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遺骨を海に…「海洋散骨」増加 背景に「墓じまい」問題 納骨の形の多様化も

日テレNEWS NNN / 2024年9月7日 18時1分

日テレNEWS NNN

近年、亡くなった家族とのお別れに「海洋散骨」を選ぶ人が増えています。背景には「墓じまい」や納骨の形の多様化も。

選んだ人の思いを取材しました。

「海洋散骨」体験クルーズ 遺骨代わりの塩流す

先月、東京・羽田空港の沖合。この日、海洋散骨の体験クルーズが行われました。参加者が紙につつんだ白い粉を海に流します。

この白い粉は、遺骨にみたてた塩。そして白い粉を流した後、花びらを海にまきます。

この体験クルーズでは、実際に海に散骨する手順をできるだけ正確に再現し、参加者は大切な人との別れや、自分が亡くなった時にどのように見送られるのか、イメージすることができます。

参加者

「思ったより深く理解が深まったと思います。華やかできっとすてきなお別れになるんじゃないかなと思いました」

この数年、海洋散骨の希望者が増えているといいます。

株式会社ハウスボートクラブ 赤羽真聡代表

「2年前ぐらいにお客様から墓じまいをして(海洋)散骨したいんだけどっていうのが結構続いたんですよね。新しい選択肢ということで(海洋)散骨も非常に注目はされてるかなと」

背景に「墓じまい」問題

散骨のなかの1つ、海洋散骨が行われた件数は去年、およそ2600件。5年間で2.5倍に増えました。

なぜ近年、海洋散骨が増えているのでしょうか。

NPO法人ら・し・さ 終活アドバイザー 山田静江副理事長

「1つには(お墓を)継ぐ人がいない。お金もかかるしいろいろ手入れとかも大変なのでっていうことが大きい」

墓を守り続ける人が途絶えるため、代々の墓をしまい、最新式の納骨堂に切り替える人も増えています。

都内のこの納骨堂は、最大4500の家の遺骨が収容でき、およそ90秒ほどで、全自動で遺骨などが入った箱が参拝口に用意されます。永代供養を頼む人も多いそうです。

そうした中、自分が亡くなったときの供養方法の希望について、ある企業が今年行ったアンケートでは、海洋散骨を含む散骨が1位に。

妻の遺骨を「海洋散骨」 生前から墓建てないことに

浅井敏彦さん

「よろしくお願いします」

去年8月、妻・登美子さんを亡くし、その2か月後に宮城県松島の海に海洋散骨をした浅井敏彦さん。先月、初盆を迎えていました。

テーブルの上には、登美子さんとのアルバムや写真、たくさんの色鮮やかな花が並んでいました。

浅井敏彦さん

「穏やかに送ることができました。寂しいっていう気持ちはあまりなくて」

なぜ海洋散骨を選んだのでしょうか。

浅井敏彦さん

「お墓の面倒を見ないといけないとか、そういう負担はさせたくないねって話をしてた」

1人娘のことを思い、登美子さんは生前、墓を建てず散骨にしようと決めていたといいます。

今年の初盆は、登美子さんが大好きだった都内の店で、娘と一緒に買い物をしました。

亡くなった大切な人とその後、どう向き合うか。その形は今、多様化しています。

NPO法人ら・し・さ 終活アドバイザー 山田静江副理事長

「よりどころとなるところが、お墓じゃないって考える人が増えたのもあるかもしれないですね。その人を身近に感じられるところかなと思うんですね」

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