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5泊8日南米出張…石破外交で3つの「意外」とは

日テレNEWS NNN / 2024年11月21日 6時30分

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APEC首脳会議、G20首脳会議に出席するため南米ペルーと、ブラジルを5泊8日、移動時間48時間の日程で訪れた石破首相。訪問中、現地での複数の関係者取材から浮かび上がった、石破外交「3つの意外」について同行記者が解説。

■意外(1)…各国首脳との会話で出たのは…「意外」な名前

今回の国際会議で、首相を間近でみていたある外務省関係者は、正式な会談でない場面で「意外」にも話題にあがったのは“トランプ次期大統領”だったと明かした。ペルーでの晩餐会の直前、マレーシアのアンワル首相が、石破首相に近づき、声をかけてきたという。

「トランプ次期大統領をどうみてますか?」

関心は石破首相の“トランプ戦略”だった。この一連の出張中、マレーシアのみならず、こうした場面が何度かあったという。

ある外務省幹部は「アメリカにとって1番の同盟国はイギリス、次が日本。日本がどうトランプ政権と向き合っていくかは世界、特にアジア諸国の関心事だ」と話す。各国首脳の視線が、石破首相とトランプ氏との距離感に注がれている。

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■意外(2)…トランプ会談“見送り”…説明は「意外」な形で

そのトランプ氏との会談は見送りになったが、発表をめぐって政府内で「意外」な意見対立があったことがわかった。発表は首相自らが行ったが、米側が説明した理由を説明するかどうかで、政府部内で意見が割れた。実際、筆者は現場で首相インタビューを取材したが、打ち合わせが長引くなどし、開始が当初の予定より30分以上遅れる事態となっていた。

裏側でどんな議論が行われたのか?米側が説明した(1)「各国から会談要請が殺到している」(2)「国内法違反となるので会談できない」という理由について、外務省担当者は「トランプ氏側との信頼関係もあり、オープンにすべきではない」という主張だったという。これに対して「意外」にも異論を唱えたのが石破首相だったという。「国民に見送りになった理由をちゃんと伝えた方がいい」。

首相が大事にする「納得と共感」。その一方で、意識せざる得ないのがアメリカなど諸外国との「外交上のマナー」。その狭間で“石破外交”の判断が揺れた場面だったようだ。

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■意外(3)…中国・習近平主席が放った「意外」な一手

3つ目の「意外」は、中国の習近平主席が放った一手だ。日中首脳会談に同席した複数の政府関係者によると、習主席の側から孟子のある言葉が紹介されたという。「自ら反(かえり)みて縮(なお)くんば、千万人と雖も、吾往かん」

この言葉は「自分の心を振り返り、正しければ、例え相手が千万人いても進んでいく」という意味。実は、首相の政治の師である田中角栄元首相が口にしていた言葉だという。

これを聞いた、ある政府高官は「当時、田中元首相は世論の反発がある中で、日中国交正常化を成し遂げた。石破首相にも、今は日本の世論は中国に厳しい面もあるが、『首相のリーダーシップでの関係改善を期待している』というメッセージだろう」と解説した。また、この会談の同席者の1人は「意外にも習主席と石破首相は相性があっていたようだ」と感想を漏らした。

5泊8日の「強行日程」での南米出張を終え、首相はブラジルを出発した。往復合計で48時間“丸2日間”の長距離移動となる。政権発足から衆議院総選挙に、首相指名など、忙しい日々が続き、首相は出発前、周辺に「移動時間が長い分、機内でゆっくり休みたい」と漏らしていたという。しかし、同行筋によれば、行きの政府専用機では「意外」にも寝ずに、持ち込んだ本を読むことに時間を費やしていたそうだ。帰りの機内では果たして…

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