韓国・尹大統領“徹底抗戦”に与党も憤り 弾劾訴追案、可決の公算大きく
日テレNEWS NNN / 2024年12月12日 12時58分
韓国の尹錫悦大統領が非常戒厳の宣言後、2回目となる国民向けの談話を発表し、「弾劾でも捜査でも堂々と立ち向かう」と弾劾などの動きに徹底的に争う姿勢を示しました。
ソウルから中継です。
尹大統領は「戒厳の宣言は統治行為だ」と述べ、戒厳を正当化した上で、争っていく姿勢を示しました。
韓国 尹大統領
「私を弾劾されても、捜査されてもこれに堂々と立ち向かうつもりです」
「(私は)巨大野党の議会独裁に対抗し、大韓民国の自由民主主義と憲政秩序を守ろうとしたのです」
「(戒厳の宣言は)大統領の憲法上の決断であり、統治行為がどうやったら内乱になるのでしょうか?」
「私は最後の瞬間まで国民の皆様と共に戦います」
尹大統領は談話で、戒厳に至った理由について、最大野党代表の不正を捜査しようとしたところ、妨害されたことから「これ以上見守るわけにはいかず、憲法の枠内で国政マヒの状況を国民に伝えるため、戒厳を宣言した」と説明しました。
また、国会に軍を投入したことについて、「秩序を維持するためのもので、国会の機能をマヒさせようとしたものではない」と述べ、投入した兵力を最小限にとどめたと強調しました。
その上で、最大野党代表が公職選挙法違反などでの上級審の判決が迫っているため、「弾劾を通じてこれを回避するため、早期の大統領選挙を行おうとしている」と説明しました。
さらに、「国家システムを崩してでも自らの犯罪を覆い隠して国政を掌握しようとしている」と主張し、野党が体制を破壊しようとしていると指摘しました。
──大統領の談話により、尹大統領の弾劾訴追案はどうなるのでしょうか?
弾劾訴追案は、可決する公算が大きくなっています。
野党側は今週14日土曜日に、2回目の弾劾訴追案の採決を目指しています。
尹大統領の進退について一任されていた与党は、早期退陣させることで事態の収拾を図っていましたが、大統領の方針転換したことに与党代表は「国民への約束を破った」と憤りをあらわにしています。
その上で、「即時の職務停止が必要だ」と強調し、「弾劾に賛成する以外に方法はない」と述べ、弾劾訴追案に賛成する意向を示しました。
尹大統領自身も弾劾に立ち向かっていく姿勢を示したことから、弾劾訴追案が可決される公算が大きくなっています。
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