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三笠宮妃百合子さまお別れ…「斂葬の儀」とは【#みんなのギモン】

日テレNEWS NNN / 2024年11月26日 21時6分

日テレNEWS NNN

11月15日に101歳で亡くなられた三笠宮妃百合子さまの本葬にあたる「斂葬(れんそう)の儀」が、東京・文京区の豊島岡墓地で行われました。今回の#みんなのギモンでは、「斂葬の儀」について解説します。

   ◇

近野宏明・日本テレビ解説委員

「今月15日に亡くなられた三笠宮妃百合子さまの『斂葬の儀』が行われました。斂葬の儀とは、皇室の方々の本葬のことです」

近野解説委員

「午前10時から始まった斂葬の儀。喪主を務める三笠宮家の彬子さま、秋篠宮ご夫妻、天皇皇后両陛下の長女・愛子さま、秋篠宮家の二女・佳子さまや長男・悠仁さまはじめ10人の皇族方が参列されています」

「愛子さまと悠仁さまは、皇族の葬儀に出席されるのは初めてです。そのほか、百合子さまにゆかりのある人や団体の代表、石破首相や閣僚、各国の外交使節団の長など約500人が出席しました」

「ゆかりのある人の拝礼が続く中、彬子さまが涙される場面もありました」

日テレNEWS NNN

近野解説委員

「一方、天皇皇后両陛下は通夜や斂葬の儀などの儀式には参列されないのが慣例で、上皇ご夫妻も参列されません。両陛下と上皇ご夫妻は、25日までに4回、三笠宮邸を訪れお別れをされました。『斂葬の儀』には、侍従長などが代理で参列しました」

   ◇

鈴江奈々キャスター

「孫の彬子さまが以前のインタビューで『百合子さまは、目標となる方』とおっしゃっていました。とりわけ思いもあったでしょうし、近しい皇室の方々にとってお別れのときは、おつらいことと思います」

斎藤佑樹キャスター

「両陛下が葬儀に出席されない慣例は、これまでもそうだったのですか?」

近野解説委員

「そうなんです。どんなときも、そうなんですね。日本テレビ客員解説員で長年、皇室報道に携わってきた井上茂男さんに話を聞きました」

「天皇陛下は皇族方の葬儀には出席されないというしきたりがあり、天皇陛下だった上皇さまも出席されません。これはもう、古いしきたりだそうです」

「外国の国王の葬儀に参列した例はありますが、国内では天皇陛下は、亡くなった方がどなたであろうと、葬儀に関する一連の儀式には参列されないといいます」

「そして『一連の儀式』というのは『斂葬の儀』だけではありません」

日テレNEWS NNN

近野解説委員

「百合子さまが亡くなられた翌日の16日から、一般の納棺にあたる『御舟入』が行われ、24日から26日の早朝までは『通夜』が行われました。25日は百合子さまの御霊をうつした霊代(みたましろ)を、祭壇に安置する儀式も行われました」

「そして26日に『斂葬の儀』、皇族方が拝礼される『葬場の儀』が行われました。葬場の一般拝礼も行われ、火葬までがすでに執り行われました」

瀧口麻衣アナウンサー

「一般の方も、お参りに行けるんですね」

近野解説委員

「そうなんです。26日に2回行われた一般拝礼には、合わせて900人以上の人が参列しました」

「では、百合子さまがどんな方だったのか、あらためて振り返ります」

日テレNEWS NNN

近野解説委員

「昭和天皇の弟、三笠宮さまの妃殿下で、上皇さまのおばにあたります。生まれは大正12(1923)年。今月15日の朝、入院先の病院で老衰のため亡くなられました。皇室の中では最高齢の101歳でした」

「昭和16年10月に三笠宮さまと結婚され、3男2女に恵まれました。すでに皇室から離れた2人の娘もいらっしゃいます。3人の男のお子さまも、夫である三笠宮さまもすでに亡くなっていて、今回、孫の彬子さまが喪主を務められました」

「大正・昭和・平成・令和と、4つの時代を生きてこられ、『戦争の空襲を直接知る』最後の皇族でもありました。昭和20年5月の空襲の際には、当時1歳の長女とともに防空壕(ごう)に逃げ込まれたご経験もあります。お住まいも焼失したり、米軍機による機銃掃射も受けたそうです」

森圭介キャスター

「日本の歴史、皇室の歴史をご存じの方で、彬子さまも以前のインタビューで、百合子さまとお話しされる時間は本当に貴重な時間だった、宝物のような時間だったと言われていました。そのくらい大きな存在でいらっしゃったということですね」

日テレNEWS NNN

近野解説委員

「2016年に100歳で亡くなった三笠宮さまとは75年間、連れ添われ、大変仲むつまじいご夫妻として知られています」

「結婚70年を迎えられた2011年には、文書で感想を寄せられ、三笠宮さまは『70年間、陰になり日なたになり私を助けてくれたのは何といっても妻百合子であった』『今静かに過去の70年を振り返ってみるとき、百合子に対して感謝の言葉も見付からないほどである』とつづられました」

「そして百合子さまも『余り頑健でない私をいつもいたわってくださった宮様のおかげで今日まで長生きできましたこと感謝の言葉もございません』と三笠宮さまへの思いを寄せられました」

瀧口アナウンサー

「お二人ともお互いへの深い感謝の気持ちをつづられていて、それだけお互いが大切な存在だということが、伝わりますね」

日テレNEWS NNN

近野解説委員

「仲むつまじいご夫妻が外国に行かれたのは20回以上。いつもお二人一緒という印象です。ほかにも、ご夫妻のエピソードとしては、三笠宮さまは古代オリエント史を研究していたんですが、百合子さまも手伝われていて、8ミリや写真の撮影をされていたそうです。また三笠宮さまが講演する際には、百合子さまが自らスライド係を務められることもあったそうです。このエピソードだけでも、お二人の絆がどれだけ深いのか想像できると思います」

鈴江キャスター

「献身的に三笠宮さまを支えられていたと感じます。長きにわたり国民に寄り添い、百合子さま自身も公務を続けてこられました。とりわけ母子の健康の向上に尽力されていました。私たちが安心して子どもたちを育むことができるのも、百合子さまはじめそのような活動があったからこそと、感謝の気持ちをお伝えしたいです」

   ◇

近野解説委員

「26日夕方、一般の納骨にあたる墓所の儀が行われ皇族方が拝礼されました。29日には墓所の一般参拝が行われます。さらにこれから、節目節目にさまざまな儀式が行われます」

(2024年11月26日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

【みんなのギモン】

身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト

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