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【解説】“石破ショック”? 株価大きく下落…その理由と今後

日テレNEWS NNN / 2024年9月30日 19時45分

日テレNEWS NNN

自民党・石破総裁誕生後の経済の動きですが、日経平均株価は大きく下落しました。その原因や今後の見通しについて、日本テレビ経済部、日銀・金融担当キャップの渡邊翔記者が解説します。

●「石破ショック」? 原因は

●株安は今後も続く?

鈴江奈々キャスター

「まず1つめのギモンです。石破さんが総裁になった後の株価の大幅下落、『石破ショック』とも呼ばれているようですが、なぜここまで急落したのでしょうか?」

経済部 日銀・金融担当キャップ 渡邊翔記者

「自民党総裁選の結果を受けて翌日・翌営業日の株価がどうなっていたか、2000年以降の約25年分を調べてみましたが、今回の下落幅の1910円が最も大きな下げ幅でした。ただ実は、『石破さんが勝ったから』というよりも、決選投票まで争った『高市さんが負けたから』という影響の側面のほうが大きいといわれています」

「というのも高市さんは総裁選で、経済や消費を活性化させるために金利を低いままに抑える『金融緩和』の継続を訴えていました。金利が低いままだと円安になるので、大企業を中心に株価も上がりやすくなります」

「しかも高市さんは総裁選中、日本テレビの党員調査でも上昇傾向を示すなど上り調子でした。そのため市場では、高市氏が勝利すると予想する投資家らの動きで、先週のうちに円安・株高が進んでいたのです」

日テレNEWS NNN

渡邊キャップ

「先週後半からの株価の動きをみると、総裁選の前日・当日に大きく上がっています。27日の日経平均株価終値は4万円直前まで上昇しましたが、取引が終わった午後3時というのは、決選投票の前、1回目の投票で高市氏が1位となった後、決選投票の結果が判明する直前というタイミングでした。まさに高市氏の期待が最高潮に達したところで取引時間が終了してしまったんです」

「週明けの30日になって、高市氏が負けたことに失望した投資家から、株を売る動きが一気に出てきた、というわけなんです。ただ、グラフでみても、高市氏への期待で先週後半から上がった分とだいたい同じ分だけ、株価が下がったのがわかります」

鈴江キャスター

「ただ逆にいえば、石破氏の政策は、市場にとって株価にプラスだとは捉えられていない、ということですか?」

渡邊キャップ

「そうですね。まさに30日は、そうした懸念が出た日といえると思います」

日テレNEWS NNN

渡邊キャップ

「たとえば、石破氏は総裁選中に、株式投資で得た利益などに課税する『金融所得課税』の強化に言及していました。それから石破氏がこれまで財政の健全化を重視したり、日本銀行が今後、金利を上げていくのを容認する姿勢を見せていたりしたこと。ある市場関係者は、こうした政策や姿勢が市場に『投資意欲に水を差すのではないか』『株式市場にプラスにならないのではないか』と受け止められ、警戒感をもたれていると分析していました」

日テレNEWS NNN

鈴江キャスター

「そうなると気になるのが、2つめのギモンです。石破新政権は10月1日に誕生しますが、株価の下落は、今後も続くのでしょうか?」

渡邊キャップ

「さまざまな市場関係者に取材してみると『大幅な株価の下落は一時的なものだ』という見方が強いです。これにはいくつか理由がありますが、1つは今回の株価下落は高市さんの影響のほうが大きいとみられていること」

「そしてもう1つは、石破氏自身が、市場が警戒している石破氏の財政・金融政策について『金融の緩和傾向は、なお維持していかなければならない』などと週末に述べて、火消しをはかっていることもあります」

「さらに石破氏は、10月27日投開票の日程で衆議院総選挙を行う意向を表明しましたが、そうなると、石破政権が本格的に政策を進めていくのは選挙後ということになるので、そこまでは市場も様子見になるのではないか。そのような分析が、市場関係者からは出ています」

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