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「憲法の番人」辞めさせたい最高裁裁判官には✕を 衆院選のもう一つの投票…「国民審査」とは

日テレNEWS NNN / 2024年10月26日 7時12分

日テレNEWS NNN

衆議院選挙に合わせて行われる「国民審査」。

最高裁判所の裁判官が適任かどうかを審査するものですが、ネット上では「◯と✕を書けばいい」「分からなければとりあえず✕で」など様々なことが書かれていて、よく分からないという人も多いかもしれません。そもそも最高裁の裁判官とはどんな人なのか?審査のルールは?今回審査対象となっている6人の裁判官のプロフィルも含めて、詳しく解説します。

■法律が違憲ではないかを判断する「憲法の番人」

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最高裁判所は、上訴された裁判の審理を行うほか、法律等の内容が憲法に違反していないかを審査するなどの重要な役割を担っており、「憲法の番人」とも呼ばれています。今年7月には、旧優生保護法のもと不妊手術を強制的に行えるとした法律が憲法に違反していたとして、国に賠償を命じる判決を言い渡しました。

最高裁判所は15人の裁判官によって構成されていて、内閣が指名・任命しています。

任命を受けられるのは「識見の高い、法律の素養のある40歳以上の者」とされ、15人のうち少なくとも10人は、高等裁判所長官、裁判官、検察官、弁護士、法律学の教授または准教授に一定期間就いた人の中から選ばれています。

■裁判官を罷免できるのは3つのケース

裁判官は「良心に従い独立してその職権を行い、憲法及び法律にのみ拘束される」と憲法で定められており、内閣や特定の政治的・社会的な勢力などから圧力や影響を受けることがあってはならないとされています。

独立した存在の裁判官を辞めさせる理由となるのは以下の3つのケースで、その中のひとつが「国民審査」です。

ケース①裁判官の身分にふさわしくない行為や、職務上の義務に違反するなどして、国会議員で構成される裁判官弾劾裁判所によって罷免と判断された場合

ケース②心身の故障のために職務を執ることができないと判断された場合

ケース③国民審査において罷免が過半数を達した場合

■選挙権がある人が投票 今回の対象は6人

任命された裁判官が、最高裁判所の裁判官としてふさわしいかを、私たちが投票という形でチェックするのが「国民審査」です。

国民審査は衆院選に併せて行われることになっていて、18歳以上の選挙権を持つ人が投票できます。

審査の対象となるのは、最高裁判所の裁判官に任命されてから初めて衆院選を迎える裁判官と、最初の審査を受けてから10年を経過した裁判官で、今回は15人中6人が対象です。

■投票のルール 「◯」書くと無効?

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投票所に行くと、衆院選の投票用紙のほかにもう1枚、「国民審査の投票用紙」が渡されます。この投票用紙には「最高裁の裁判官の氏名」が書かれていて、辞めさせたい裁判官がいれば、名前の上に「✕」を書きます。

注意したいのが、「✕」以外を書いてしまうと投票が無効になってしまうこと。たとえば、辞めさせたくない人の名前の上に「◯」を書いてしまうと、すべて無効になってしまうんです。実際に、2021年の衆議院選挙の際に行われた国民審査では、139万票あまりが無効票となっています。投票用紙には「✕」以外は書かないようにしましょう。

■過半数「✕」で罷免 5年間は裁判官に任命されない

国民審査の結果、「✕」が過半数を達した裁判官が罷免となります。罷免が決定した裁判官は、罷免された日から5年間、裁判官に任命できなくなります。今回が26回目となる最高裁裁判官の国民審査ですが、これまでに罷免された裁判官はひとりもいません。

■「国民審査」対象の6人はどんな人?

◇ ◇ ◇

最高裁裁判官・尾島明

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最高裁裁判官・宮川美津子

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最高裁長官・今崎幸彦

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最高裁裁判官・平木正洋

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最高裁裁判官・石兼公博

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最高裁裁判官・中村愼

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