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第172回芥川賞 安堂ホセ、鈴木結生らの作品が候補作に 乗代雄介は5度目のノミネート

日テレNEWS NNN / 2024年12月12日 6時10分

(上段左から)安堂ホセさん、鈴木結生さん、竹中優子さん、(下段左から)永方佑樹さん、乗代雄介さん

『第172回芥川賞』の候補作が12日に発表され、5作品がノミネートされました。芥川賞は、純文学の中・短編作品の中のから最も優秀な作品に贈られる賞です。

<第172回芥川龍之介賞候補作品>

・安堂ホセ『DTOPIA』(文藝秋季号)

・鈴木結生『ゲーテはすべてを言った』(小説トリッパー秋季号)

・竹中優子『ダンス』(新潮11月号)

・永方佑樹『字滑り』(文學界10月号)

・乗代雄介『二十四五』(群像12月号)

■安堂ホセ『DTOPIA』

安堂ホセさん(C)岩澤高雄

安堂ホセさん(30)の『DTOPIA』は、恋愛リアリティショー『DTOPIA』新シリーズの舞台であるボラ・ボラ島で、ミスユニバースを巡ってMr.LA、Mr.ロンドンなど十人の男たちが争う物語です。

安堂さんは、東京都生まれ。2022年に『ジャクソンひとり』で第59回文藝賞を受賞し、デビューしました。また『ジャクソンひとり』で第168回芥川賞の候補作に、『迷彩色の男』で第170回芥川賞の候補作に選ばれていて、今回が3度目のノミネートとなりました。

■鈴木結生『ゲーテはすべてを言った』

鈴木結生さん

鈴木結生さん(23)の『ゲーテはすべてを言った』は、高明なゲーテ学者、博把統一が一家団らんのディナーで、彼の知らないゲーテの名言と出会うことをきっかけに始まるアカデミック冒険譚となっています。

鈴木さんは、2001年福島県郡山市出身。24年に、西南学院大学を卒業し、『人にはどれほどの本がいるか』で第10回林芙美子文学賞佳作を受賞しました。芥川賞には、今回が初のノミネートとなりました。

■竹中優子『ダンス』

竹中優子さん(C)新潮社

竹中優子さん(42)の『ダンス』は、20代会社員の「私」と、社内恋愛に失敗した30代の先輩・下村さん、それぞれに社会や世間になじめない女性2人が共にした人生のひとときを切り取った、新時代の会社員小説です。

竹中さんは、1982年山口県下関市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2016年『輪をつくる』で第62回角川短歌賞を受賞。24年、投稿小説『ダンス』で第56回新潮新人賞を受賞しました。芥川賞には、今回が初のノミネートです。

■永方佑樹『字滑り』

永方佑樹さん

永方さんは、東京都生まれ。2019年、詩集『不在都市』で第30回歴程新鋭賞受賞。22年秋、米国国防省教育文化局の助成でインターナショナル・ライティング・プログラムに参加。24年、初の中編小説『字滑り』を『文學界』に発表しました。芥川賞には、今回が初のノミネートとなりました。

■乗代雄介『二十四五』

乗代雄介さん(C)森清

乗代雄介さん(38)の『二十四五』は、弟の結婚式に参列するため仙台に向かった二十四五の「私」が、5年前に亡くなった叔母の痕跡をたどる物語です。

乗代さんは、1986年北海道江別市生まれ。法政大学社会学部メディア社会学科卒業。2015年『十七八より』で第58回群像新人文学賞を受賞しデビューしました。18年には『本物の読書家』で第40回野間文芸新人賞に、24年には、『それは誠』で第74回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞しました。芥川賞には、今回で5度目のノミネートとなりました。

受賞作は、来年1月15日に発表される予定です。

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