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パリオリンピックでも話題になった競技「エアピストル」 日本代表の女子高生が松江に 彼女の強さの秘密とは? 島根県松江市

日本海テレビ / 2025年1月25日 6時33分

日本海テレビ

「エアピストル」という競技をご存じでしょうか。パリオリンピックでも話題になったこの競技で日本代表に選ばれた島根県松江市の女子高生。彼女の強さの秘密とはー。

松江市の高校2年生の草場胡美さん。放課後、彼女が熱心に取り組んでいるのがエアピストル。空気銃に弾を込め、鋭い眼差しで狙いを定めます。10メートル先にある直径4.5ミリの的の中心を目掛け射撃。制限時間内に60発の弾を打ち合計得点を競います。

草場胡美さん

「狙いに入った時に、弾が出ることを怖がらずギリギリまで引いて、ここって思った時に自然に弾が出てくれるくらいまで力強く絞り込む」

草場さんのエアピストルとの出会いは地元・福岡県にいた中学3年生の時。福岡県で開催された才能発掘事業で勧誘を受けたことで興味を抱き、競技を始めることに。そして、創部60年以上の強豪・立正大淞南高校に進学しました。部活と勉強の両立に励み、英語は学年トップの成績。勉強以外のほぼすべての時間をエアピストルに費やしています。

草場胡美さん

「成果が全部点数に出てくれるのでやりがいがあるっていうのと、10点(真ん中)にあたった時は、自分でしか感じられないワクワクというかがあるので、それが楽しくて毎日一生懸命つらい練習もできてるんだろうなって思います」

自分のイメージと射撃をすり合わせる作業。毎日の積み重ねが本番への自信となります。草場さんは高校1年生の時にジュニアオリンピック大会で優勝すると、徐々に頭角を現し、ついに日の丸を背負うまでに。

実は日本の法律でエアピストルの所持が許されるのは500人まで、現在、射撃部でエアピストルに取り組んでいるのは草場さんのみ。そんな中、去年話題となったのが、専用の装備を着用せず身一つで戦う姿から「無課金おじさん」として日本でも話題となったトルコのユスフ・ディケッチ選手。なんと、12月6日に行われた日本代表の合宿に駆け付けました。

草場胡美さん

「引いたときに反動がなくて。だから、いつ打ったのか音がなかったらわからない感じで、すごい選手だなって」

この合宿で刺激を受け、臨んだのが12月にシンガポールで開催された東アジアユース大会。しかしー。

草場胡美さん

「その合宿に入ってから徐々に調子が上がってきて、試合当日を自分の調子のピークで迎えることができたからこそ、1発目崩れてしまった時に気持ちの切り替えがうまくいかなかった」

数ミリのずれが大きく得点を左右する射撃の世界。実力が出し切れず、7位という結果に終わりました。草場さんは現在高校の寮で生活を送っています。部屋でもストレッチを欠かさず、もちろん、勉強にも励んでいます。現在は、次の試合を想定してイメージトレーニングを強化。

射撃部の部員

「自分は努力が苦手であんまりできてないところがあるんですけど、そういう所が一切なくて胡美ちゃんは全力で取り組んるのがすごいなって思います」

日々トレーニングに励む草場さんですが、癒される時間があるといいます。それは、家族と話すこと。学校で起きた出来事などをテレビ電話などで話しています。

草場胡美さん

「どれだけ忙しくても出てくれるし、『どうしたのくるちゃん?』って言ってもらえるのですごく感謝してます」

そんな草場さんの今後の目標はー。

草場胡美さん

「来年度はもう一回出場権をつかんでリベンジができるように、もう一回世界の舞台で戦えたらいいなと思ってます」

初めての舞台、悔しい思いもありましたが、草場さんの目標はまだ上。これからもストイックに的と向き合います。

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