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“寿司ピンチ” コメも魚も高値 スーパーでは“安くする工夫” 寿司店では倒産が…

日テレNEWS NNN / 2024年9月9日 21時25分

日テレNEWS NNN

お米の品薄や、魚の仕入価格の高騰などで街の寿司店やスーパーのお寿司に影響が出ています。今年、寿司店の倒産が増加していて、取材したお店では“赤字覚悟の価格だ”と頭を悩ませていました。

   ◇

9日朝、スーパーで次々と作られていたのはお寿司です。ただ、ここにも…

スーパーセルシオ 寿司部 郡司利春さん

「全体的に(魚の仕入れ値)上がっていますよ。やっぱり厳しいですよ」

魚の仕入れ値に加え、今年に入ってシャリの白米も値上がり。そこで…

スーパーセルシオ 寿司部 郡司利春さん

「業者さんにお願いしてちょっとでも安くて見栄えするもの」

高値の「穴子」に変わって、需要が過ぎ安く仕入れられた「うなぎ」にネタを変更。この店の最安値である1パック税抜き「680円」の価格をなんとか維持しているというのです。

こうまでするのには、過去の苦い出来事があるといいます。

スーパーセルシオ 寿司部 郡司利春さん

「(店頭価格を)値上げしたら確実に売れなくなる。トラウマになっているのかな」

実は2年前に一度、店頭価格を値上げ。すると、客足が激減したため、簡単に値上げする決断ができないというのです。

9日、売り場を見てみると…。

記者

「価格がお手頃な上の10貫が売れました」

安い寿司に人気が集中していました。

日テレNEWS NNN

東京・八王子市の寿司店「淳ちゃん寿司」。人気は、分厚い本マグロやカツオなどが器からこぼれんばかりにのった海鮮丼、1500円です。

ただ、魚の仕入れ値が以前に比べ5倍以上に上がっているものもあるため、赤字覚悟の価格だといいます。

さらに、大将が今、頭を悩ませていたのが…

淳ちゃん寿司 地引淳大将

「後継者問題などが心配」

ゆくゆくは店で働く弟子に継いでもらうつもりですが、魚の仕入れ値や光熱費の上昇がネックになっているといいます。

淳ちゃん寿司 地引淳大将

「(コスト上昇で)本当にこの店がまだ継続できているかどうかもわからない。(店を継ぐことで)生活が苦しくなったりなるのはやっぱり良くないと思うので」

周りの“街の寿司店”でも、後継者不足などから5店舗ほどが閉店になったといいます。この店に通うお客さんからは…

週1日来店 お客さん

「なくなってほしくない」

淳ちゃん寿司 地引淳大将

「がんばります!」

日テレNEWS NNN

9日に発表された帝国データバンクの調査によると、8月としての企業の倒産件数は、過去10年で最多に。中でも、飲食店が大幅に増加。また、東京商工リサーチによると、すし店の倒産が深刻だといいます。(※2024年上半期1~6月)

“倒産”に追い込まれるほど値上がりする寿司のネタ。大手回転ずしチェーンでは、円安などの影響で輸入の魚の仕入れ値が上昇。特にサーモンの仕入れ値が2~3倍になっているといいます。そこで…

くら寿司 広報部 小山祐一郎さん

「輸入による高騰分を国産でどこまで吸収できるかと」

円安の影響を受けづらい、国産のネタ数を拡大中。去年から始めたのは、各地域でとれた魚をその地域の店舗で販売する取り組みです。取材した埼玉県の店では、三浦半島でとれたキンメダイが提供されていました。

また、AIが自動的にエサを与えたハマチやマダイもあるといいます。適量のエサを与えるため高騰するエサ代を節約できたり、人件費を抑えたりすることが可能になったといいます。

こうした取り組みで国産魚のコストの上昇を抑えた結果、扱う国産の種類は拡大。以前は30種類ほどでしたが、今は輸入よりも多い、約130種類にまで増えたということです。

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