【体操】初出場・岡慎之助が個人総合『金』で日本勢4連覇 橋本大輝はあん馬の落下が響き6位でメダル逃す
日テレNEWS NNN / 2024年8月1日 3時13分
◇パリオリンピック2024 体操男子個人総合決勝(大会6日目=日本時間1日、ベルシー・アリーナ)
予選2位通過の岡選手は初出場ながら金メダルを獲得。連覇を目指した橋本大輝選手は、あん馬での落下が響き6位と、五輪連覇を逃しました。
■第1種目:ゆか
1種目めのゆか。橋本選手は最初のG難度『リ・ジョンソン』は小さく2歩動きますが、続く抱え込みルドルフはピタリと止め、冒頭の高難度技をまとめます。最後の後方3回ひねりは狙い澄ました着地で1歩も動かず、ガッツポーズを見せました。得点は14.633をマーク。
岡慎之助選手は最初の伸身月面宙返りを1歩に抑え、3節目の抱え込みルドルフの着地を止めると、演技中盤には旋回技や、柔軟性と力強さを兼ね備えた『マンナ~伸肘倒立』で会場を沸かせます。ほとんど着地が動かない素晴らしい演技で14.566をマークしました。
予選1位で橋本選手のライバル・中国の張博恒選手は、後方3回半ひねり~前方半ひねりで高さが足りず、両手と頭を地面に着いてしまうミス。13.233と最初の種目からブレーキとなりました。
1種目を終えて橋本選手は3位タイ、岡選手は5位、張選手は20位でのスタートとなりました。
■第2種目:あん馬
2種目めのあん馬。橋本選手は演技冒頭の『アイヒホルン』、『シュピンデル』を落ち着いて決めましたが、続く交差系の技である『リーニン』で落下。その後は演技をまとめましたが、痛いミスが出て、12.966と大ブレーキになってしまいました。
岡慎之助選手はF難度の『ブスナリ』を決めると、その後もゆったりとした開脚旋回で最後まで通しきり14.500をマーク。
橋本選手は15位に後退、岡選手は暫定首位に立ち、張選手は16位となりました。
■第3種目:つり輪
3種目めのつり輪。橋本選手は冒頭2つの中水平を力強く決めると、最後の抱え込みルドルフ下りは着地は両足で1歩にまとめます。しかし想定の難度認定がなされず13.400と伸び悩み。採点の確認を求める“インクワイアリー”を出しますが、得点は覆りませんでした。
岡選手は冒頭3つの力技を決めると、最後のF難度『伸身ルドルフ下り』の着地を両足1歩に抑えました。しかし岡選手も想定の難度認定がなされず、得点は13.666。インクワイアリーを出した結果、予定通りのDスコアが認定され、得点を13.866としました。
岡選手は首位をキープ。つり輪で得点を伸ばした張選手は16位から5位まで浮上。橋本選手は18位に順位を落としました。
■第4種目:跳馬
4種目めの跳馬。岡選手はDスコア5.2の『ドリックス』の着地をピタリと止め、14.300をマーク。笑顔のガッツポーズを見せました。
続く張選手はDスコア5.6の『ロペス』。ラインオーバーの減点はありましたが、着地を小さく1歩に抑える好実施で14.500をマークしました。
橋本選手も『ロペス』に挑むと、着地は後ろ1歩にまとめ、14.766と高スコア。
ウクライナのオレグ・ベルニャエフ選手とイリア・コフトゥン選手が得意の平行棒を終えて1位・2位に立ち、岡選手は3位タイ。張選手は6位、橋本選手は9位に順位を上げました。
■第5種目:平行棒
4種目めは平行棒。張選手は冒頭3つのE難度を決めると、最後の前方2回宙返り半ひねり下りの着地を止め、15.300をマーク。
なんとか食らいつきたい橋本選手は、E難度『棒下宙返りひねり倒立』で少しバーを歩きますが、その後は危なげない演技。しかし最後の前方2回宙返り半ひねり下りの着地は両足で前に大きく1歩動いてしまい、14.433。
岡選手はE難度『マクーツ』で少し停滞しますが、美しい演技で最後の着地も小さく1歩に抑え15.100をマーク。
最終種目を前に岡選手がトップ、張選手が3位、橋本選手が8位となりました。
■第6種目:鉄棒
橋本選手は演技冒頭『アドラーひねり』と『リューキン』は分割で実施すると、『カッシーナ』や『コールマン』など4つの離れ技に成功。最後の着地はまとめ、14.400をマーク。この時点でメダル圏外の4位となり、連覇の夢は絶たれました。
岡選手は冒頭のひねり技を危なげなく決めると、『コールマン』『伸身トカチェフ』など3つの離れ技に成功。柔軟性を生かした順手背面車輪も決めると、最後の着地は両足で後ろ1歩にまとめ14.500をマーク。
6種目大きなミス無く通しきった岡選手は86.832で暫定首位に立つと、張選手の最終演技を待ちます。
14.866を出せば逆転される中、張選手は離れ技を4つ決めますが、車輪系のC難度『ケステ』で大きく反るミス。
注目の得点は14.633となり、わずか0.233差で岡選手の金メダルが決まりました。
これによりロンドン五輪の内村航平選手の金メダルから続き、リオ五輪、東京五輪、パリ五輪と日本人選手が個人総合で4連覇を果たしました。
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