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イモトアヤコ“10年前の後悔”……「まず知ることがすごく大事」こどもたちとつくりたいミライ

日テレNEWS NNN / 2024年7月29日 7時45分

日テレNEWS NNN

こどもウイーク応援パートナーのイモトアヤコさん。現在2歳の息子を育てています。同じく育児真っ最中のnews every.鈴江奈々キャスターが、親になり感じる“おもしろさ”についてお話を聞きました。イモトさんの心に残り続ける、10年前に出会った少女の言葉と、ある“後悔”。世界中での出会いを経て、イモトさんがこどもたちとつくりたいミライとは。(全3回の第3回)

■こどもに関するニュースが“より自分事に”

――世の中いろんなこどもに関するニュースがあって、イモトさんがお母さんになったからこそ、より気になったり深く感じたりすることってありますか?

すごくあって、すごくある分、よくないんですけど、ちょっと目をふせがちになってしまってますね。ネットニュースとかで、それこそ虐待で…とか、その子の年が自分の息子と近かったりとか。車のこういう事故で…熱中症で…とか、こどもが犠牲になるニュースを見ると、その時点で結構ズドーンと来ちゃって。

たぶん(こどもを)産む前はもうちょっと客観的に「いやでもこうしたらいいんじゃないかな」「いやありえないよな」って思ってた部分が、他人事じゃなくなってきて。自分事になってきた瞬間にすごくズドーンときちゃうから、よくないけど、ちょっと目を伏せてしまうことも結構あって。

こどもを産んだあとからつらいニュースが結構見られなくなっちゃったというか、しんどくなっちゃうのはありますね。

――わかります。

でもね、そういうことを伝える立場のお仕事だから大変ですよね。

――ね、バランスの取り方すごく感じます。でも、本当に自分自身がまず元気じゃないとこどもは育てられないので、それはすごくわかります。でもそういった悲しい事実、虐待もそうですし、事故もそうですし、色々なことが起きている中で、イモトさんがこのキャンペーン(こどもウイーク)を通じて、どんなことを発信していきたいと思いますか?

本当にかっこつけることは何もできないので、今の私が息子に正直にリアルをお伝えしているように、自分が子育てしていて、しかも私は1人でそこしか知らないので、でもそこで感じたリアルを本当にウソつかずお話してそれができることであれば、それを発信したいかなって思いますね。いいこと言おうとかが全くできないので、そのままをお伝えしようかなと思います。

■イモトさんが考える“いいミライ”とは

日テレNEWS NNN

――こどもウイークには「JOIN!一緒につくるミライ」というテーマが根底にあります。「こどもも大人も関係なく一緒に社会を作っていこう」という思いが込められていますが、こどもたちと一緒にどんなミライを作っていきたい、どんなミライだったらいいなと思いますか?

こどもと大人とかもなるべく分けずに一緒に楽しみたいです。やっぱり自分が楽しんでいないと、こどもにも楽しさって伝わらないんじゃないかっていつも思っていて。まずは自分が楽しいと思うことを全力でやっている姿を見てもらって。それで(子どもが)やりたいことがあったら全力でサポートするっていう。

もちろん協力もして支え合うんだけど、ちゃんと1人として夢があったりとか、自立をしているという空間が私は素敵だなと思って。そういうミライが素敵だなと思いますね。大人、こども、女、男、そういうことでもなく、1人1人を尊重しあえる。認めあえる。介入しすぎないし、助けはするけど、押しつけないし否定もしないっていうのは、なんかいいミライだなって。

――まさに多様性ですよね。

本当に!

――いろんな個性、考え方があっていいじゃん!って認めあえる社会だったらみんなが生きやすいですよね。

素敵ですよね。

――そう思うとどうしても、こどもの成長を見守っていると、周りとの差だったりとか比べちゃったりとか…。

する~!しますね~!あの子はもうこれだけしゃべれてる~とかね。もう今でいうと、私はトイレトレーニングをどうしようとか、3歳までに終えなきゃとか、なんとなくそういうことに追われがちですけど、いつか取れるよね!って今は思うようにしてます。

――気持ちの綱引きが常にある感じですよね。

そう!「まあいつか取れるよな!」っていうのと、「でも急がなきゃな」っていうのが、いったりきたりでやってますね、毎日。

――迷いながらっていうイモトさんのお話すごく共感しますし、励みになります。

■10年前の少女との会話……“後悔”そして“知る大切さ”

――イモトさんは100か国以上、いろんな世界をみてこられました。一方で、こどもたちはこれから世界を広げていこうという段階だと思います。中には1つの世界で悩んでいたり、学校に行きたいけどいけないという子もいたりします。こどもたちに向けて、イモトさんがエールを送るとしたら、どんなお話を届けたいですか?

難しいですね。一回すごく後悔したことがあって、東南アジアのある国に行った時に水上で生活している方々を取材したんです。なかなか日本では見ないから、「水上生活ってどんなものなのだろう」っていう本当に表面上のことで行ってしまって。

トイレはこういう風にしてます、食事はこういう風にしてます、みたいに、一つのご家族を取材させてもらったんです。そこに中学生くらいの女の子がいて、水上生活で楽しいことってないんですか?っていう質問を、私はなんの気持ちも考えず、さらっとその子に質問したんです。

そうしたらその子が真顔で「楽しいことなんて1つもないです」って。「ここの人たちは、土地がなくて仕方なくここに住んでいて、自分には戸籍もないですし、学校にも行くことができないんです」って。私の勉強不足で、そういうことを全く知らずに質問を投げかけちゃって。その時は衝撃的で、自分の無知にも腹が立った。自分ではどうしようもない環境に置かれているこどもたちがいろんなところにいて、学校にも行きたくてもいけない、その選択肢すらないっていうこどもたちが本当にたくさんいて。

だから今でもその子の言葉をすごく思い出して、どうしたらいんだろう、じゃあ私がその子のことを支援したところで解決する問題でもないし、どうしたらいいんだろうってずっと思っていますね。あの子がどうしたら素直に「今こういうことが楽しいです」って言えるようになるのか、10年くらい前の話なんですけど、ずっと引っかかっているんですよ。

だからエールって、なんて言っていいのか、あの女の子に向かってなんて言えばいいんだろうって思っちゃうと、ごめんなさい。簡単に答えられなくて。

――いえ、でも本当にそうですね。

自分の力でどうしようもない環境に置かれている子たちがいるんだって。私はそれで知ったし、だから「知る」ってことが大事だなって思っていて。だからこどもウイークっていう機会で、こういう子がいるんだよって、まず知るっていうことはすごく大事だなって思います。

■こどもたちへメッセージ

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――今回のキャンペーンは、“おもしろい”を広げようという前向きな発信をしていけたらと思っています。“おもしろい”をたくさん広げていらっしゃるイモトさんから、こどもたちに向けて、メッセージをお願いします。

私自身だいぶおとなになっていますけど、関係なく、こどももおとなも一緒に1人の人間として、おもしろいとか、楽しいを世の中に広げていけたらなと思っています。まずはこどもウイークで。きっとみなさんの知らなかった情報もたくさんあると思います。

それをまず知ること、「どうしたらいいんだろうな」って考えること。たとえば答えが出なかったとしても、知って考えるっていうことは、私自身すごく大事なことだと感じています。そういう“おもしろい”を世の中に広げて楽しい世界にできたらなと思っています。よろしくお願いします!

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