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【ひと目で分かる政策比較】姓変わることに疑問…事実婚選んだ夫婦 衆院選の争点「選択的夫婦別姓」各党の主張は

日テレNEWS NNN / 2024年10月18日 18時46分

日テレNEWS NNN

今月27日に投開票日を迎える衆議院選挙。「news every.」では「ひと目でわかる政策比較」と題して、各党の政策の違いを伝えています。18日は「選択的夫婦別姓」についてです。結婚で姓が変わることに疑問を感じ事実婚を選んだ夫婦。課題を感じる部分もあるといいます。

     ◇

東京都内で夫と子どもと暮らす上田めぐみさん。婚姻届を出していない“事実婚”のカップルです。

上田めぐみさん

「私もパートナーも、自分の姓をキープしたいと思っている」

日本では、結婚すると夫か妻、どちらかの姓に統一するよう民法で定められています。法務省の調査では、世界でこうした制度があるのは日本だけだということです。

日テレNEWS NNN

上田めぐみさん

「なんで、女の人ばっかり結婚したら姓を変えるんだろう。私も変わりたくないな」

仕事でパスポートを使うことも多い上田さん、事実婚で姓を変えていないことが便利な半面、日常の様々な制度で不便を感じることもあるといいます。

上田めぐみさん

「昨年、この住宅を買ったんですけれども、ペアローンを組むときに、事実婚だと組めない金融機関がすごく多い。法律婚していても離婚する人が3組に1組いる時代なのに、そこ(法律婚か否か)を見るのか」

子どもについても、事実婚では共同親権が認められず、上田さんだけが親権を持っています。

上田めぐみさん

「2人で協力して育児をしてきた。子どもが成長する過程でそれ(共同親権を持てないこと)が、何か不利益にならないかという心配は常にある」

日テレNEWS NNN

17日、国連の女性差別撤廃委員会では、日本で夫婦別姓も選べるようにすべきという意見が出されましたが、日本政府は「国民の意見がわかれている」「旧姓を通称として使える」などと従来の回答を繰り返しました。

日本国内では「夫婦で姓が異なると家族の絆が壊れる」といった意見もあります。

上田めぐみさん

「もう、あくまで選択制なので、選べるようにしてくださいっていう、すごくシンプルなお願い。これは人権問題だと思うので、困っている人に寄り添う判断をしてほしい」

    ◇

選択的夫婦別姓は、衆議院選挙の争点の一つです。この選択的夫婦別姓制度をめぐる各党の違いについて、日本テレビ政治部の鈴木しおり記者が解説します。

日テレNEWS NNN

導入に賛成なのは、与党の公明党、野党の立憲民主党、共産党、国民民主党、れいわ新選組、社民党です。なかでも、立憲民主党は「早期に実現する」としています。

一方、自民党は選択的夫婦別姓制度の導入に慎重な立場です。

石破首相は総裁選の期間中、「news every.」に出演し「個人的には賛成」と発言していました。さらに、「実現は早いほうがいい」と前向きな姿勢でした。ところが、首相就任後は、発言が慎重になっています。国会でも「様々な意見がある。議論を踏まえ検討したい」と答えていました。

発言が慎重になった背景は、自民党内の保守派議員が強く反対していて、衆院選でも保守層の支持を得るためと考えられます。

自民党内にも「石破首相は選挙で勝てば、再び導入に向けて動き出すのでは」との見方もあります。

日本維新の会も慎重な立場です。

こうした慎重な立場の考え方として、「子どもの名字をどうするかで夫婦間の混乱を招く」「家族内で名字が異なることで一体感が損なわれるのでは」といった意見があります。

そこで、自民党や維新が主張しているのは“通称使用の拡大”です。“通称使用”とは、結婚前の名字=旧姓を通称として使用できる範囲を法律上、広げるという考え方です。

現在も、運転免許証やパスポートなどには結婚後の戸籍上の名字だけでなく旧姓も併記することが可能です。ただ、あくまで「併記」なので、旧姓だけをそのまま通称として使用できるわけではありません。

旧姓の併記には、旧姓が記載された戸籍謄本などを取り寄せたうえで、住んでいる市区町村で手続きを行う必要があり、手間がかかるのが実情です。

また、一部の金融機関は、旧姓での口座開設やクレジットカードの発行にはセキュリティー上の懸念があるとして対応していません。

さらに、経団連はことし6月、選択的夫婦別姓制度の早期導入を政府に提言しました。そのなかでも、旧姓を通称として使うことについて「海外では理解されづらい。むしろダブルネームとして不正を疑われ、トラブルになることもある」と指摘しています。

こうした点から、“通称使用の拡大”には限界があるとの指摘もあります。

最後に参政党は、「日本の伝統的な家族観と世論を軽視している」として導入に反対しています。

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