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小泉八雲・セツ夫妻のドラマ化で盛り上がる島根県松江市 国宝・松江城近くのカラコロ工房 文化に精通する「おせわさん」でインバウンド需要拡大へ

日本海テレビ / 2024年12月29日 6時52分

日本海テレビ

地元の人と一緒に知られざる日本の文化を体験できる取り組みが島根県松江市で始まりました。新型コロナの影響による行動の制限がなくなり、為替も円安基調が続いています。そんないま、大きな盛り上がりをみせるのが「インバウンド業界」です。外国人観光客を誘致する動きは、松江市でもー。

カラコロ工房

神岡遼 アナウンサー

「私がやってきたのは松江市のカラコロ工房。こちらでは外国人が楽しめるさまざまなアクティビティがあるということで、さっそく行ってみましょう」

国宝・松江城から徒歩7分のところにある「カラコロ工房」。1938年に建てられた日本銀行松江支店の跡地を利用し、今年の10月、インバウンド客をターゲットにリニューアルオープンしました。

カラコロ工房で通訳などをしている船越和恵さん

今回は、カラコロ工房内で通訳などの仕事をしている船越和恵さんに案内してもらいました。

10月のリニューアル以降、200人以上の外国人が訪れ、手応えを感じでいるといいます。最初に案内してもらったのが1階のフードホール。島根県内の地元食材が味わえる飲食店10店舗が立ち並びます。メニュー表には英語の記載があり、外国人でも安心して利用できます。

土産物店でいま人気なのが、外国人の間でも人気が高まっているという抹茶。実は松江は、京都や金沢に並ぶ日本三大菓子処・お茶処ということでー。

茶室・松雲庵

カラコロ工房インバウンド担当 船越和恵さん

「3階の建物の中に茶室を作りました。松雲庵といいます」

神岡遼 アナウンサー

「全然、別世界ですね」

現れたのは、本格的な茶室。こちらでは抹茶体験ができるということです。

おせわさんの一人・寺井亨さん

抹茶体験を受ける際にお点前を披露してくれる寺井亨さんという方もいて、カラコロ工房には寺井さんのように松江の文化に精通する「おせわさん」と呼ばれる人たちが20人ほど登録していて、松江でしか体験できないさまざまなアクティビティを提供していいます。

おせわさん・寺井亨さん

「お殿様とかお姫様とかに出すようなお点前になります。“貴人に法なし”といいまして、飲み方も自由に飲んでください。リラックスしてお茶を楽しんでください」

実際にお殿様気分で、足を崩して抹茶を一口してみます。

神岡遼 アナウンサー

「想像していたよりもどろっとしてるんですね。粘りがあるというかこれが薄茶。でもすごい飲みやすいです」

おせわさん・寺井亨さん(左)

おせわさんとの会話や新たな学びであっという間にすぎる時間。カラコロ工房周辺は隠れたスポットがめじろ押し。今回はもう一人のおせわさんにスポットを案内してもらいました。そのおせわさんとは、4か国語(日本語・英語・トルコ語・韓国語)を操る侍姿のおせわさん・塩見そうゑもんさんです。そうゑもんさんとまずむかったのは、カラコロ広場。

おせわさん・塩見そうゑもんさん(右)
怪談話を交えながら話すそうえもんさん

おせわさん・塩見そうゑもんさん

「松江大橋を下駄で渡る人の音がカラコロと聞こえたっていうところから名づけられております。でこれがラフカディオハーン、(和名)小泉八雲の後ろ姿。都市伝説ですが、夜来るといなくなってることあるらしいです」」

怪談話を交えるのがそうえもんさん流。続いて向かったのも小泉八雲ゆかりの地です。

おせわさん・塩見そうゑもんさん

おせわさん・塩見そうゑもんさん

「セツさん(後の八雲の妻)が女中としてここにいたヘルンさんのところに働きにくるわけですね。おそらく2人の出会いの場所は、ここだったのではないか」

「おせわさん」とのアクティビティは、外国人だけでなく日本人にとっても新鮮なことばかり。

おせわさん・塩見そうゑもんさん

「おせわさん自体がそうなんですけど、人が売り物。私で言えば『そうえもんさんの話面白かったからもう一回聞かせてほしいみたいな』そういう風に受け取っていただいて、リピーターとして何度もこの松江を訪れていただいたら、ありがたいなと思います」

「人」との出会いが目的の体験型観光。これからも松江のインバウンド事業から目が離せません。

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