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アメリカ大統領選「中絶権利」の行方が“勝敗のカギ”に? “ゴミ呼ばわり”発言で非難合戦も

日テレNEWS NNN / 2024年11月2日 6時22分

日テレNEWS NNN

アメリカ大統領選が来週に迫る中、ハリス氏の集会には大物歌手が駆けつけました。両陣営、票集めに熱が入りますが、“ののしり合い”もとまらない展開となっています。

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日本時間1日。ハリス氏の応援に駆けつけたのは大物歌手で俳優のジェニファー・ロペスさん。

大物歌手・俳優 ジェニファー・ロペスさん

「過去を理解し未来を信じてカマラ・ハリスに投票する」

両親がプエルトリコにルーツを持っています。

大物歌手・俳優 ジェニファー・ロペスさん

「あの日、気分を害したのはプエルトリコ人だけでなく、全てのラテンアメリカ人、まともな人間性を持つ全ての人です」

強い口調で“気分を害した”と訴えるきっかけになったのは先月、トランプ氏を支持するコメディアンが「プエルトリコはゴミの島」と発言したこと。トランプ氏側への批判が広がっていましたが、その後、今度はバイデン大統領がトランプ氏の支持者をゴミ呼ばわりしたと受け取られかねない発言をし、両陣営のののしり合いがヒートアップしています。

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先月30日にはこの人が、飛行場に降り立ち…

共和党 トランプ前大統領(先月30日)

「このゴミ収集車はどうだい? ハリス氏とバイデン氏に敬意を表したものだ」

「トランプ」と書かれたゴミ収集車の中からバイデン氏の発言を“批判”。

対するハリス氏も…

民主党 ハリス副大統領

「(トランプ氏は)不安定で復讐(ふくしゅう)に執着し、不満たらたら」

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大統領選が来週に迫る中続く“非難の応酬”。

中でも大きな争点となっているのが…

記者

「人工妊娠中絶の権利擁護などを訴えて回っているハリス陣営のバスが到着しました」

中絶の権利をめぐる問題です。

激戦州のひとつ、南部・アリゾナ州では…

レイプで12歳で妊娠 ハリス陣営

「私の出身のケンタッキー州では、トランプのせいで強姦(ごうかん)や近親相姦(そうかん)の被害者も例外なく、中絶が極端に禁止されています」

ハリス陣営が人工妊娠中絶の権利などを訴えて回っていました。

現在、20州で中絶に厳格な規制を設けているアメリカ。アリゾナ州でも妊娠15週以降の中絶が禁止されています。

中絶の権利を訴えるハリス氏がこの州に特に力を入れるのにはわけがありました。

それは、大統領選と同じ日に行われる中絶の権利をめぐる住民投票です。5月発表の世論調査では、アリゾナに住む60%が中絶の権利を支持。中絶の権利を訴えるハリス陣営は、住民投票があることで投票に行く人が増え、大統領選にも「追い風」になるとみているのです。

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「人工妊娠中絶に正当性を!」

レイプで11歳で中絶 中絶賛成派

「私にとって中絶は“ひとつの選択”ではありませんでした。私の人生そのものでした。あの時、強制的に出産させられていたら今頃、大学教授にはなっていなかった。本も執筆していなかった。夫と結婚し2人の子どもを持つこともなかった」

一方、宗教上の理由で真っ向から対立する意見もあります。

キリスト教会のスタッフ

「中絶は罪のない人間を意図的に殺すことです。キリスト教徒としても“罪のない血を流すことは間違っている”との神の言葉は中絶にも当てはまります」

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クリニックをたずねると、様々な理由で中絶を選択した女性が訪れていました。

医師

「切ったりかき出すといったことはありません。通常5分で終わります」

人工妊娠中絶を予定(33)

「分かりました」

淡々と説明を聞く女性。パートナーはいますが、中絶する予定だといいます。

人工妊娠中絶を予定(33)

「もし全てが順調だったらこの子を産むつもりでした。ただ、私にも彼氏にもこの子をこの世に迎えるのに必要な(経済的)安定がないんです。(自分自身も)両親が私たちに工面できなかったもののせいで、人生で多くのトラウマを乗り越えなければならなかった。子どもにそんな人生を負わせたくない」

アメリカメディアによると、住民投票の結果次第では、現在の15週から、22から24週ごろまでの中絶が合法化されるアリゾナ州。

医師

「人生における妊娠の意味、中絶すべきか支援はあるのかなど、(時間をかけて)考えなければならない人もいる」

医師は、州が定める「15週」という期間は「女性に十分な配慮がなされていない」と訴えます。

“中絶賛成派”のハリス氏。対するトランプ氏は大統領選への影響を考え、「州レベルの課題だ」として全国的な中絶禁止には賛成しない意向を示しています。

来週行われる大統領選。両者の駆け引きが続きます。

※11月2日(土)午前0時05分(金曜深夜)放送 『news zero』より

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