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女児の父親、被告に対しては「怒りと恨みしか…」 静岡園児バス置き去り死 元園長に禁錮1年4か月の実刑判決 

日テレNEWS NNN / 2024年7月5日 6時24分

日テレNEWS NNN

2022年、静岡県の認定こども園で3歳の女の子が通園バスに置き去りにされ死亡した事件で、元園長に禁錮1年4か月の実刑判決が言い渡されました。

   ◇

4日午後、判決後の会見で、千奈ちゃんに伝えたい言葉を聞かれた父親は…

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千奈ちゃんの父親

「刑事裁判が終わったよと。だけど、それでよかったねとは、あまり言えないかなと思います。置き去りにされた車内で、千奈も必死にもがいていたのかもしれない、大泣きをしていたのかもしれないと思うと耐えられない時はあります」

   ◇

静岡県の認定こども園「川崎幼稚園」に通っていた河本千奈ちゃん(当時3歳)。2022年9月、通園バスに約5時間置き去りにされ、重度の熱中症で亡くなりました。

牧之原市のその日の最高気温は、30.5℃。発見時、千奈ちゃんは衣服を身につけておらず、水筒は空だったといいます。

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業務上過失致死の罪に問われたのは当時、バスを運転していた元園長の増田立義被告(74)と、当時のクラス担任・西原亜子被告(48)です。

事件から1年10か月─。4日、判決の日を迎えました。

裁判には、遺族もついたて越しに参加。裁判長は、増田被告に対し…

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裁判長

「責任者として、園の安全管理をする立場でありながら、園の安全管理計画を策定せず、自らの責任を放棄した。安全意識の欠如がはなはだしく、執行を猶予する余地は認められない」

増田被告に禁錮1年4か月の実刑判決を、クラス担任だった西原被告に対しては「所在不明の状態のままにした過失は軽視できないが、ずさんな園の安全管理体制によって事件が発生した」などとして、禁錮1年、執行猶予3年の判決を言い渡しました。

判決が言い渡されると、法廷内には遺族の泣く声が響きました。

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判決後の会見で、千奈ちゃんの父親は…

千奈ちゃんの父親

「実刑という言葉を聞いたときに、ほっとしましたし、よかったなと。妻とは手を握り合いました」

──(被告に)直接面と向かうと、どんな感情?

千奈ちゃんの父

「怒りとか恨みしかないですね」

父親は、事件後も園児を受け入れ続けている「川崎幼稚園」に対して、廃園を求めています。

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裁判長は判決理由を述べた後、両親に対して声を詰まらせ、涙ながらに「千奈ちゃんはご両親を不幸にするために生まれてきたわけではありません。幸せにするために生まれてきました。両親が恨みつらみを持っていると、千奈ちゃんのためにはなりません。泣く顔を見たいと思っていないと思います。千奈ちゃんの命の意味は、子どもの命の大切さを私たちに考えさせてくれたことだと思っています」などと、述べました。

千奈ちゃんの父親

「今回の事件で『千奈ちゃんは、子どもの命を守る大切さを私たちに教えてくれた』と(裁判長が)おっしゃった言葉が一番印象に残っています」「手を合わせるたびにきょうも(千奈に)『ごめんなさい』と謝ると思います」

   ◇

判決を受け、増田被告は「今回の判決を重く受け止めています。自らの責任に真摯(しんし)に向き合っていく所存です」とコメントしています。

(7月4日放送『news zero』より)

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