さらば『スペース・マウンテン』 オープン当時のスタッフが語る秘話&“乗り納め”ファンの思い出も
日テレNEWS NNN / 2024年7月30日 22時5分
東京ディズニーランドで1983年の開園当初から人気のアトラクション『スペース・マウンテン』が、7月31日をもってリニューアルのため41年間の歴史に幕を下ろします。フィナーレを迎えるその前に、“乗り納め”しようと来園したお客さんたちに、スペース・マウンテンとの思い出を聞きました。さらに、オープン当時を知る、ゆかりのスタッフが明かしてくれた秘話とは―
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『スペース・マウンテン』は、暗闇の中をハイスピードで急上昇、急降下、急旋回、急停止する、ジェットコースタータイプの屋内型アトラクション。屋内型の本格的なジェットコースターは数少なく、オープンから41年たった今でも不動の人気を誇っています。
まもなくラストを迎える“宇宙旅行”を体験した子どもたちに感想を聞いてみると「速くて楽しかった」、「暗い中どこへ行くか分からなくて、速くて楽しい」と笑顔。母親は「身長(102㎝)をクリアしたときから何回も乗っていたので、さみしいですけど、新しくなるのが楽しみ」と話していました。なかには「きょう4回乗る。最低あと4回」と宣言するファンも。また、思い出については「友達と5回ぐらい連続で乗った」、「大学生のときに4回連続乗り倒したりして、もうできなくなった(笑)世代交代」と、1日に何回も乗った熱狂的なファンの姿もありました。
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■オープン当時からある唯一の“ジェットコースター”
『スペース・マウンテン』は東京ディズニーランドがオープンした1983年4月15日からトゥモロー・ランドを代表するアトラクションのひとつ。現在では『マウンテン』という名がつくのは『スペース・マウンテン』『ビッグサンダー・マウンテン』『スプラッシュ・マウンテン』の3つ。オープン当時は、『スペース・マウンテン』の1つだけでした。
『スペース・マウンテン』のオープン当時、アトラクションの運営を担当していたオリエンタルランドの関戸武治さん(61)は「屋内式のジェットコースターが国内に少なかった。ゲストの方も“いったい中でどんなスリルが待ち受けているのか”と非常に期待されていました」と人気ぶりを振り返りつつ、ワールドバザールまで列を作ってゆっくりスペース・マウンテンまで案内したこともあったといいます。そして、複数のロケット(乗り物)が走る中、お客さんを安全に効率的に案内する比較的難易度が高いオペレーションが求められるため、操作盤や誘導のシミュレーションを繰り返していたという舞台裏のエピソードも明かしてくれました。
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■当時最先端コンピューター制御のジェットコースター(公式特設サイトより)
『スペース・マウンテン』は1975年、米・フロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート『マジックキングダム・パーク』に、世界初のコンピューター制御によって完全にシステム化されたスリルライドとして初登場。開発にはアメリカ初の宇宙飛行士のひとり、ゴードン・クーパー氏がコンサルタントとして参加し、アメリカ航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士として得た知識をいかし、宇宙旅行を模した体験を可能にしました。1977年にカリフォルニアのディズニーランド・パーク、そして1983年に東京ディズニーランド、1995年にはディズニーランド・パリ、2005年に香港ディズニーランドに誕生しました。
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■数字でひもとく『スペース・マウンテン』(公式特設サイトより)
宇宙ステーションからのこれまでのロケットの打ち上げ回数は、約2439万回。累積飛行距離は、地球と月の間を約29往復分(2023年時点)。距離に換算すると約2256万㎞。これは地球約564周に相当します。ロケットがこれまでにお客さんを乗せた時間を合計すると約145年分に相当。多くの時間を一緒に過ごしたことがわかります。
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2027年にオープンする予定の新しい『スペース・マウンテン』は、現在のジェットコースタータイプの屋内型アトラクションという形態はそのままに、新たな性能や特殊効果が加わることで、今まで以上にスリルと興奮に満ちた宇宙旅行を楽しめるといいます。関戸さんは「新しいアトラクションは昨今、技術的なテクニカルな面で向上していますので、私も含めて想像を絶する素晴らしいアトラクションになるものと確信しています」と力を込めていました。
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