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7歳女児死亡 虐待か…逮捕の母親と内縁の夫 事件後も同居し“日常”続ける 命守れず「声かけ続けて」と専門家

日テレNEWS NNN / 2024年7月19日 6時11分

日テレNEWS NNN

今年5月、愛知県で7歳の女の子が亡くなり、18日朝、その実の母親と、内縁の夫が逮捕されました。女の子の体には複数のあざがあり、日常的に虐待を受けていたとみられています。

   ◇

カメラの前で笑顔を見せる女の子。島崎奈桜さん(7)。小学校に入学して2か月足らずで亡くなりました。

18日朝、愛知県犬山市。複数の捜査員が向かった先は、奈桜さんの自宅です。ドアを開けた女は突然の警察の訪問に、今にも泣き出しそうな表情。この10分後…

記者

「いま男が捜査員に連れられていきます」

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家の中から出てきたのは、髪の毛を明るく染めた男。奈桜さんの腹部に暴行を加え、死亡させた疑いで逮捕された倉田凱容疑者(32)です。

さらにその10分後には、先ほどの女の姿も。奈桜さんの体調が悪化したにもかかわらず放置し、死亡させたとして逮捕された母親の島崎みなみ容疑者(33)です。

内縁関係にあった2人。事件後、どのように過ごしていたのでしょうか。

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奈桜さんが亡くなってから1か月以上がたった今月2日。葬儀も終わり、事件現場となった自宅で同棲(どうせい)を続けていました。朝、仕事に行くのか…倉田容疑者は車に乗りこみ自宅をあとに。島崎容疑者もこれまで通りに、仕事を続けていました。

それから2週間あまり…。事態は急展開を迎えたのです。

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警察によると今年5月、3人で自宅にいるときに倉田容疑者から暴行を加えられたとみられる奈桜さん。腹痛や吐き気などを訴え、翌日には心肺停止の状態になったといいます。

搬送の様子を見た人

「ぐったりなって抱きかかえて救急車で搬送された」

搬送先の病院で死亡が確認され、死因は十二指腸裂傷による敗血症性ショックでした。そこで病院は“別の異変”に気づきます。

病院関係者からの通報

「体に複数のあざがある」

通報を受けた警察が捜査に乗り出し、その後の司法解剖などから、奈桜さんの致命傷は、故意に暴行されない限りできないものだと判明。発覚から約2か月。18日に2人の逮捕に至ったのです。

倉田容疑者の実家の前には奈桜さんの名前が書かれたアサガオが残されていました。倉田容疑者の父親は、NNNの取材に対し…

倉田容疑者の父親

「僕らも亡くなった原因を知りたい。虐待などではないと信じている」

夕方、会見した小学校の校長は、次のように話しました。

奈桜さんが通っていた小学校の校長(犬山市役所 18日午後)

「学業に対してもとてもまじめで積極的に学習に取り組んでいましたし、時としては学級のリーダーとして活躍する場面もありました」

一方で…

──担任の先生が変な傷を見つけたりとかは?

奈桜さんが通っていた小学校の校長

「実は2度、そういうことがありました。いずれも2ミリ程度の小さな傷でしたが、児童相談所とは共有しています」

その児童相談所も会見で、これまでの対応について説明。2回にわたり奈桜さんを一時保護していたということです。

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最初の一時保護は2022年12月、 医療機関から「前よりも体のあざが増えている」との通告を受けて。この面接の際、奈桜さんは腕のあざについて「(倉田容疑者から)パンチされた」と話したといいます。

島崎容疑者は「今後は奈桜さんと倉田容疑者の距離を離すようにする」といい、倉田容疑者は暴力行為を否定したうえで…

倉田容疑者

「(今後)児童には会わないということでいいと思う」

約3か月後に一時保護は解除され、保育園を中心に見守りをしていましたが、1か月もたたないうちに、今度は保育園から「左あごに小さなあざがある」と通告があり、2回目の「一時保護」になったということです。ただ、このときは…

児童相談所の会見

「本人(奈桜さん)からの虐待を思わせるエピソードが全く出てこなかった。知人男性からの暴力を否定するとともに、母からの虐待エピソードは全く出てこない。『家に帰りたい』というようなことを本人自身は話すような状況だった」

このため2回目の「一時保護」は約2か月で解除。

死亡する3日前にも児童相談所は面接しましたが、奈桜さんの表情は明るく、半袖半ズボン姿でしたが、見える範囲に傷はなかったということです。

児童相談所の会見

「あの対応以外の、もっと何か対応があったのかどうか、ずっと私自身も考え続けております」

   ◇

関係機関が注意していた中、起きた事件。児童相談所・元職員の山脇氏は、2回の「一時保護」について、次のように指摘します。

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元児童相談所職員 心理カウンセラー 山脇由貴子氏

「私だったら1度目の保護返すとき『次、保護になったらもう(子どもは)絶対施設ですよ』って言いますよ。本気であなた(子ども)を守りたい、だから私たちはこういう判断をしますと、覚悟みたいなものは児童相談所職員は絶対、必要」

周りの大人にも、できることがあるといいます。

元児童相談所職員 心理カウンセラー 山脇由貴子氏

「声をかけ続けることが大事。この人ずっと心配してくれるんだなって伝わると、子どもって心を開けるので、単発ではなく継続して声をかけ続けることが必要」

   ◇

警察は2人の認否を明らかにしていませんが、倉田容疑者が奈桜さんに対し、日常的に虐待を繰り返していたとみて調べを進めています。

(7月18日放送『news zero』より)

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