【かけこみ解説】米大統領選挙「得票数が多くても勝てるとはかぎらない」のはなぜ? 仕組み・注目ポイントを一から解説
日テレNEWS NNN / 2024年11月2日 9時57分
■大統領選が行われるのは日本時間のいつ?
アメリカの大統領選挙は、「11月の第1月曜日の次の火曜日」と法律で決まっていて、2024年は【11月5日】に行われます。
選挙当日の投票は、日本時間では5日夜から開始されます。アメリカ国内でも時差があるため、投票の終了時間は地域によって異なりますが、開票は日本時間の6日午前中に始まる予定です。
いつ結果が出るかは、選挙の情勢によって大きく左右されます。おおむね【日本時間の夕方から夜】に大勢がみえてくるのではないかとされています。ただし2020年に、バイデン氏とトランプ氏が争った際には、バイデン氏に当選確実が出るまで4日という長い時間がかかりました。
■大統領選はどんな仕組み?「選挙人」制度とは
大統領選・本選のポイントは、【得票数が一番多い候補者が勝つとは限らない】という点です。
候補者の勝利は、全米に538人いる「選挙人」と呼ばれる人たちをどれだけ多く獲得したかで決まります。
「選挙人」は全米50州と首都ワシントンにおおむね人口に応じて割り振られていて、各州の戦いに勝った方が原則、選挙人を“総取り”できることになっています。
例えば、人口が多いカリフォルニア州には54人の選挙人がいますが、ハリス氏への投票がトランプ氏より1票でも多ければ、ハリス氏はこの54人すべて獲得できます。
州ごとにこの“総取り選”を繰り広げて選挙人を獲得していき538人の過半数270人に達した候補者が次のアメリカ大統領となります。
この仕組みのため、過去には全米での総得票数で負けた候補が大統領になる逆転現象も起きていて、2016年には民主党候補のクリントン氏の方が総得票数は多かったものの選挙人を多く獲得した共和党のトランプ氏が勝利しました。
■注目の選挙区は?カギを握る激戦州
大多数の有権者がどの党を支持するか、伝統的に傾向が決まっている州がある一方で、支持がどちらに傾くかわからないのが「激戦州」と呼ばれる州です。
激戦州は「ペンシルベニア州」「ノースカロライナ州」「ジョージア州」「ミシガン州」「アリゾナ州」「ウィスコンシン州」「ネバダ州」の7つで、これらの州が大統領選の「勝利のカギ」を握っていると言われています。
結果が読めないからこそ、両陣営ともに、選挙戦を通じて、この7州を重点的にまわって、支持を呼びかけています。
■いつ大統領になる?
大統領選に勝利した候補者は、しばらくの移行期間を経て、翌年の1月20日に首都ワシントンでの就任式で大統領職への就任宣誓を行い新大統領としての政権をスタートさせます。
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