【中継】日本経済“回復”へのカギは“2つの柱”「骨太の方針」閣議決定へ
日テレNEWS NNN / 2024年6月21日 18時33分
政府は21日、経済・財政政策の大方針となる、いわゆる「骨太の方針」をまもなく閣議決定する見通しです。
国会記者会館から中継です。
今回の「骨太」の注目は、賃上げが進むなど経済回復への期待が高まる中、そのチャンスを逃すまいとする、2つの柱です。
1つめは、産業競争力の強化のため、AIや半導体分野に対する国内投資拡大の必要性の強調です。
政府が“産業競争力の鍵を握る”とする半導体メーカー「ラピダス」への支援を念頭に、「量産等に必要な法制上の措置を検討する」と明記します。
2つめは、大きく膨れ上がる国の借金問題についてです。
2025年度には、政策のための経費が税収などの範囲内におさまるようするという目標を復活させます。
──今回の方針で、日本経済は良くなるんでしょうか?
経済を良くするためには、日本全体の「稼ぎ」を増やさなければなりません。
そのため、今回、政府が力を入れたのが、AIやスマホ、自動運転開発などに欠かせない半導体への投資です。
政府はこれまでに、最先端の半導体の量産を目指すラピダスに対して、9000億円を超える支援を決めています。
今回、さらに「AI・半導体分野での国内投資を継続的に拡大していく必要がある」として、資金を確保しやすくする道筋をつけた形です。
しかし、政府内で温度差があることから、具体策は避けられました。
財務省からは、「ラピダスはまだ、成功するか分からないバクチのようなもの。予算については戦略的に進めるべき」。「国だけでなく民間の支援も広げた方が良い」と、根拠が曖昧なまま支援し続けることに疑問の声もあがっています。
一方で、経産省は、日本の半導体凋落の要因は「20年来、国が十分な補助金を出してこなかったこと」としていて、政府主導で“日の丸半導体”を復活させようと躍起です。
温度差のある半導体はもちろん、今回の“骨太”については、複数の官僚が岸田政権の低迷を背景に、「目玉がない」「裏金事件で骨太どころではないのだろう」と嘆いていました。
政府には日本経済の勢いを今度こそ取り戻すべく、目の前の政策を一枚岩となって進めることが求められます。
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