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コロナ禍で大人から考えを聴いてもらった子どもは生活の質が高い傾向が明らかに

日テレNEWS NNN / 2024年11月1日 9時15分

日テレNEWS NNN

コロナ禍では、子どもたちも不自由や我慢を強いられましたが、そうした生活の変化について、保護者と教員に考えを聴いてもらった子どもはコロナ禍でも「生活の質」が高い傾向が見られ、「生活の質」が高い子どもの割合は、考えを聴かれていない子どもに比べ、約5倍になっていたことが、国立成育医療研究センターの調査で明らかになりました。

2020年は、政府が3月に全国すべての小中高校と特別支援学校に臨時休校を求めるなど、新型コロナウイルスの感染拡大が子どもたちの生活にも大きく影響を与えました。国立成育医療研究センターは、新型コロナによる生活の変化について、子どもたちが考えや気持ちなどを大人に聴いてもらう経験と身体的・精神的な健康、自尊感情など「生活の質」との関連を調べるため、2020年12月、当時の小学5年生と中学2年生の子どもたち、ちょうど700人を対象にアンケートを行いました。

調査では、新型コロナで生活の変化があったことについて、「考えを話せるように、質問したり確かめたりしてくれた」「考えや気持ちを伝えたとき、それを取り入れようとしてくれた」かどうか、子ども自身に5 段階評価で尋ねました。すると、養育者と先生の両方から「いつも」または「しばしば」考えを聴かれたと答えた子どもは回答者全体のおよそ半数を占めました。

そして、この「考えを聴かれた」という子どもでは、「生活の質」を示す値が中央値よりも高い子どもの割合が約7割(68.4%)にのぼりました。

一方、養育者、先生のどちらからも「考えを聴かれていない」という子ども(全体の24.5%)では「生活の質」が中央値を超えていた子どもの割合は14%でした。つまり「考えを聴かれた子ども」の方が「聴かれていない子ども」よりも「生活の質」が高めの子どもの割合がおよそ5倍にのぼるという結果でした。

また、養育者か先生、どちらか片方に「考えを聴かれた」という子どもでは、「生活の質」の中央値を超えていた割合は、いずれもおよそ40%ほどで、養育者と先生の片方ではなく、両方から声を聴いてもらうことで、より生活の質が高くなりやすいことが示されました。

また、「(自分たちの)考えや気持ちが考慮され、実際に(大人によって)取り入れようとされている」と感じた子どもの方が「生活の質」がさらに高くなることも明らかになったということです。

調査を行った山口有紗医師は、「声を聴かれることは子どもの基本的な権利の一つであり、何かの数値のために子どもの声を聴くわけではないことは強調したいと思います。それでも、子どもを取り巻く環境で、養育者や学校の先生など、多くの人が声を聴くことの重要性、さらに、丁寧に聴くだけではなくそれを取り入れようと努力することの重要性が量的に示されたことの意義は大きいと感じます。社会の中で子どもの声を聴き、子どもを社会のパートナーの一員とする流れが、さらに促進することを願っています」とコメントしています。

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