲しいです。改めて、電話で個人のお金や口座番号など聞くことは詐欺の可能性が大きいですので、こうした電話には注意してください。そうすることで強盗に入られるリスクも低くなります」
中山アナ
「繰り返しますが、強盗被害に遭わないためには、防犯グッズや警報サービスなどを活用、銀行口座や資産など聞いてくる 詐欺の電話に答えない。こうした対策が重要になってくるというわけですね」
これから年末にかけてお金を使う機会も増えてきます。防犯対策はもちろん、合わせて詐欺の電話にも警戒してください。
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