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“拉致47年”めぐみさんへ──支え合った曽我ひとみさんの願い 「私だと思って…」贈られた赤いバッグ 北朝鮮で支え合った日々語る

日テレNEWS NNN / 2024年11月16日 13時7分

日テレNEWS NNN

横田めぐみさんが北朝鮮に拉致されてから、15日で47年です。北朝鮮で一時、ともに生活し、支え合っていた拉致被害者の曽我ひとみさん(65)が日本テレビの取材に応じました。当時のエピソードや、めぐみさんら被害者の帰国への思いを語りました。

■2002年に帰国も「やるせない」

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13日、日本海に面する新潟・佐渡市。拉致被害者の曽我ひとみさんは海を眺め、「早く帰ってくるといいんですけどね。今この時間にも、ずっと日本を思っているんでしょうけど」と語りました。

2002年、24年ぶりに北朝鮮から日本への帰国を果たしました。しかし「本当は一緒に帰ってきたかったし、一緒に帰るべきだった人だと思うと、本当にやるせない」と言うひとみさん。「一緒に帰るべきだった人」とは、拉致被害者の横田めぐみさんのことです。

■母と引き離され…招待所での出会い

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1978年、19歳の時に母のミヨシさんとともに北朝鮮に拉致されたひとみさん。母と引き離され、連れて行かれた招待所で出会ったのが、その前年に拉致されて先に北朝鮮で生活していためぐみさんでした。

ひとみさん

「向こうから『こんにちは』って言ってくれて、『ああ日本人だ』って思って、すごくうれしかったことを今でもはっきりと覚えています。とても心強かったですし、もう一人の妹ができたような」

■一緒に食べたアイスクリームの思い出

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お互いの家族と引き離されたまま北朝鮮で過ごした、つらく悲しい日々の中、生活を共にしたひとみさんとめぐみさん。心温まる瞬間もあったといいます。

ひとみさん

「一番はおばさんがアイスクリームを作ってくれたんですけど、すごくおいしくて、2人で『まだ食べたいよね』って言いながら、『そうだよね』『でももうないよね』って」

「機械の中をこっそりとのぞいたら、まだ縁に白いものがくっついていて、『じゃあ食べる?』『食べる』って。指でなめて、中を全部きれいにして白いものが見えないぐらい2人で食べちゃいました」

突然拉致され、北朝鮮に閉じ込められたままという同じ境遇の中、支え合っていた2人。しかし、一緒に暮らせた時間は決して長くありませんでした。

■招待所を出る時に渡されたバッグ

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結婚を機に招待所を出ていくことになったひとみさんに、めぐみさんがあるものを渡したといいます。

ひとみさん

「めぐみさんが拉致された時に持っていた赤いスポーツバッグがあって、めぐみさんがすごくそれを大切に使っていたんですけど、そのかばんを私に差し出して『私だと思って持っていって』って言われて」

「でも『いやこんな大切なものを私がもらっていいの?』って言ったら、『うん、いいんだよ』って言って。『わかったありがとう』って言って。『大切にするね』『忘れないよ』って。それでいただいて」

「お店にも買い物に行く時には必ずかばんを持っていって、もしかしたら近くで話すことはできないかもしれないけど、遠くからでも、私があげたかばんを大切に使ってくれているんだな、というのを見てもらえたらいいなと」

それ以降、2人が会うことはかないませんでした。

■めぐみさんの姿なく…指導員の答えは

今回の取材でひとみさんは、帰国直前に北朝鮮の指導員との間であったやり取りについて、初めて自らの口で語りました。

帰国することになった拉致被害者5人が事前に集められた際、一緒に帰れると信じていためぐみさんの姿がそこになかったことに驚いたといいます。「あれ、どうしてめぐみさんいないのかなって。すごく心配になりました」とひとみさんは振り返ります。

帰り際、一緒にいた指導員に、めぐみさんが帰国できるメンバーになぜ入っていないのか尋ねたところ、「自分たちにはわからない」という答えだったといいます。

■ひとみさん「日朝首脳会談の実現を」

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日本への帰国から22年。ひとみさんは、拉致被害者の帰国を訴え続けています。一緒に拉致された母ミヨシさんは現在、92歳になりました。

ひとみさん

「本当に時間ばかりがすぎてしまって、やるせないです。石破首相には、日朝首脳会談を一日も早く実現していただいて、この問題が一日も早く解決して、みんなが愛する家族のもとに帰ってくることができるようにしてほしい」

■「絶対に迎えが来る」「あきらめない」

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そして、自らも拉致されたからこその思いも語りました。

ひとみさん

「本当に(北朝鮮での)生活は大変だと思うんですけど、どんなことがあってもあきらめてしまったらおしまいなので。絶対にあきらめずに、絶対に迎えが来るので、それまでは元気でいてほしいとずっと思っています」

「(めぐみさんも迎えが来るのを)もちろん待っています。お母さん(早紀江さん)に会いたいだろうし、ずっと会える日を楽しみに頑張っていると思うので。あきらめない。あきらめないです」

(11月15日『news every.』より)

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