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「『苦しいから楽にして』と…」寝たきりの92歳の母親を介護の末に“殺害” 息子(61)の被告人質問 東京地裁

日テレNEWS NNN / 2024年12月12日 15時14分

イラスト:宮脇周作

2022年、東京都内の自宅で、寝たきりの状態だった92歳の母親を殺害した罪に問われている男の裁判で12日、被告人質問が行われ、男が「母から『苦しいから楽にしてちょうだい。殺してちょうだい』と言われた」と話しました。

前原英邦被告は2022年8月、東京・葛飾区の自宅で、寝たきりの状態だった母親の房子さん(当時92)の首をひもで絞め殺害した罪に問われ、起訴内容を否認しています。

12日東京地裁で被告人質問が行われ、前原被告は事件の約3年前に「母親が脳梗塞で倒れて左足のマヒが残り、仕事をやめて24時間介護をすることになった」と明かしたうえで、「母から『苦しいから楽にしてちょうだい。殺してちょうだい』と言われた。『わかったよ。俺も一緒に死のうか』と言ったら、母は小さな声で『ありがとうね』と答えた」と述べました。

また、前原被告は「自分から母親を殺そうなんて思わないです」「事件前に戻れるなら、母の生活をあんなかたちで終わらせないようにできたらと思う」と話しました。

これまでの裁判で、検察側は「経済的困窮から無理心中を図り、重度の認知症で寝たきりの母親を殺害した」「母親からの殺害依頼はなかった」と指摘した一方、弁護側は「頼まなければ殺すことはなかった」として、殺人の罪より法定刑の軽い嘱託殺人の罪が成立すると主張しています。

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