大谷選手3度目の「満票MVP」受賞発表の舞台裏 「二刀流」復活へ期待も【バンキシャ！】

写真：AP/アフロ

偉大な記録を打ち立てたドジャースの大谷翔平選手。2年連続3度目のMVPを満票で受賞しました。前人未到の活躍を見せた2024年のシーズン。実は今回のMVP発表を分析すると、発表前から受賞を確信した人も…。いったいナゼ？【バンキシャ！】

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24日、東京・銀座。

バンキシャ

「大谷選手・MVPおめでとうと書かれていますね」

大谷翔平選手のふるさと岩手県のアンテナショップでは、23日から「MVP記念セール」が行われている。背番号にちなんで一部の商品が17％オフ。多くの人が訪れていた。

バンキシャ

「あの人、2袋持っている、3袋だ、すごい」

岩手県出身・大谷ファン

「この重みが、大谷選手が遂げられた偉業の重みの一部なのかなと思って」

東京・渋谷区にあるスポーツショップでも、23日からMVP受賞記念のイベントが。

バンキシャ

「動画撮っていますね」

バンキシャ

「この人も色々撮影していますね」

視線の先には、ケースに入ったボールが。実は…

日テレNEWS NNN

大谷選手が51号ホームランを達成した時のボール。オークションでの落札価格はおよそ6500万円だったという。

大谷ファン

「世紀の一瞬のあのボールがここにあるのは、すごく幸せ」

守備につかず、打つことだけに専念するDHの選手がMVPをとった前例はない。日本時間22日、世界が見守る中、大谷選手は見事、通算3度目のMVPを受賞。30人の記者の投票で決まるが、全員から票を獲得。「満票」だった。

バンキシャ！は発表の時の映像を検証。すると、発表前から大谷選手の受賞が分かってしまうようなシーンも。

MVPに投票した記者

「みんなあの映像を見てジャッジと大谷が受賞すると思いました」

現地時間21日の午後6時。全米野球記者協会が毎年選出し、生中継番組で発表するMVP。ナ・リーグの最終候補者は3人だった。まず、バンキシャ！が注目したのは、これより前の番組の冒頭。オープニングの映像にはCGで作られたスタジアムの記者席のような場所が。時間が経過し夜に。扉が閉まった、次の瞬間。最初に映し出されたのは、大谷選手の映像だった。さらにMVPを発表するプレゼンターに注目すると、プレゼンターは、大谷選手と同じドジャースのカーショウ投手。

ドジャース　カーショウ 投手

「2024年ナ・リーグMVPは、チームメートの大谷翔平です」

大谷 翔平 選手

「やばい、全然聞いてなかった」

この番組展開に、発表前から大谷選手の受賞を確信したという人も。さらに、番組表をみると、午後6時のMVP発表番組の直前、午後4時から「OHTANI50-50」という番組が。発表直前に放送されたのは、「50-50」を達成した試合のダイジェストだった。これにもSNSでは「あからさますぎる」との指摘も。

今回、大谷選手に投票したという記者は、いつ結果を知っていたのか？

大谷選手に投票　Newsday　デイビット・レノン記者

「投票した人は結果が出るまで内容を話すことを禁止されています。発表されるまで秘密です」

実はMVPはレギュラーシーズンの成績が対象。投票はプレーオフの前、つまり、1か月以上前に締め切られていた。別の記者はこの時点ですでに大谷選手の受賞を確信していたと話す。

大谷選手に投票　USA TODAY　ボブ・ナイチンゲール記者

「イージーなチョイスだったよ。他の記者と誰に投票するか話すこともあるけど、今回は誰もが大谷に投票すると思っていたよ」

史上初づくしのMVP受賞となった大谷選手。来シーズンは二刀流の復活、さらに最も活躍した投手に贈られるサイ・ヤング賞も期待されている。

司会者

「来年はサイ・ヤング賞とMVPなんてどう？」

大谷 翔平 選手

「そうなれたらもちろん最高ですし、まずは復帰してしっかりもう1回さらに強くなったパフォーマンスっていうのを出して自信をもってマウンドに上がるのがまず目標かなと思います」

2023年9月に右肘の手術をして以降、地道なリハビリを続け、徐々に強い球も投げられるように。8月にはブルペンで投球練習をするまで回復した。順調に見えたのだが…。10月、ワールドシリーズで盗塁をした際に、左肩を脱臼し、手術。現在は、抜糸が終わり体幹などのトレーニングを始めたばかりだという。開幕までに投げられるようになるのだろうか。メジャーリーグの担当記者は…。

日テレNEWS NNN

デイビット・レノン記者

「開幕で投げられるようになっている可能性は90％です。大谷は自分の体のことをよく知っていて順応性が高いからです」

一方、こちらの記者は…。

ボブ・ナイチンゲール記者

「可能性は低いと思います。5％以下、2～3％でしょう」

肩の手術の影響でトレーニングが遅れていると指摘。

ボブ・ナイチンゲール記者

「投げられるのは4月下旬から5月くらいだと思います」

90％と5％。2人の記者は両極端の予想に。左肩を手術した大谷選手。開幕までに投手として投げられるようになるのか？元メジャーリーガーで投手だった五十嵐さんは…。

日テレNEWS NNN

元メジャーリーガー　五十嵐 亮太さん

「開幕、先発ピッチャーとして投げる可能性は35％…低いです。僕は正直、日本での開幕ですけど、ここに間に合うためにやらなくていいと思っています」

右投げの場合でも、左肩のけがが影響するという。

五十嵐さん

「大谷選手はここから投げ終わったあとに、ここから腕が反動で後ろに引かれる。バンと引かれてしまうので、この辺が多分、肩の負担が一番大きいと思います」

投手をしていた2023年の映像を左肩に注目して見てみると、たしかに、投げた反動で左肩が高く上がっていた。

五十嵐さん

「痛みが発生するのは多分ここだと思います。動きの中でどういった負担があるのかをチェックしながらになっていくと思うので、ここからボールを投げるまでにもう少し時間がかかるんじゃないかと思います」

「いい意味で大谷さんは裏切ってくれるのでそこに期待したい」

＊11月24日放送「真相報道バンキシャ！」より