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トランプ氏返り咲きに警戒感 イスラム組織ハマス幹部に単独インタビュー

日テレNEWS NNN / 2024年11月22日 19時53分

日テレNEWS NNN

ICC=国際刑事裁判所が戦争犯罪や人道に対する犯罪の疑いでイスラエルのネタニヤフ首相らに逮捕状を出しました。そのネタニヤフ首相と親しいのがアメリカ大統領に返り咲いたトランプ氏です。戦争を終わらせるというトランプ氏をどうみているのか、私たちはイスラム組織ハマスの幹部に接触しました。

   ◇

大統領への返り咲きが決まったトランプ氏。イスラエルとガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスの戦争を終わらせると選挙中から豪語していました。

トランプ氏(4日)

「中東の混乱を終わらせる」

1年以上にわたりイスラム組織ハマスとイスラエルによる戦闘が続くガザ地区。ガザ地区保健当局よると、これまでのパレスチナ側の死者は4万4000人以上にのぼっています。

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トランプ氏の返り咲きをガザの住民はどう受け止めているのか。話を聞くと複雑な心境を語りました。

ガザ地区住民 ジューダさん(29)

「戦争を終わらせることができるのはトランプ大統領、アメリカの大統領だけです」

ガザ地区に住むアフメド・ジューダさん、29歳。戦争前は建てたばかりの新居で家族とともに暮らしていました。しかし、戦争が始まりイスラエル軍の空爆が自宅の隣を直撃。避難先でも空爆にあい、着の身着のまま難民キャンプに逃げ込みました。終わることのない戦争でハマスへの不信感が募るようになったといいます。

ガザ地区住民 ジューダさん

「戦争を止めるのは私たちの責任ではなく、戦争を始め実行したハマスの責任です」

一方で、トランプ氏が戦争を終わらせたとしても、パレスチナ人にとって不利な形で幕引きを図るのではないかと不安を抱いています。

ガザ地区住民 ジューダさん

「トランプ氏にとって戦争を終わらせることは殺りくを止めることにすぎませんが、ガザ地区の私たちにとっては戦争の後にも食料・仕事・住まい・教育の問題など、様々な苦難と戦い続けることになるんです」

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「中東に平和をもたらす」と強調する一方、イスラエルと深い関係を築いてきたトランプ氏。選挙中にもネタニヤフ首相をフロリダ州の自宅に招いて会談するなど、イスラエルと連帯する姿勢を鮮明にしてきました。

イスラエルと対立するハマスはトランプ政権の誕生をどうとらえているのか。ハマスの幹部が緊急会議を開いているというトルコに向かいました。

鈴木あづさ記者(トルコ・イスタンブール)

「今、指定されたインタビュー場所に向かっています。ハマスの関連団体の事務所はイスタンブール郊外の工業団地の一角にあります」

インタビューに応じたのはハマス政治部門の幹部、バセム・ナイム氏です。トランプ政権1期目の苦い記憶を語りました。

「ハマス」政治部門の幹部 バセム・ナイム氏

「正直に言うと、彼の1期目は私たちパレスチナ人にとっては悲劇でした。彼らは対立をイスラエルの視点からのみ見ており、イスラエルによるエルサレムのユダヤ化や西岸地区の併合を支持しました」

トランプ氏は2017年にイスラエルとパレスチナ双方が聖地としているエルサレムをイスラエルの首都と認定。抗議デモが続発し多数の死者が出ました。

ハマス幹部は2期目のトランプ政権に警戒感をあらわにしました。

「ハマス」政治部門の幹部 バセム・ナイム氏

「戦争を終わらせるという自分の主張にトランプ氏が真剣に取り組むことを願います。そして戦争を終わらせる時、イスラエルへの偏った支持に基づくのではなく、正義と国際法に基づいて終わらせることを望みます」

さらに停戦交渉については、イスラエル軍の完全撤退など、ハマスが求める形でない限りは応じないとしました。

「ハマス」政治部門の幹部 バセム・ナイム氏

「我々は決して降伏しません。白旗もあげません。国家として真の権利を達成するその日まで戦い続けます」

今世紀最悪の人道危機が続くガザ。トランプ氏はどのように戦争を終わらせるつもりなのでしょうか。

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