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2か月で14件“連続強盗”監禁・殺人も…犯行が凶悪化 指示役に「焦り」か【バンキシャ!】

日テレNEWS NNN / 2024年10月21日 11時59分

日テレNEWS NNN

関東で相次ぐ強盗事件。わずか2か月ほどの間に少なくとも14件、逮捕者は30人以上にのぼります。横浜市では殺人が、千葉県市川市では住人の女性を監禁するなど、犯行が凶悪化しています。なぜ“連続強盗”がエスカレートしているのか取材しました。【バンキシャ!】

   ***

20日、朝。バンキシャ!は、神奈川県横浜市の警察署へ。多くの報道陣が集まったワケは。

バンキシャ

「宝田容疑者が出てきました。顔は下を向いて、無表情です」

強盗殺人の疑いで送検された、宝田真月容疑者22歳。

その現場となったのは、神奈川県横浜市の住宅。民家に押し入り、後藤寛治さん(75)に暴行を加え殺害し、現金約20万円を奪った疑いが持たれている。

後藤さんは上半身を中心に複数の骨折。さらに全身に打撲の痕があったという。

ついに殺人にまで発展した、関東で相次ぐ強盗事件。犯行のエスカレートは止まらず、横浜の事件の2日後には…。

千葉県・市川市の民家で、室内が荒らされ現金などが盗まれる事件が発生。さらに、この家に住む50歳の女性が連れ去られる事態に。17日の夜、女性は保護されたが、肋骨を骨折するなど全身に激しい暴行を受けていたという。いったいなぜ、犯行がエスカレートしているのか。

19日、バンキシャが取材したのは、保護された女性の母親。娘から聞いたのは、犯人による執拗な暴行だった。

保護された女性の母

「いきなり『カネ出せ。じゃないと殺すぞ』から始まったみたい」

「目は出血して真っ赤。一歩間違えばと思うと・・・そう思うとね」

   ***

19日。

バンキシャ

「藤井容疑者が現れました。マスクをして表情は見えづらいです」

千葉県・市川市の民家から女性を連れ去り監禁した疑いで逮捕・送検された藤井柊容疑者26歳。

ほかにも、女性に重傷を負わせたなどとして、高梨謙吾容疑者(21)が強盗致傷などの疑いで逮捕されている。実行犯は少なくとも、もう1人いるとみられている。

バンキシャの取材に応じてくれたのは、監禁された女性の母親。娘と2人暮らしだったが事件当日は夜勤で、家にいなかったという。

母親が事件に気づいたのは、帰宅した午前7時前。

監禁された女性の母

「(玄関を)開けようとしたら鍵がかかってなくて、そこでおかしいなと思った。まさかそんなことになっているとは思わない」

見せてくれたのは、帰宅後の自宅を撮った写真。

バンキシャ

「ガラスが割れている」

写っていたのは割れた出窓。引き出しが開けられ、物が散乱。

別の部屋でも引き出しが床に放置され、何かを探したような跡も。さらに。床に散乱した通帳のすぐ近くには、折れ曲がったハンマーと粘着テープが。金庫の扉はこじ開けられたようにみえる。

バンキシャ

「無理やり開けた?」

母親

「もう壊してます」

何者かが家に侵入し、家中を物色したと確信した母親は、警察に通報。ここで母親はあることが気になった。“娘の姿が見当たらない”──

すぐにLINEでメッセージを送った。午前7時11分。

「ドロボーはいられた」

「家何時出ましたか」

しかし、いつまでたっても「既読」がつかない。

監禁された女性の母

「何回電話しても通じないし、そしたら8時半ごろ会社から『娘さん出勤してません』って。事件に巻き込まれてると思って」

「ちょっとおかしいと思いながらも、まさかそういう状況になっているとは」

それからおよそ13時間後。娘が発見されたのは自宅から約50キロ離れたホテルだった。車で連れ去られ、藤井柊容疑者と一緒にいたところを保護された。

監禁された女性の母

「よかった 無事かなと…発見されて本当に安堵しました」

娘と会うことができたのは、搬送先の病院だったという。

監禁された女性の母

「目は出血して真っ赤。全身粘着テープでがんじがらめに。変な痕がつくのね」

バンキシャ

「相当強く」

監禁された女性の母

「たたかれたり蹴飛ばされたりしたんでしょう。右手骨折、片方は打撲で肋骨が3本折れていた」

「ごめんね、ごめん、ひとりにしてごめんねって。そしたら娘が、『あなたがいなくてよかった』『あなたがいたら殺されていたかもしれない』って」

「『そんなことない。私が代わればよかったね』って。一歩間違えばと思うと・・・そう思うと」

「とりあえず命だけでも、命だけでもと祈ってましたから。まさか現実にこういうことが起こるとは思ってなかった」

   ***

元神奈川県警捜査1課長の鳴海達之氏に聞いた。

元神奈川県警捜査1課長 鳴海 達之 氏

「やっぱり見合った金額になっていないんでしょうね。だからその見合った金額に到達しなくても、もうこれだけの金額じゃ駄目だと」

「一回で例えば100万円とれるところが、行ってみたら2万円しかなかった。この差額は大きい。指示役は焦っているんじゃないか」

なんとか金をとろうと“焦った指示役”からの指示がエスカレートしている可能性があるという。思い通りに金が奪えない事態。そこには指示役側のある“変化”が影響していると指摘する。

2024年8月以降、関東の1都3県で少なくとも14の強盗事件が起き、これまでに30人以上が逮捕される異常事態となっている。

元神奈川県警捜査1課長 鳴海 達之 氏

「すべての狙った先が下調べできているかというとそんな感じもしない。だから被害額に大きな差が出てくる感じがする」

「(強盗先の)下調べを誰がやっているのかというと、指示役に近い何人かのグループが次のターゲットを見て、いろんな指示を出す」

「もともと一つのグループだったものが、それぞれの幹部がノウハウを覚えていくと、細胞分裂みたいにして分かれていく。分裂の繰り返しだからどんどん人も減っていく」

つまり、指示役側で分裂が繰り返されたことで人手不足が起き、十分な下調べができないため、大金を奪えていないという。

そのため件数を重ね、さらに凶悪化している可能性があると指摘した。

*10月20日放送「真相報道バンキシャ!」より

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